安倍元首相の祖父・岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引き!~なぜ岸信介は「A級戦犯」として起訴されなかったのか~

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【本日のニュース・記事】

 

日本「スネ夫」論 〜スネ夫の家が貧乏になった時、ジャイアン(米国)とのび太アジア諸国)はどうするだろう?(特別対談 島田雅彦×白井聡)

週刊現代講談社)2015.11.30

 

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・日本の立ち位置は「スネ夫」?


島田 日本とアメリカの関係なんですね。
従来「ドラえもん」の比喩で言えば、日本がのび太アメリカがジャイアンでしたが、ここはずらして、日本の対米従属、対米依存は、のび太ドラえもんへの依存から自立できない状態だと設定してみると、より現状に近いのかなと思ったんです。
「本当に自立したいのか」と、常に自民党の人には問いただしたい。
一応対米従属をやりながら、一方で右翼的にアジアに強く出て、戦前回帰のポーズをとることも許してもらえる、という形の自立であったら、それは偽自立です。
米軍基地をグアムにでもどこにでも移して、それで本当に自主防衛を狙うならまだ分かりますけど、それを全部放棄して、対米従属の方針だけは徹底させながらなおかつ自立を唱えるこの矛盾を、どうしてくれるのか。
自立を目指すのであれば、対米従属を改めて、なおかつ国民の支持を得つつ、しかも国際政治の場においてそれなりのプレゼンスを発揮できるスタンスを選ばなくてはならない。
しかしその方法は、消去法で行くと、とりあえずは憲法を守ることでしょう。
勿論、憲法九条に矛盾はありますし、現状の安全保障上、憲法九条が機能しうるかと言えば難しいところがあるでしょうが、政治原則において自立ということを唱えるのであれば、より憲法に忠実な方がよほど理にかなっていると思います。
ただ長年、護憲というと左派の方はものすごい頑固な保守だったわけですよ。
いつしか護憲というものがほとんど絶滅危惧種的な扱いになって、政治的な効力を失ってしまった。
その中で改憲を唱えれば、少なくともそれは改革ではあるのだから、新しいプログラムを志向していると見せかけることはできた。
しかしこの間の強引な憲法解釈、これによって逆に護憲が息を吹き返した感じがするんです。
そこは楽観しているんですよ。
元々自民党の悲願は改憲であり、自主憲法制定ですが、ひどい改悪案なうえに、特に安保法案はあまりにもアクロバティックな憲法解釈だったので、これは危険だというふうにみんなが目覚めてしまった。
だから今後、強引な改憲の方向には行きにくくなっただろうと思いますけどね。

 


白井 だといいんですけどね。
現在の状況は、護憲が息を吹き返すと同時に、今まで言われていた、いわゆる改憲論というものが実はほとんど何の意味もないことが分かったということだと思うんです。
改憲派押し付け憲法を捨て去って、自分たちの憲法を自分たちで制定して自主性を回復するんだと言ってきたわけです。
今回ある意味で非常に創造的な解釈を施して集団的自衛権を認めるよう解釈変更したわけですから、事実上改憲したに等しいわけですけども、それで自主性を回復できたかというと、とてもそうは見えないわけですよね。
ますます軍事的な意味での対米従属、要はアメリカがやる戦争にお付き合いをしなければいけないということになる。
これまでは九条のおかげで従属にも歯止めがあったわけで、これを無効化すれば従属がより一層深まって全然自主にならないことがわかってしまった。
ただ、こういった理解がちゃんと広まるだろうかというのが大きな問題です。
僕は「ドラえもん」に喩えると、日本の立ち位置はスネ夫だと思うんです。
つまりジャイアンの子分なわけですよね。
スネ夫はひょっとすると一対一でけんかをしたら、腕力はのび太にすら劣るかもしれない。
でも、ジャイアンにうまく取り入っているということと、家が金持ちであるということでもって、のび太より優位に立っていたわけなんですね。
つまりジャイアンアメリカ、スネ夫=日本、のび太アジア諸国ですね。
アメリカに取り入るということと、アジアに対して傲慢な態度を取るというのがコインの表裏になっているわけです。
これが戦後レジームの基本構造であり、非常に病んだ構造なんですが、それでもやってこられたのはスネ夫の家がお金持ちだったからです。
ところが今何が起きているかというと、スネ夫のお父さんが破産して、貧乏になってしまったんですね。
これは厳しいですよ。
骨川家が貧乏になったらスネ夫アイデンティティはどうなってしまうのか。
「僕のうち金持ちだから」っていうのが、のび太に対する優位性の根拠だったし、「新しいおもちゃだよ」とジャイアンに遊ばせてご機嫌をとるのに役に立ったわけですから、金がなくなったらスネ夫は終わりですよ。
だから経済大国の地位が危うくなってきて多くの日本人が今発狂しかけている状態にあるんだろうと、そういうふうに見ているんです。

 

 

・「人格解離」という対処法

 

白井 人格解離といえば、内田樹さんとの対談本(『日本戦後史論』)の中で、内田さんが安倍晋三を人格解離していると評しているんですね。
おそらく生身の安倍さんというのは悪い人じゃなくて、付き合うと結構いいおじさんなんじゃないかと。
しかしながら政治家一家に生まれて、家業としての政治家業を継がなければいけないという運命を背負わされて、しかもその家業は相当傾いている。
それこそ岸信介というのは戦後レジームを作った人ですから、安倍さんはおじいちゃんが建てた建物の中で生まれ育ってきたわけです。
安倍さんにとって困ったことには、その建物は冷戦構造の崩壊と同時に柱が抜けた建物になってしまった。
これを持続するのは不可能な状況になっているのですが、彼はその建物の中以外の環境を知りませんから、仮に本当は「なんだか居心地が悪いな」と薄々感じていたとしても「この建物はもうダメだから壊そう」とは言えない。
そういう、生身の人間では処理できないような矛盾を抱え込んでいるから、ある種解離した別人格を作って、それがいわば腹話術的に喋って、戦後のレジームを無理やり保たせようとしている、人格解離によって矛盾の厳しさに対処しているんじゃないか、というのが内田さんの見立てです。
安倍さんは、田舎の旅館の三代目とも喩えられます。
地方の過疎化した観光地で、寂れて閑古鳥が鳴いているような旅館の跡取りになった。
もう一度守り立てるのは無理という絶望的状態でも、とりあえず継がないといけないから継いだと。
そういう人たちがどういうふるまいをするか。
これは過疎化問題に悩む地方の実態に詳しい人からよく聞く話なんですけど、新しい農作物の栽培に成功したとか、新しい観光スポットを立ち上げて、いわゆる村おこし、地域おこしのスターとして脚光を浴びる人たちというのは、おしなべて地元では評判が悪い。
その原因は大概、嫉妬なんです。あいつばかり目立ちやがってという不毛な感情です。
前途が絶望的な旅館の三代目などの役回りを引き受けさせられた人は、無意識のレベルで、「こんなの持続できないんだから、つぶれちゃえばいい」と思っている。
そこに、「もう一回、地域を守り立てられますよ」と言う人が現れると迷惑で、このまま安楽死させようと思っていたのに余計なことをするなと。
だから反動的にふるまって彼らをいじめたりするんだというんです。
今の保守政治家って、様々な戦後日本の矛盾を集約的に引き受けさせられているともいえるんですね。
嫌ならやめればいいわけですが、とにかく本人としてはそういう役回りになってしまったと思っていて、それに対処するのに生身の人間では無理なので、ある種人格解離を起こしちゃう。
この見立ては、なるほど、今の情勢を見るに際しては有力な視点なのかなという気がしたんですね。

 

島田 アメリカの傀儡であったり、あるいはアメリカと結びついている官僚とか企業家とか、いわゆるアメリカンスクールの方々、アメリカの利害を日本においてうまく発揮できるように調整する人々は、外務省にも防衛省にもいっぱいいます。
実際そういう人たちが対米従属を推し進めて、アメリカにとっての日本利権をハンドリングしている。
彼らから見ると、多分安倍さんは御しやすいのだろうと思いますね。
首相なんていうのは一種象徴的な存在でよい、血筋がいいに越したことはない、そのほうが自民党内の調整もつけやすいと。
さらに岸の孫ということであれば、岸流の政治プログラムを反復するという物語はできやすい。
非常にわかりやすいプログラムを作ったうえで、首相はなるたけナポレオン三世みたいに凡庸な人間の方が好ましいわけです。
自分なりの、より良い政治プログラムを提案するようなタイプだと官僚と対立するかもしれない。
そもそもこういう人格解離状態を特に問題視しないような鈍さというのが、うってつけだったんでしょうね。
たとえば国会の答弁を聞いていると、首相が毎度毎度名前を呼ばれるのと同じくらいの頻度で中谷元防衛大臣が答弁に立つ。
そこで共産党の議員の厳しい追及があると、中谷大臣は赤面するんですね。
明らかにあれは相当に困惑しているし、恥ずかしいと思っているんじゃないか。
自分の答弁が矛盾に満ちているという自覚はあると思う。
そういう含羞がにじみ出ているんですよ。それに対して、安倍さんは何もないね。

 


白井 確かに。

 


島田 何も恥じることもないし、はぐらかしてはいるんだけど、そうとしか答えられないみたいな感じで。
この間、国連で「難民問題についてどう思いますか」と聞かれて、「日本には別の問題があります」って、まったく関係ないことを言っていて、それで恥じないというのは、すごいかもしれない、ある意味で。

 


白井 今回も安倍さんはニューヨークに行って、結局オバマ大統領と会えなかったですよね。
あれほどの貢物というか、アメリカのために強引なことをやったのに、会ってもくれないと。
僕だったら死にたくなると思うんですけど、彼は全然へっちゃらみたいです。
鈍感で恥知らずな人間は強いんだなということがよくわかりました。
アメリカにとっても、日本の首相は凡庸なくらいがいいとはいえ、ここまで低劣だとは誤算だったと思う。
オバマは嫌悪の情を隠しすらしていない。

 


島田 しかし一方で、アメリカも民主党共和党の大きな政治方針の違いがあるし、同じ民主党内でもオバマとヒラリーは微妙に違いますし、さらにそこに軍産複合体の利害があって、これが錯綜している中である種のパワーゲームを繰り返しているわけですが、政権がアメリカで替わったとしても軍産複合体自体の影響力は変わらないので、そこががっちりと日本の尻尾をつかんでいる。
歴代首相は勿論のこと、野党のアメリカンスクールまでも鵜飼の鵜みたいに全部束ねているところがあって。
そんな中で、仮に対米従属を改めて自立に向かうために中国やロシアとも多極的な安全保障を構築するというオルタナティブを画策しても、まずは政府機関内に深くまで入り込んでいるアメリカのスパイどもに全部邪魔されるでしょう。

 


白井 それが象徴的に示された事件はやっぱり鈴木宗男佐藤優事件だったと思います。
佐藤優さんの『国家の罠』は何度読み返しても面白い本ですが、それによると、外務省の中に当時三つの派閥、アメリカンスクールチャイナスクール地政学派とがあった。
地政学派というのはその時々に応じて組むべき相手を臨機応変に変えていく立場で、鈴木・佐藤ラインは地政学派だったわけですね。
あの一連の外務省内の騒乱を通じて何が起きたかというと、地政学派がつぶされ、チャイナスクールもつぶされて、つまりアメリカンスクールだけになってしまうという状況が作られた。
それがあの事件の本質だったというんですね。
その結果が、今こういう形で非常にわかりやすく出てきているわけです。
本来なら冷戦構造が終わった後、対米従属を続ける合理的な理由はなくなったんですよね。
このことは、今の日本のナショナリズムの歪みとも関係しています。
そもそも戦後日本の保守の主流は、親米保守と言われる異様なものです。
どこの国だって保守、ナショナリストというのは、たとえばフランスだったら親仏保守でしょうし、韓国だったら親韓保守のはずなのに、日本だけは親米保守なる奇怪な立場がナショナリストを名乗ることができた。
それでも、冷戦時代は一応言い訳ができた。
何せソ連という悪いやつがいると。
だからアメリカだって本当は嫌なんだけど、ソ連の力が伸びてきてそれに取り込まれることだけは絶対に避けなければならないので、当座はアメリカと組んでおこうという立場が愛国的なのだと。
しかし、この言い訳が、ソ連が崩壊することによって、もう全然成り立たなくなった。
だから九〇年代を通じて軌道修正をするための具体的な画策があったわけですけど、結局それらは全部つぶされていくわけです。
場合によっては検察の力まで動員される形でつぶされていった。
対米従属をする合理的理由がなくなった時代にこそ、ますます対米従属が強まるという、そういう異様な時代になってしまいました。

 

 

・三十年後を議論する政治


島田 もうちょっと政治を長いスパンで見ようと思った場合、今は過渡期ではあると思います。
アメリカの支配が終わって、世界的な影響力が低下して、代わりに中国が台頭してきているという中で、そろそろ日本の外交方針を改めないとならないわけです。
東アジア・太平洋地域におけるアメリカの軍事プレゼンスは依然高いけれども、そうはいっても中東に駆り出されたり、世界の警察を辞めたくなってきている中で、今まで通り、アジア・太平洋地域を完全にアメリカのコントロール下に置くことは難しい。
そこで、日本に戦費負担させたい。
だから反中で世論を盛り上げておいて、日本国民全員が常にアメリカの方に味方する、友達みたいにみなし続けたまえという感じになっているわけですが、しかしそれで安全保障が成り立つと思えるのは、向こう五年とか十年に過ぎないのではないかと。
今回、『虚人の星』でそういうことを書いているんですけど、もうちょっと長い、三十年くらいのスパンで未来を考えた時には、今の状況からは全く想像できない世界が出現しているはずです。
ちなみに今から三十年前の中国を見て今の中国を想像できた人がいるかというと、ほとんどいないわけですね。
そうすると三十年後の世界は、いくら経済の不安定要素があるとはいえ、一人あたりのGDPにおいて、中国が日本を超えてくる。
人口十倍ですから、そのまま経済規模が日本の十倍ということになり、アメリカを凌いでしまう。
それに軍事費が比例するとなれば、世界で最大の軍事大国になる。
海軍が弱いというところはあるけども、これもすぐに逆転するでしょう。
なぜならば、今はウクライナから買った中古の空母が一艘しかなくて、アメリカとの対比でいうと、三対一くらいだけど、もし台湾を領有することになれば、台湾は空母二十艘分と言われていますからね。
台湾を領有したら、尖閣なんかどうでもよくなるでしょう。
太平洋に対する中国軍のプレゼンスは圧倒的に高まります。
それも時間の問題だと考えた場合、今から、それにどう対応するのかという布石を打っておかないといけない。
現時点で中国の属国になりたくないという思いが保守は強いでしょうし、正直私も沖縄に米軍の代わりに人民解放軍が来るだけだと言われても、なんか嫌な感じがしますよね。
でも三十年スパンで見ると、それを受け入れざるを得ない状況が来るかもしれない。
しかし、そういう三十年後の話の議論は、普通の政治家は取り合わないというか、そういうことを考えること自体を放棄しています。

 


白井 沖縄に米軍基地の代わりに中国軍基地があるという状況は、今と同等か今よりも悪夢かもしれないという話ですね。
要はそういうことが起こらないように、中国の発展の仕方がどうあるべきかを考えてください、かつて中国を苦しめた帝国主義列強が追求した覇権主義はよくありませんよ、ということを説いていくしか基本的にはないと思います。
ちなみに、保守は沖縄で中国脅威論をふりまきたがるわけですけど、これ全くの逆効果なんですね。
沖縄の人の目で歴史を振り返ってみると、日本人にやられたという記憶はあるし、アメリカ人にやられた記憶もある。
しかし中国人に暴力によって支配されたという記憶はないわけですね。
彼らにとっては中国脅威論はまったくの大ウソじゃないかということがリアルにわかるわけです。
中国脅威論というけれど、実際中国から日本が侵略を受けたのは、元寇くらいしかない。
ただしもちろん近代世界の原理の中で大国化していくと当然違った方向へ行くことも考えられるので安易な楽観視はできないことですけど、しかしながら当然交渉の余地はある。

 


島田 沖縄から見れば、中国との朝貢関係、貢物をやって非常に安定的な外交関係を作るのはある意味自然だし、中国にしてみれば先の戦争における復讐は形だけでもしたいでしょうが、その復讐をなるべく軽く済ませる。
そのうえで、中国が常に理性的にふるまえるような助言をする友人的な立場ということを目指すしかない。
実際アメリカが対外的にやってきたことのアコギさと中国がやってきたことを比べた場合、アメリカの方が悪かろうと思います。

 

 

白井 遥かにアコギです。アメリカが悪いことをやった時にはそれは十分の一くらいに希釈されて伝えられるのに対して、中国のそれは十倍にして伝えられるという感じがありますね。

 


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日本「スネ夫」論 〜スネ夫の家が貧乏になった時、ジャイアン(米国)とのび太アジア諸国)はどうするだろう?(特別対談 島田雅彦×白井聡)
週刊現代講談社)2015.11.30
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46630?imp=0

 

 

 

 


本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■なぜ岸信介は「A級戦犯」として起訴されなかったのか

東京裁判のナゾ

週刊現代講談社)2016.10.16

 


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・開戦責任は重いのに…なぜ?


このところずっと岸信介にまつわる謎を追いかけている。

岸はなぜ、A級戦犯として起訴されなかったのだろうか。


東条英機内閣を倒して戦争終結に貢献したからだ、と言いたいところだが、岸の調書類を読むかぎりではちがうらしい。

前回(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49842)ふれたように、岸の第1回尋問(1946年3月7日)を担当したG・サカナリ中尉らは、倒閣の顛末を聴いたうえでなお「岸は被告席を飾るにふさわしい」と報告している。


つまり東条内閣の閣僚としての開戦責任はそれほど重いということだ。

真珠湾奇襲への米国民の恨みは深い。


ついでに述べておくと、サカナリ中尉らによる岸の人物評価も甘くない。

中尉らは「岸はおそらく(一貫した原理原則のない)機会主義者で、自分に都合のいいようにものごとを利用する人物だ」と調書のなかで指摘している。


と同時に「岸の人脈は広い。財界、官界、軍、宮中にまで及ぶ」「(岸らの満州)人脈は、東条内閣期のものの考え方に直接的な影響を与えた」などと、その後の岸研究の成果を先取りするような分析もしている。


この尋問から7日後の14日、国際検察局捜査課の執行官であるバーナード少佐は、モーガン捜査課長(FBI出身)に「岸を東京裁判の被告第一グループに入れるべきだ」という文書を送っている。

少佐は、その理由として次の点を挙げた。


「岸は(日独伊三国同盟を結んだ)松岡洋右外相の甥で(国家総動員体制を作った)革新官僚たちのリーダーと目されていた。それに岸は、満州という偽国家の法体系を作り、東条内閣の閣僚もつとめた。しかも、彼は軍人でないのに、青年将校一派と密接な関係を築いていた」


バーナードの報告の翌日、国際検察局のキーナン局長が「状況が許すなら、東条内閣の閣僚全員を被告にしてほしい」と求めたことも前回ふれた。つ

まり岸の起訴に直結するメッセージが捜査現場と、上層部の双方から送られたことになる。


が、結局、岸は起訴されなかった。


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■なぜ岸信介は「A級戦犯」として起訴されなかったのか
東京裁判のナゾ
週刊現代講談社)2016.10.16
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49940?utm_source=ise&utm_medium=ise

 

 

 

 


最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■安倍首相の「安保法制」妄執の背景に、敬愛する祖父・岸信介A級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!

エキサイトニュース 2015年8月17日 野尻民夫

 

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安倍晋三首相が愛してやまない祖父、岸信介は1945(昭和20)年9月15日にA級戦犯容疑で逮捕される。

当時は誰もが岸は有罪とみていた。


それはそうだろう。

満州官僚時代に軍部と結託してアヘン取引に手を染め、アヘンを求めて中国領土を侵す軍をバックアップし続けた。


取引で得た巨額の利益を戦費に回し、一部を政治資金として活用して軍国主義者の象徴といえる東条英機を首相にまで昇りつめさせた。

さらには東条の片腕として商工大臣、軍需次官を務め、国家総動員体制、大東亜共栄圏の自給自足体制の確立を遂行するなど、戦時日本の寵児として辣腕を振るった。


岸が戦争遂行の中枢にいたことは疑いようがない。

そんな岸を戦勝国が犯罪者リストから外すわけがないのである。


にもかかわらず、岸は満州時代の盟友・東条英機の絞首刑が執行された翌日の1948(昭和23)年12月24日に不起訴処分で釈放された。

東条の絞首刑と岸の生還、明暗を分けたというには余りにも落差の大き過ぎる結末だった。

 
あるいは岸の満州時代の上司であり、東条内閣では内閣書記官長として共に支えてきた星野直樹は終身禁固刑に処せられた。

満州では岸は星野よりはるかに手を汚し、閣僚として戦争遂行にかかわった度合いも、岸のほうが大きかったはずである。


当然、研究者やジャーナリストにとってもこの処遇の違いは興味の対象となる。

岸はなぜ、戦犯を逃れたのか。


ひとつは、岸がもともと用意周到でなかなか尻尾がつかめない存在であることがあげられるだろう。

有名な「濾過器発言」にその片鱗が垣間見られる。


岸は1939(昭和14)年10月に満州を離任する際、数人の後輩たちを前にこう語っている。


「政治資金は濾過器を通ったきれいなものを受け取らなければいけない。問題が起こったときは、その濾過器が事件となるのであって、受け取った政治家はきれいな水を飲んでいるのだから、かかわりあいにならない。政治資金で汚職問題を起こすのは濾過が不十分だからです」


要は、証拠を残すなということであり、嫌疑に対して敏感になれということでもある(実際、岸は東条内閣時代に書いた書類をすべて焼却してしまっている)。

だが、それだけでは訴追はまぬがれない。


岸はアメリカに対して具体的な"工作"を行っていた。

そのひとつは再びアヘン絡みの話だ。


東海大学名誉教授、太田尚樹氏の著書『満州裏史 甘粕正彦岸信介が背負ったもの』(講談社文庫)に元ハルピン特務機関員の田中光一のこんな証言が載っている。


「麻薬はどこの国でも最大の関心事でした。もちろん、アメリカだってそうです。戦後、GHQが克明に調査して関係者に尋問したのに、まったくと言っていいほど処罰の対象に指定しなかったのは、不思議だと思いませんか。あれは明らかに、情報提供の代償となったからです。甘粕はもうこの世にいませんでしたが、里見、岸なんかが無罪放免になったのは、そのためなんです。エッ、東条にはどうかって? 彼は直接戦争責任に結びつく訴因が多過ぎて、GHQは阿片の件で取り調べるだけの時間がなかったのです。アメリカは裁判を急いでいましたからね」


証言に出てくる「里見」とは、里見甫のことだ。

「アヘン王」と呼ばれた陸軍の特務機関員で、上海を拠点にアヘン取引を仲介していた。


岸とアヘンの関わりを調べる中で繰り返し出てくる名前でもある。

千葉県市川市にある里見の墓の墓碑銘を揮毫したのが岸だったことは前回、紹介した。


その里見も戦後、A級戦犯容疑者として逮捕されている。

そして、田中の証言通り、不起訴者リストの中に「里見甫」の名前は載っていた。


つまり、岸や里見はアメリカにアヘン情報を提供する見返りに戦犯訴追を免れたというわけだ。

もうひとつ、岸には戦争責任逃れのための「東条英機裏切り」工作というのも指摘されている。


満州の関東憲兵隊司令官だった東条英機が中央に戻り、陸軍次官、陸軍大臣、首相へと上り詰める原動力になったのが、岸がアヘン取引で得た豊富な資金だったことは前回書いた。

岸は東条内閣を商工大臣、軍需次官として支え、戦争を主導した。


ところが戦争末期にこの仲が決裂する。

それどころか、岸VS東条の対立がもとで内閣が崩壊してしまったのだ。


毎日新聞に掲載された「岸信介回顧録」(1977年5月11日付)によれば、岸は〈サイパン陥落のあと「この戦争の状態をみると、もう東条内閣の力ではどうしようもない。だからこの際総理が辞められて、新しい挙国一致内閣をつくるべきだ」ということでがんばった〉という。


そして、東条内閣は瓦解。下野した岸は郷里に帰り、防長尊攘同志会をつくって、引き続き「打倒東条」の政治活動を続けた。

この一連の行動について毎日新聞記者だった岩見隆夫氏が非常に興味深い証言を採取している。


証言の主は満州時代の岸の部下だった武藤富男だ。

武藤は東条内閣が崩壊した直後の昭和19年7月、岸とともに満州を牛耳った「二キ三スケ」(東条英機星野直樹岸信介鮎川義介松岡洋右の語尾をとってこう言った)の一人、星野直樹(前出、A級戦犯)を訪ねた。


〈その折、星野は武藤にこんなつぶやきをもらしている。「岸は先物を買った」「どういう意味ですか」「東条内閣を岸がつぶしたということだ」 しかし、どうして先物買いになるかについて星野は語ろうとしなかった。「戦後、再び星野さんに会ったとき、もう一度『先物を買ったというのは、岸さんが敗戦を予期していたということなのですか、それとも戦犯を免れるためという事まで考えて岸さんは東条内閣をつぶしたとあなたは見通したのですか』と問い質してみたのですが、相変わらず、星野さんは黙したまま答えてくれませんでした」と武藤はいった〉(岩見隆夫『昭和の妖怪 岸信介』中公文庫)


この「先物買い」というのはまさに、敗戦を見込んで、わざと東条と反目したということだろう。

前出の太田尚樹も同じ見方をしている。


〈打倒東条は国難の打開、つまり国家のためという大義名分が成り立つ一方で、戦犯を逃れることはできないまでも、連合軍から大きなポイントを稼ぐことができると読んでいた〉

満州以来の二人の関係は、刎頚の友といった関わりではなく、結局は、互いに利用し合っていただけだった〉

〈つまり東条は岸の頭脳と集金力を利用し、岸は陸軍を利用しながら権力の座を目指したが、その陸軍の頂点に、権力の権化と化した東条がいた。だがアメリカ軍の攻勢の前に、東条の力など見る影もなくなってきている。こんな男と便々とつるんだまま、一緒に地獄に落ちるのはご免である〉(前掲『満州裏史』)


この変わり身の早さこそ岸の真骨頂といえるが、さらに、岸には獄中で、もっと重大なアメリカとの政治的取引を行っていたのではないか、との見方がある。

その取引が、岸を訴追から救い、そして戦後、内閣総理大臣に押し上げた最大の理由ではないか、と──。


それが何かを語る前に、戦後アメリカの対日政策には2つの流れがあったことを指摘しておく必要がある。

ひとつは民政局(GS)に代表されるニューディーラーを中心としたリベラル勢力で、日本国憲法の素案づくりにも携わった。


民主化を徹底する立場から旧指導者への処分も容赦がなかった。

もうひとつは治安を担当する参謀本部第2部(G2)を中心とした勢力で、対ソ連、対中国戦略を第一に考える立場から、日本を再び武装化して"反共の砦"に育て上げようと考えていた。


GHQ内部ではこのふたつの勢力が対立していた。

占領当初はGSの力が強かったが、米ソ冷戦が本格化するにつれて「反共」のG2が「対日懲罰」のGSを凌駕するようになる。


こうした流れの中で、G2は巣鴨拘置所に拘留されていた岸との接触をはじめた。

再び、前回紹介した原彬久氏の『岸信介―権勢の政治家―』(岩波新書)を引く。


〈G2およびこれと連携する人脈が獄中の岸と接触していたことは、確かである。例えばGHQ経済科学局のキャピー原田は、巣鴨の岸から「戦後復興」問題でたびたび意見を聞き、しかも原田みずから上司のマーカット少将に「岸釈放」を説いている(朝日新聞、平成六年九月二二付)。いずれにしても、こうした文脈を抜きにしては、岸が不起訴、無罪放免となっていよいよ戦後政治の荒涼たる舞台に放たれるその道筋は理解できないだろう〉


G2は実際、1947(昭和22)年4月24日付で最高司令官のマッカーサー宛に岸の釈放を求める異例の「勧告」まで出している。

獄中で岸はアメリカとどんな取引をしたのだろう。


自らの命のためならかつての盟友を売る男である。

いったい何と引き換えに、無罪放免を勝ち取ったのか。


これについては「週刊朝日」(朝日新聞出版)2013年5月24日号が渾身のリポートを掲載している。

〈「星条旗」の下の宰相たち〉というシリーズの〈第3回「ストロングマン」〉。


筆者は同誌の佐藤章記者だ。

まず、岸はアメリカにとってどういう存在だったのか。


同記事を引く。


〈戦後の米国のアジア政策は、米国の国益を守ってくれそうな、その国における「ストロングマン」を探し出すことから始まる。韓国における李承晩、台湾における蒋介石がその典型だ。日本においては吉田茂であり、鳩山一郎緒方竹虎と続いて、1950年代半ばに岸の番が巡ってきた〉


では、岸に与えられたミッションは何だったのか。


〈(日本国憲法)第9条があるために日本は自衛目的以外の軍隊が持てず、米国との相互的な防衛能力を保有できなかった。つまり、米国が攻撃を受けても日本は援軍を出すことができない。さらに言えば、米国の軍事戦略に乗っかる軍隊を持つことができない。この相互防衛の考え方が、集団的自衛権の解釈として、1951年の旧日米安保条約締結以来、日米間の問題となった〉


まさにいまの安倍政権が強引に進める新安保法制につながる話だ。

この問題解決こそ、岸がアメリカから言われた最大のミッションで、そのために最初に着手したのが〈「建設的勢力」の結集〉つまり保守合同だ。


では、カネはどうしたのか。

前出の佐藤記者は米アリゾナ州ツーソンに飛んだ。


アリゾナ大学歴史学研究室のマイケル・シャラー教授に会うためだ。

シャラー教授は米国務省の歴史外交文書諮問委員会委員を務め、非公開資料にも目を通すことができる。


以下、佐藤記者によるインタビューだ。


〈――岸元首相に対してCIAから資金提供があったという話をどう思いますか?「そういう証拠はあると思う。賄賂的な意味合いよりは、派閥の運動資金や政治キャンペーン資金というような形で提供されたと理解している」――資金はどのような形で渡されたのでしょうか?「当時、CIAから経済団体や企業を通じて岸のほうに資金が流れたという記述を米国側の書類で私は目にしたことがある」〉(前同「週刊朝日」より)


これについては、CIAから自民党への秘密献金をスクープしたニューヨークタイムズのティム・ワイナー記者も、その著書『CIA秘録』(日本版は文藝春秋)でこう断言している。

〈CIAは1948年以降、外国の政治家を金で買収し続けていた。しかし世界の有力国で、将来の指導者をCIAが選んだ最初の国は日本だった〉


〈釈放後岸は、CIAの援助とともに、支配政党のトップに座り、日本の首相の座までのぼりつめるのである〉

岸は、日本におけるアメリカの国益を実現するため、アメリカによって選ばれ、アメリカの資金でつくられた首相だったということだ。


A級戦犯容疑者の身からわずか9年、公職追放解除からたった5年足らずで政界トップに上り詰めた秘密がここにある。

その岸が首相在任中にアメリカに言われてやった最大の仕事は、言うまでもなく日米安保条約の改定だ。


一般に、旧安保条約では日本がアメリカに基地を提供する一方でアメリカの日本防衛義務が明記されていないとの批判があったが、新条約ではそれを盛り込ませることができたと評価されている。

だが、アメリカの狙いはそこではなかった。佐藤記者はこう書いている。


〈新条約は5条で米国の日本防衛義務を盛り込んだが、続く6条で、米国のアジア戦略のために在日米軍を利用できる「極東条項」が組み込まれた。米国の本音を明確にした条項だ〉

しかもこの「極東条項」の「極東」の範囲が明確でなく、アメリカは日本の基地を好き勝手に使えるようになった。


事実、新安保条約締結から50年以上経つが、米軍が日本防衛のために出動したことは唯の一度もない。

反対に、米軍がアメリカの戦争のために日本の基地を自由に使うことは日常化している。


安保条約改定が誰の指示よるものだったかがわかるだろう。

佐藤記者はこうした事実をさらに裏付けるため米ワシントン郊外にある米国国立公文書館別館を訪ねる。


そこでCIAが作成した「岸信介」のファイルの閲覧を請求し、驚くべき事実と遭遇する。

なんと、CIAのファイルにはたった5枚の資料しか入っていなかったのだ。


他のA級戦犯容疑者についてはたとえ不起訴でも膨大な資料が残されている。

例えば、緒方竹虎は1000枚近く、正力松太郎は500枚ほど。


しかし、岸はたったの5枚しかない。

これは明らかに異常だ。


実は、岸に関するCIA資料はほとんどがまだ秘密指定を解除されていないのだという。

つまり、岸とアメリカの関係はいまだに表に出せない内容が含まれているとアメリカが判断しているということなのだ。


それは、アメリカの対日占領政策がまだ継続中だということでもある。

しかし、こうした歴史を振り返ると、いま現在の安倍政権がやろうとしていることの謎が解けてくる。

 

 

Q:安倍首相はなぜ、集団的自衛権行使にあそこまでこだわるのか?

A:おじいちゃんが不起訴の見返りにアメリカと約束したことだから。

 

Q:安倍首相はなぜ、日本国憲法を「みっともない」と毛嫌いするのか?

A:おじいちゃんを助けてくれたG2と敵対する人たちがつくった憲法だから。

 

Q:安倍首相はなぜ、改憲しようとしているのか?

A:それも、おじいちゃんが不起訴の見返りにアメリカと約束したことだから。

 

Q:安倍首相はなぜ、沖縄の「屈辱の日」をお祝いしようとするのか?

A:おじいちゃんの公職追放がやっと解除された記念の日だから。

 

Q:安倍首相はなぜ、「侵略」や「おわび」や「反省」をためらうのか?

A:あの戦争はおじいちゃんも深く関わった自存自衛の聖戦だから。

 

そう。

新安保法制も改憲も、すべては、おじいちゃん、岸信介とつながっているのだ。

 

~~~
■安倍首相の「安保法制」妄執の背景に、敬愛する祖父・岸信介A級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!
エキサイトニュース 2015年8月17日 野尻民夫
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_1400/

 

 

 

 

 

 

 

迷走する日本の政治。

新型コロナウイルスによる迷走ぶりは、目をみはるばかりです。

 

コロナ発生から1年以上経過しても同じような問題を抱え、ほぼ1年前と同じようなマスコミの報道。

なぜか、政治とマスコミはコロナを煽るばかり。

 

自粛、自粛、自粛・・・。

万延防止、緊急事態宣言、ロックダウン・・・。

ワクチン、ワクチン、ワクチン・・・。

 

なぜ、1年以上も、同じ状況なのでしょうか。

ワクチン政策以外、実行・行動力が伴わない政治。

 

まるで手足を縛られているかのような日本の政治が、この1年つづいていると思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

どうして、変わらないのでしょうか。

どうして、変われないのでしょうか。

 

このままでは、ごく一部の富裕層以外、私たちの大半の人たちはどんどん貧しくなるばかり。

倒産、閉店、失業、ボーナス削減、残業削減、などなど。

 

自粛や緊急事態宣言など、日本経済に与える影響も、長引けば長引くほど深刻になっていきます。

さらに、中小企業のみならず、大企業に至るまで深刻な影響が出てきています。

 

日本の企業が赤字となれば、社員の給与は上がりません。

日本の企業が倒産すれば、当然失業者も増加します。

 

コロナ過の政治的判断が緊急事態宣言やロックダウンの政策ばかりでは、日本経済に大きな影響を与えるのは確実です。

他国では、コロナ対策と経済成長を両立させ、経済成長を遂げている国もあります。

 

ただ。

今の日本政治のコロナ対策はワクチン一本打法のみ。

 

なぜか、政治で即時行動するのは、自粛と緊縮、私権制限。

まるで「自由」を奪っていくかのような政治判断ばかりと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そもそも、自民党とは「自由民主党」。

その名に恥じない政治を行っているのでしょうか。

 

日本人の国益を見据え、日本の未来を真剣に考えているのでしょうか。

 

そういえば、以前、「大手多国籍製薬会社・ビッグファーマ」から謝礼を受け取っていた番組コメンテーター医師の記事を見かけました。

もし、政治の世界でも同じようなことがあったら・・・。

 

権力を有する為政者が自国をないがしろにし、他国の利益のみで政治決断をしてしまうという恐ろしいことが現実化してしまう可能性があります。

 

例えばですが、会社組織でも同じことが言えるかもしれません。

もし、同じ会社の役員が、実はライバル会社に買収されていたとしたらどうでしょうか。

 

その役員が自社の利益を優先せず、ライバル会社の利益のために様々な経営判断を実施していたら。

経営は自滅の判断を推進し、その市場でライバルに完敗、会社組織存続さえ危うくなるでしょう。

 

最悪の場合、その会社は消滅してしまいます。

組織では、その組織の利益を優先する人がトップを務めなくてはなりません。

 

その組織で働く人のためにも。

そしてその組織で働く人の家族のためにも。

 

国家運営も同じではないでしょうか。

総理や大臣が他国の「意向」を優先していたら、その国は、衰退の一途を辿るのではないでしょうか。

 

表向きは自国利益優先と発言するかもしれません。

改革にしても、法改正にしても、メリット部分を強調するかもしれません。

 

自らの影響下にあるマスコミを使って、報道をコントロールするかもしれません。

 

でも。

実際の行動が、実際の運用が、実際の結果が、どうであるのか。

 

深く考え、継続的にその経緯を見つめ「本当の国益」であるのか、見抜くことも必要ではないでしょうか。

テレビなどのマスコミの報道も一部の権力に偏っていることも否めません。

 

その政策が、その法改正が、本当に日本の国民のためであるのかどうか。

見極めることが、子どもたちの将来の日本を守ることにつながるのではないでしょうか。

 

優しい人が多い日本。

長年、周りを海で囲まれた島国であったことが「優しい日本人」を育んできたとも言えます。

 

ただ。

大陸では弱肉強食、国や民族での争いを続けてきました。

 

強い国が残り、弱い国が駆逐される。

様々な世界各地で繰り広げられた、残忍な世界史は物語っています。

 

裏切りや買収、陰謀や策略・・・。

国際政治は、様々な黒歴史を含みながら、今の世界を形成してきました。

 

アメリカやカナダはインディアンなどの様々な先住民が生活を営み、オーストラリアもアボリジニなど原住民が住んでいました。

アフリカや中東も、様々な侵略や民族紛争を続けてきました。

 

その中には、様々な策略や裏切り、買収が存在してきました。

これが現実の世界史ではないでしょうか。

 

日本人は、この危機意識が低いと言われています。

 

「魚は頭から腐る」ということわざがあります。

官庁、行政、病院、学校、飲食店やサービス業等々。

 

今、日本は津々浦々、地方にも、様々なところで劣化が進んでいます。

政治が、経済に大きな影響を及ぼし、そして私達日本人の生活にも大きな影響を与えていきます。

 

政治が自国をないがしろにするならば、その影響は、官僚やマスコミも、様々な業界団体、業種、地域にも幅広く影響が広がっていくのではないでしょうか。

コロナ以降、世界各国は保守的な考え方に移行しています。

 

国際政治では、ワクチン政治、マネー戦争、宗教対立など様々な思惑が錯綜しています。

それぞれの国が、それぞれの国益を最優先し、大国が多くの国を翻弄する時代です。

 

日本、そして日本人を守るのは、日本の政治リーダーの役目ではないでしょうか。

 

保守でも、リベラルでも、かまいません。

大事なのは、日本を、日本人を、守ることができるのかどうか。

 

他国のためではなく、自国のために。

日本のために。

 

今、私たちの置かれている状況は、今後の日本の未来を決定づける、重要な時期に差し掛かっているのかもしれません。

 

本当の意味での「自由」で「民主」的な国を目指して。

 

【緊急事態宣言は効果なし!】緊急事態宣言の効果は絶望的なほどほぼ皆無だ~ロックダウン「恐怖の支配」で失うものとは~

【今日の気になったニュース・記事】

 

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新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

■「緊急事態宣言は効果なし!」舛添要一が安倍政権“新型コロナ”無策を痛烈批判

文藝春秋 2020/04/18 2020年5月号

 


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――4月7日に緊急事態宣言が発令されて1週間が経過しました。

 


舛添 私は極めて少数派だと思いますが、「緊急事態宣言はやる意味がない」と考えています。

今更やったところで、感染の封じ込めに効果はないだろう、と。

安倍政権は、なぜ緊急事態宣言をしたのでしょうか。

それは、新型コロナウイルス対応の初動の遅れを取り戻そうとしたからに他なりません。

新型コロナウイルスは、昨年12月8日に武漢で発生しました。

日本で初めて感染者が出たのは今年1月15日。

しかし、専門家会議の立ち上げなど、政府が手を打ったのは2月に入ってからでした。

すなわち1カ月以上何もしていなかったわけです。

 

 

・致命的だったのは「PCR検査の不徹底」

 


舛添 安倍政権の初動の失策は、大きく2つあります。

第一には、感染者を症状別に応対する「トリアージ」をしなかったこと。

本来であれば、最初から重症者は感染症の指定病院、中くらいの人は普通の病院、軽症者はホテル……といった具合に、症状別に隔離して対処にあたるべきでした。

隔離施設としては五輪の選手村だって空いている。

しかし、それをやりませんでした。

2つ目が、PCR検査を徹底してやらなかったこと。

これが致命的でした。

感染者の実態が掴めなくなってしまったからです。

少し前、安倍応援団のネトウヨを中心に「PCR検査をしたらイタリアみたいになって医療体制が崩壊する」「それ見ろ。

韓国はPCR検査をやって感染者が増えているじゃないか」という言説が出回りました。

私はこれはまったくの嘘だ、PCR検査はすぐにでも徹底的にやるべきだ、と主張していました。

しかし、政府はPCR検査をやってきませんでした。

ここにきて、PCR検査をやることがいかに重要かが明らかになりつつあります。

 

 

・日毎の感染者数に一喜一憂しても意味がない

 


舛添 アメリカとイタリアでは死者が急増していますよね。

一方、ドイツでは死者が抑えられている。

この明暗を分けた差は何だと思いますか。

ドイツの医療体制が頑強だということもありますが、最大の要因はアメリカ・イタリアはPCR検査をちゃんとしておらず、ドイツは初動から徹底的にやっていたということなのです。

ところが日本は、今この段階に来ても、PCR検査を受けるためには時間がかかっているという。

感染が確認された森三中の黒沢かずこさんが良い例です。

「検査を受けたい」と言っても、受けさせてもらえなかったといいます。

こんなことは、あり得ないことです。

今、日本人は、日毎の感染者数で一喜一憂していますよね。

今日は100人超えた、今日は100人下回った、と。

しかし、これは全く意味がありません。

単に検査数に比例しているだけなので、感染者の実態が把握できていない。

日本はまさに今、アメリカとイタリアの轍を踏むかもしれないのです。

さすがにこうした初動の遅れが致命的なミスであると政府も気づいたのでしょう。

4月に入り、慌てて緊急事態宣言を出しました。

 

 

・緊急事態宣言と一斉休校は“北海道のマネ”

 


――なぜ、政権内で「緊急事態宣言をする」という案が浮上してきたのでしょうか。

 


舛添 2月末、感染者が急増した北海道で鈴木直道知事が緊急事態宣言と一斉休校を打ち出し、急増していた感染者を封じ込めました。

政府の緊急事態宣言は、これを模したものだろうと私は見ています。

安倍政権が北海道の対応を参考にしているのは間違いありません。

2月27日に安倍首相が唐突に3月中の全国一斉休校を発表しましたが、これは明らかに北海道ケースがうまくいったことを意識したものでした。

鈴木北海道知事は今回の対応で相当、評判を上げました。

安倍政権は支持率を上げるために「この方法は使えるな」と判断したのでしょう。

 


――緊急事態宣言をすると、政府は何ができるようになるのでしょうか。

 


舛添 自粛要請が出せるようになるくらいで、政府ができることは、出そうが出すまいが実はほとんど変わりません。

緊急事態宣言を出せるようにするために、政府は新型インフル特措法を改正しました。

私はこの改正法自体、必要なかったと考えています。

そもそも、緊急事態宣言なんて既存の新型インフル特措法の解釈を変えればできることです。

もっと言えば、法的根拠がなくたって、リーダーが「今は緊急事態です」と国民に語りかけるだけで意味がある。

 

 

・先に給付と補償を決めておくべきだった

 


舛添 ところが、おそらく安倍首相の秘書官が「法律がないとできませんよ」と囁いたのでしょう。

だから改正法という案が出てきたわけです。

法律を変えれば、「せっかく“伝家の宝刀”を作ったのだからこれを使わないといけないな」となる。

それで緊急事態宣言をするに至った。

緊急事態宣言なんかをする前に、もっとやるべきことはたくさんありました。

まさにトリアージPCR検査などがそう。これらは緊急事態宣言をしなくてもできることでしょう。

法律を変えることが大切なのか、国民の命を守ることが大切なのか。

安倍政権がやっていることは、まったくもって本末転倒です。

 


――緊急事態宣言による自粛要請は、経済へ与える影響が大きいと思われます。

 


舛添 自粛要請によって、日本経済は危機に陥るでしょう。

すでに倒産した企業がいくつか出ていますし、失業者も今後増えていく。

政府は「108兆円の緊急経済対策を打つ」と自信満々に言っていますが、実はそのうち真水はわずか39兆円。

GDPの1割にも満たない金額ですから、効果はほとんど期待できないでしょう。

さらに最近になって与党間で「1世帯30万円給付」とか「一律10万円給付」などと議論がなされています。

これは果たして自粛要請をした後に悠長にする議論でしょうか。

すでに営業できなくなり、食っていけなくなる人が出ているんですよ。

本当に国民のことを考えるのであれば、給付や補償の話を決めてから緊急事態宣言をするべきでした。

 

 

・トランプのコロナ対策は何が間違いだったか?

 


――各国の状況はどうでしょうか。たとえば、アメリカは3月13日に国家非常事態宣言を出しました。

 


舛添 アメリカの新型コロナの対応は後手後手に回っています。

あっという間に感染者数は世界一になってしまいました。

アメリカと日本の状況は、非常に近いと思います。

トランプ大統領は、何がダメだったのでしょうか。

ひとことで言うならば、感染症対策に政治的イデオロギーを持ち込んでいることだと思います。

感染症対策は、科学・医学・疫学でやるべきで、イデオロギーは絶対に持ち込んではならない。

そのタブーを犯したから失敗したのだと思います。

オバマケアは廃止する」「民主党時代のものは負の遺産

トランプは一貫してこう言っています。

今回の新型コロナ問題で、オバマケア廃止により無保険者が増加傾向にあることは、事態を悪化させています。

だがそれを認めようとはしません。

そして、今回の新型コロナに関しても、3月10日の段階で「たいしたことではない。

すぐに終息する」などとタカを括っていました。

ところが、感染が拡大してくると「チャイナ・ウイルス」と差別的な発言をしたり、WHOを非難したり、責任転嫁をするような言動に出ています。

 

 

・中国と韓国を参考にしなかった安倍政権

 


舛添 安倍政権の対応にも、トランプ氏と似た部分があるのではないか。

私はそう思えてなりません。

とりわけ中国や韓国の新型コロナ対応への視線にそれを感じます。

私は、彼らには見習う部分は多いと思います。

たとえば韓国はかなり初期からPCR検査を徹底的にやり、ドライブスルーで受けられるような体制を整えました。

その結果、直近では1日の感染者数が30人を切るところまで押さえ込むことに成功していますし、何よりもPCR検査を徹底したことで、感染経路不明者がわずか2%台です。

中国は発生源の国でもあるのだから症例の宝庫です。

これを使わない手はないはずです。

ところが、安倍政権は隣国の知見を一切参考にしませんでした。

イデオロギー的に中国・韓国が好きではないのは、別に構いません。

しかし今はそんなことで物事を判断している場合ではない。

使える部分は使うべきでした。

結局、ただ無策を重ね、挙げ句の果てには感染者数が増えて慌てふためき緊急事態宣言を出したというわけです。 

 

 

・ドイツとイギリスは“緊急事態宣言”など出していない

 


舛添 欧州に目を向けても、たとえばドイツやイギリスは、そもそも緊急事態宣言など出していません。

ジョンソン英首相、メルケル独首相は当初、集団免疫論に基づいて終息させようと判断しました。

私も最終的な解決手段は、集団免疫論だと思っています。

1つの集団(国家)の中で、6、7割の人が免疫をもてば、それが鉄壁になって封じ込める、という考えです。

分かりやすくいうならば、ワクチンの完成までは時間がかかるから現実的手段として「気がつかないうちに感染して治っちゃった」という人を増やせばいいのではないか、ということです。

ジョンソン氏もメルケル氏も、当初はその理論でいこうとしたのです。

しかし理論としては正しいけど、最終的には「それはやめよう」という政治判断を下しました。

疫学理論をしっかり学び、それを基に方針転換をしたわけです。

行き当たりばったりの政策を続ける安倍政権、そしてコロナウイルスを甘く見ていたトランプ政権とは雲泥の差です。

繰り返しますが、この優秀なリーダーが率いる2つの国は緊急事態宣言を出していません。

しかし、打つべき手はちゃんと打っている。

日本は見習うべきではないでしょうか。

 

 

・元凶は取り巻きの「官邸官僚」たち

 


――政策には、官僚が密接に関わっています。舛添さんは、「文藝春秋」5月号掲載の記事で、新型コロナウイルス対応における官僚の責任を追及されていました。安倍政権と官僚の関係の問題点はどこにあると見ますか。

 


舛添 今回のコロナ対応が失敗した元凶は、間違いなく「官邸官僚」つまり、安倍首相の取り巻きの官僚たちだと私は考えています。

たとえば、首相補佐官の今井尚哉氏(経済産業省)、和泉洋人氏(国土交通省)などは、第二次安倍政権の発足時からずっと官邸に居座っています。

なんだかんだ言って、首相をはじめ国会議員は選挙の洗礼を受けていますから、あまり無茶苦茶な政策はしないんです。

それなりのブレーキがちゃんとかかる。

ところが、彼らは違う。

それがないから、完全な「独裁」になる。

しかも、5年も6年も総理の側にいるわけで、並の閣僚など見下しているわけです。

そんな連中が、外界と断絶した“孤島”の官邸にいるわけですから、世間の感覚がわからなくなって当たり前です。

「アベノマスク2枚」がそれを象徴しています。

1世帯2枚でなんとかしろ、と言われても普通の家庭は困惑しますよね。

さらに安倍首相は4月12日、ツイッターにミュージシャンの星野源さんの音楽に合わせて自分が寛ぐ動画をアップしましたよね。

これもおそらく官邸官僚のアイデアでしょうが、自宅にいたくても仕事に行かざるを得ない人たちへの配慮が全くありませんでした。

徹底的にズレている。

むしろ今、打ち出すべきは、クオモNY州知事のように、不眠不休で働く政治リーダーの姿、必死に戦う姿であるべきです。

しかし、官邸官僚は、もはや“普通の感覚”がわからなくなってしまったのでしょう。

「絶対的な権力は、絶対に腐敗する」

今回のコロナ危機は、奇しくも歴史家のジョン・アクトンが残したこの言葉の通り、官邸の感覚がいかに国民とずれているかということをあぶり出したのでした。

 


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「緊急事態宣言は効果なし!」舛添要一が安倍政権“新型コロナ”無策を痛烈批判
文藝春秋 2020/04/18 2020年5月号
https://bunshun.jp/articles/-/37305

 

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■緊急事態宣言の効果は絶望的なほどほぼ皆無だ

東洋経済 2021/05/02

 


~~~


結論から言うと、今回の「第3回目の緊急事態宣言」は、おそらくほとんど効果がないだろう。

その理由は3つある。

 


・日本の緊急事態宣言はもともと効果がほとんどない


第1に、3度目であること。うんざりしている。

飽きている。よく「コロナ疲れ」「自粛疲れ」と言われるが、より人々の感情に近い表現は「うんざり」か「飽きている」ということだろう。


第2に、発出した理由が不明瞭である。大阪が危機的なのはわかるが、東京は、感染者数、病床ひっ迫度合いからいっても大阪ほどではない。

「蔓延防止措置」というのをつくって、まさにそれがぴったりなのに、そしてそれが発出されて、その効果がまだまったくわからないうちに、緊急事態宣言だ。


2度目はなかなか出さなかったのに、しかも、2度目の緊急事態宣言解除は、感染者数が増えてきたところで解除。

要は「出したくないのだ、政府は」と思われていたのに、なぜか今回は唐突に出した。


納得感がなければ、政府の要請やお願いには、誰も応じないだろう。

第3に、緊急事態宣言はもともと効果がほとんどないからだ。


実は、1度目も2度目もほとんどなかったのだ。

だから、今回はなおさら効果がないに決まっている。


この3つを、一つひとつ言い換えてわかりやすくしてみよう。

第1点。


まず若い世代は、緊急事態宣言無視だ。

そもそもテレビを見ない、持っていない。


だから、テレビで大臣がわめこうが、知事が国を罵ろうが、そもそもそれを知らない。

政治家たちのアリバイ作りのパフォーマンスはそもそも認識すらされていない。


彼らにとっては、1回目の緊急事態宣言のときは、コロナ危機への異常な自粛、という目新しいイベント。

初めてハロウィンに参加するような気分だ。


だから、1回イベントを消費すれば、次は目新しいイベントではないから、まったく関心の対象に入らない。

だから、支持とか不支持とか従わないとかではなく、関心の外にある。


「緊急事態宣言? で、何か?」という感じだ。

一方、中年世代はどうか。


テレビをつけると、官邸と知事の非難合戦、罪の擦り付け合い、まさにうんざりだ。

アリバイ作りよりも、テレビに出る暇があったら、病院を説得してくれ。


2度目からは、もううんざりで今回はあきれ果てているから、これもテレビは見てはいるが、馬耳東風だ。

政治家の叫びは趣味の悪いBGMにしか聞こえない。


そして、高齢者は、ただ怯えているだけだ。

テレビでコロナの話が出れば出るほど、それがどんな話であれ、恐怖がさらに刺激されるだけ。


金持ち高齢者はさらに家に引きこもり、巣ごもり消費に慣れていないから、ただ、怯えて貝になっているだけだ。

 

 

・もはや「政治的資本」がマイナス状態に

 


第2の点。

緊急事態宣言を出せば出すほど、政治不信は強まる。


第1弾の接触8割削減の主張や「ロンドン、ニューヨークの次は東京だ」という脅しを続けた「自称(他称)専門家」により、専門家不信は確定した。

科学的根拠無視で、感情で情緒的に行動することが「専門家は信用できない」ということの裏づけに正当化されることになった。


この結果、いい政策だろうが、悪い政策だろうが、人々を政策でコントロールするのは不可能になる。

政治家の言葉においては、効果は完全にゼロである。


むしろ、しゃべればしゃべるほどマイナスで、へそを曲げて政府のしてほしい行動の逆をしたくなる。

この結果、人気取り、八方美人、世論調査支持率だけが頼りの政治家たちは、無駄な、余計な、愛想、ばら撒きを国民に行い、強い、妥当な指示を国民にまったく出せなくなる。


びくびくしながら、中途半端なお願いを続ける。

中途半端だから効果はほとんどなく、本当は、自分たちがへそを曲げてわがままだったことが理由であるにもかかわらず、感染拡大の理由をすべて政府の下手な政策のせいにすることが常態化し、素人も専門家も、メディアに習って、政府をひたすら攻撃することになる。


いわゆるポリティカルキャピタル(政治的資本)を緊急事態宣言第2弾で完全に失い、いまやすべての政府の措置は、ポリティカルキャピタルを毀損するどころか、もはや「マイナスのキャピタル」状態で、債務が増加、蓄積する一方になっている。

細かいところを見ても、もう収拾がつかないレベルだ。


なぜか百貨店などの商業施設は休業を要請される。

百貨店でクラスターが発生した例も聞かないし、ロジックもわからない。


問われた田村憲久厚生労働大臣は、百貨店に来るときに人流ができてしまうのが問題だ。

だから、百貨店自体は問題がなくても、人の流れを抑えるために、休業をお願いする、と。


なんだそりゃ。百貨店は訴訟を起こすべきだと思うが、一事が万事、こういった風である。

これでは説得力がない。


「ソーシャルディスタンス」「3密」という流行語大賞ワードは実はまったくの間違い、無意味な概念だった。

要は唾液の飛まつだから、密でも誰もしゃべらない、朝の通勤電車ではうつらない。


逆に言えば、距離があっても、広い空間にたった3人でも、カラオケで感染対策をせずに大声で歌えばあっさりうつる。

データを駆使していないどころか、科学的思考がないどころか、普通のロジック、いやその手前の、少し理屈を考えることすら放棄して、感情的、情緒的に迷走している。


やっているふり、奔走している振りをしている知事たちはそれでいいかもしれないが、実生活はそれではたまらない。

生活にとっては不要不急だが、オリンピックもアリバイ作りのパフォーマンスと違って、実際に事を実行する、実行委員会は現実を考えてしまうと動かざるをえないが、そうなると批判を浴びる。


これでは何もできない。

こうして、日本は迷走をしているのである。


しかし、最も致命的なのは、3回とも緊急事態宣言はそれ自体では、まったく効果がなかったことだ。

つまり、日本政府は感染症拡大を防止する手段を何も持たないに等しいのである。

 

 

・「1回目」の正体は「恐怖の支配」だった

 


では、昨年の1回目の緊急事態宣言は、なぜあんなに効果があったように見えたのか。

まず、そもそもあの時点では、日本の新型コロナ感染の拡大は極めて限定的だった。


もともと危機ではなかったのである。だから、どんなことをしても収まったはずだった。

そして、マスクや手洗いに慣れていたから、拡大のリスクは欧米の他国などに比べれば、大きくなかった。


このとき人々が自粛を狂ったように行ったのは、若い人々が自粛というイベントに興味を持ったからであり、30歳前後から中年にかけての人々にとっては、自粛を推奨するのが賢い行動に見えたからであり、意識高いように見えたからである。


そして、それを裏付けたのがロンドン、ニューヨークの悲惨なテレビ映像であり、欧米の「進んだ」ものをいち早く取り入れるのが、古くから、そして今も日本の「進んだ」人々の行動だと、これらの世代は思っているから、専門家もインテリ風の人々も、今風に言えば意識高い系の人々も「進んだ」「知見」を、実際は風説の流布なのだが、SNSで拡散することに努めた。


この行動は、人々を恐怖に陥れた。

とりわけ、高齢者は「あんたは死ぬ」と脅されたように受け止めた。


さらに、テレビ世代の中高年や高齢者は、芸能人がコロナで死亡すると、恐怖に支配されるようになってしまった。

感情、情緒、印象がすべての行動を支配する。日本においては特にそうであり、日本でなくとも、恐怖の下では、人間はそうなってしまう。


これが極めて「効果的」であったために、人々は異常な自粛を積極的に行ったのである。

したがって、1回目の緊急事態宣言が効いたように見えたのは、緊急事態宣言自体ではなく、欧米がやられたという情報による、恐怖の支配によるものであった。


そして、2回目の緊急事態宣言の効果も、同様に「恐怖による支配」に過ぎなかった。

1回目よりも効果が薄かったのは、政治が「Go To」にこだわり、意味不明の行動をとったこともあったし、2度目で飽きていたこともあった。


それでも年末年始にはそれなりに、自粛が広まった。

しかし、その理由は、緊急事態宣言にあったのではなく、東京の陽性確認者数が、あっというまに1000人という4ケタにのり、それがすぐさま2000人を超えたからであった。


この数字の急増は恐怖を広めた。

この数字に対する恐怖感、東京2000という恐怖感が東京を支配し、なぜか、東京以外も支配し、ついでに「東京2020」への批判、否定的な見解も広まった。

 

 

・「3度目の緊急事態宣言」が解除されるとき

 


では、3回目の今回はどうか。

官邸はずるがしこいことに、実は、この恐怖支配のメカニズムに気づいているのではないか。


今回、もうすでに脅しは2回で使い切ってしまい、これまでのものは何も通じないから、目新しいもの、ということで、やたらに変異ウイルスを繰り返し強調している。

すべては変異のせい。


ワクチンが遅れていても、変異ウイルスには効かないかも、と論点をすり替え、これまでの政策とも矛盾を指摘されても、すべて変異ウイルス、これが世界を変えたかのような主張をして、また人々を恐怖に陥れようとしているようにしか、筆者には見えない。


ここまで官邸に対して邪推をするのも申し訳ないが、少なくとも結果的には、人々を抑制させるのは、恐怖である。

今恐怖をあおっているのは、変異ウイルスだけだ。


いまや、世界の先進国でいまだにコロナパニックになっているのは、日本だけだ。

アメリカ、英国などもすべて前向きで、経済が活況だというデータしか出てこない。


感染者数対比の経済活動の停滞比率のような、いわばコストパフォーマンスのような指標があれば、日本は世界一だろう。

コロナのウイルス自体の危機の程度に対する経済抑制効果の大きさは、世界一だ。


もしウイルスの意思が人間の経済活動抑制にあったとすれば、「ウイルス天国日本」ということになる。

その理由は、恐怖に支配されやすい、感情に支配されやすい社会であることに尽きる。


論理に支配されている社会であれば、感情を利用して政策を行う政権は、すぐに交代することになっていただろう。

日本においては、高齢者は恐怖に支配され、若い世代は欲望に忠実である。


これが、今回の緊急事態宣言が「効果がない」と断言できる理由だ。

そして、効果がなかったとしても、期限である5月11日あるいは短い延長をして、感染状況の大幅改善が実現しなくとも、緊急事態宣言は解除されるだろう。


そのときは「政府官邸は、そもそも、感染抑制のためではなく、政治の都合で緊急事態宣言の発出も解除もしただけだった」という批判を浴びることになろう。

 

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■緊急事態宣言の効果は絶望的なほどほぼ皆無だ
東洋経済 2021/05/02
https://toyokeizai.net/articles/-/426289

 

 

 

 


最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■4度目宣言「効果あるのか」 苦境飲食店、募る不満―緊急事態初日・東京

時事通信社 2021年07月12日

 

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東京五輪の開催が迫る中、新型コロナウイルスの感染再拡大を受けた4度目の緊急事態宣言が12日、東京都で発令された。

夜の歓楽街では仕事帰りの会社員らを熱心に呼び込む客引きの姿も。


「効果はあるのか」。酒を提供する飲食店を締め付ける政府の措置に、苦境にあえぐ居酒屋店主や酒類問屋らは反発した。

「お酒あります」。


飲食店がひしめく夜の新宿・歌舞伎町では、従業員らが盛んに行き交う人々に声を掛けていた。

都の感染防止ステッカーと「お酒OKです」の張り紙を並べて掲示した店も。


都職員や警察官が「緊急事態宣言発令中」などと書かれたボードを手に練り歩き、若者らに帰宅を呼び掛ける姿も見られた。

宣言に従い、酒なしで営業する焼き鳥店の店長は「裏手で目に付きにくい店は従っていない。都も指導する様子がない」と不満を漏らす。


近くで飲食店向け広告会社を経営する男性(41)は「営業中の店に客が流れ、宣言の意味がない」と冷めた様子で語った。

要請に応じ、同日から酒の提供をやめた台東区の居酒屋「天正」の女性店長(45)は「宣言に効果はあるのか」と憤りを隠さない。


これまでも時短営業などを続けてきたが、効果を実感できなかったという。

売り上げも感染拡大前の4割程度に沈んだまま。


都内の五輪会場は無観客が決まり、「旅行者の需要もなくなった」と不安そうに語った。

打撃は卸売業者などにも広がる。


「酒だけが悪いのか。納得いかない」。

中央区酒類問屋には宣言決定以降、注文のキャンセルが相次ぎ、12日は開店休業状態となった。


大会中も五輪会場周辺にある飲食店からの注文は見込めず、担当者は「相当の痛手だ」と肩を落とした。

中野区の問屋「キョクジュ」の男性社長(56)は、政府が休業要請に応じない飲食店との取引停止を求めてきたことに、「商売自体を否定された気分。一度取引をやめると二度と購入してもらえない」と憤慨。


五輪開催の一方で飲食業を厳しく規制する姿勢に、「あまりに矛盾が多過ぎる」と訴えた。

 


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■4度目宣言「効果あるのか」 苦境飲食店、募る不満―緊急事態初日・東京
時事通信社 2021年07月12日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071200852&g=soc

 

 

 

 

 

 

【参考】


■緊急事態宣言による損失 五輪の経済効果を上回る

テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト  2021-07-31

https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000224194.html


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野村総研は緊急事態宣言による経済損失が、オリンピック・パラリンピックの経済効果を大きく上回るとする試算をまとめました。  

試算では、神奈川など4府県に緊急事態宣言が適用されることで生じる経済損失は9400億円としています。

さらに、東京都などでの期限の延長を合わせると、4回目の緊急事態宣言による経済損失は2兆1900億円に膨らむということです。  

東京オリンピックパラリンピックによって見込まれる経済効果1兆6771億円を大きく上回ることになり、五輪効果は「完全に相殺されてしまう計算」としています。


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■緊急事態宣言による損失 五輪の経済効果を上回る
テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト  2021-07-31
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000224194.html

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜか、毎回大型連休に発動される緊急事態宣言。

お盆の時期、お正月の時期、そしてゴールデンウィーク

 

大型連休には、なぜか、必ず緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されます。

まるで何かの意図があるかのようなタイミングではないでしょうか。

 

テレビでは「専門家」と呼ばれる方々が当たり前のことを、当たり前にコメントして、コロナへの不安を煽るばかり。

「ワクチン接種して、家にいなさい」とでも言わんばかりの、同じ発言が並んでいるように感じます。

 

度重なる緊急事態宣言。

大きな問題は、日本全体の経済への影響です。

 

緊急事態宣言の影響の少ない業界の方々は、なかなかピンと来ないお話かもしれません。

ただ、飲食店やサービス業などは、その影響力は計り知れません。

 

実際、店舗運営や接客する業種に従事する人数は非常に多く、倒産による失業やボーナス等の手当て削減などの影響は大きいのではないでしょうか。

また、飲食やサービス業との取引する業者も多く、卸や生産者、製造業にも、その悪影響は広がっていきます。

 

さらに、官公庁等の公的サービスも一部ストップする影響から、都市機能の一部も停止するという影響も避けられません。

「私は飲食業でもないし、接客業でもないから関係ない」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、間接的に、都市機能の停止、経済行動の縮小、お金の循環等、地域地域の経済の縮小悪化は、ボディーブローのように、その町全体に広がっていきます。

地方経済の縮小や悪化は日本全体に広がり、「関係ない」と言われる業種にまで不況は影響していきます。

 

日本経済の悪化は中小企業のみならず、日本を代表する大企業の業績にまで影響を与え、リストラや多くの社員のボーナス等賃金にも悪影響を及ぼします。

個人個人の収入が減少すれば、さらに消費は停滞、ますます日本経済は悪循環にはまっていきます。

 

緊急事態宣言不況ともいえるのかもしれません。

そして、この緊急事態宣言の大きな問題は「経済悪化」だけにとどまりません。

 

大型連休での移動制限は「家族との絆」にも影響を及ぼします。

長い間、親や親戚、旧友と会わないままですと関係性は薄れていきます。

 

離れ離れでコミュニケーションもなくなれば、その関係性や絆は薄まっていくのではないでしょうか。

私は、実は、これが緊急事態宣言における最も大きな弊害だと考えています。

 

なぜなら、私は、人と人との絆が、私達日本人にとって、非常に大事なものだと思っているからです。

農耕民族の日本。

 

力を合わせて農作物を育て、収穫してきました。

力を合わせて魚を取り、力を合わせて様々なモノを製造してきました。

 

「力を合わせて」日本の経済を作り上げてきました。

戦後、何もない日本の、唯一の武器。

 

それが「絆」。

兄弟や家族、友人や先輩後輩。

 

勤務先の方々とも力を合わせて様々な苦難を乗り越え、大きなプロジェクトを成し遂げてきたのが、日本ではないでしょうか。

身近な人々との「絆」が、人間関係における「信用・信頼」を生み出してきたのかもしれません。

 

日本人が、例え、初めて会った方に対しても「信用・信頼」を持ちえたのも、身近な方々との「絆」が背景にあるのではないでしょうか。

それが「日本人の思いやり」の原点かもしれません。

 

「思いやり」は、身近な方々との絆や信頼関係があってこそ、持ちえると言えるのではないでしょうか。

ただ。

 

度重なる緊急事態宣言。

この人間関係の分断により、日本の大きな価値「絆」が薄らぐ可能性があります。

 

緊急事態宣言と、まん延防止等重点措置による人間関係の危機。

コロナの危機、経済の危機も大きいですが、この人と人との「絆」の危機は、最も日本にとって大きな打撃となるのではないでしょうか。

 

そういえば、以前、あるアンケートで、死を迎える方々が最後に残した後悔のランキングを見たことがあります。

その上位に連ねていたが、家族や友人との関係性でした。

 

疎遠になった方々との復縁や、もっと自分から積極的に声をかけて会っておくべきだった、という内容でした。

人との関係は、辛いこともあります。

 

ただ、何事にも代えがたい「幸せ」とつながっていることも多いのかもしれません。

そこには、人生における、かけがいのない「一番大切なモノ」が、あるのではないでしょうか。

 

今一度、私たちは、緊急事態宣言によって失うものは何か、しっかりと深く、考えることが必要なのかもしれません。

 

憲法改正は日本国民の意思ではなく、今回もまたアメリカの意思で決まるのか?~安倍首相の危険な最終目標、徴兵制復活~

【今日の気になったニュース・記事】

 

2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 


憲法改正は日本国民の意思ではなく、今回もまたアメリカの意思で決まるのか?

ヤフーニュース(2017/6/1)山田順

 


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だいたいトランプは、選挙期間中、日米安保の片務性、米軍駐留経費を不公平として、「全額払え。そうしなければ撤退もありえる」と言ったことがある。

 

しかも、NYT紙やWP紙のインタビューで、「もし中国が日本を攻撃したらどうするか?」という質問に対して、「アメリカが一歩引いても、日本は自ら防衛できるだろう。日本は中国との戦争に勝ち続けた歴史がある」などと、ピント外れのことを平気で言っていた。

 

彼は安倍首相との会談で、「アメリカは100%日本と共にある」と言ったが、いっしょに戦うとは言っていない。

それに、この大統領は嘘つきだ。

 

アメリカはいかに同盟があろうと、同盟国の戦争に自動参戦などしない。

第一次大戦でも第二次大戦でも、どんなに英仏が窮地に立たされても参戦しなかった。

 

第二次世界大戦アメリカが参戦したのは、日本に真珠湾を奇襲されたからであり、それでも独伊には宣戦布告をしなかった。

独伊のほうが、日本が攻撃したから仕方なくアメリカに宣戦布告をしたのである。

 

かつて、アーミテージ国務副長官(当時)は日本プレスクラブでの記者会見で、「安保条約は、日本あるいは日本の施政権下にある領土に対するいかなる攻撃も、米国に対する攻撃とみなされることを定めている」と述べた。

これは2004年のことで、当時は、尖閣問題も北朝鮮問題も深刻化していなかった。

 

先日のこのコラムで書いたが、アメリカ国内には、北への先制攻撃論が根強くある。

ジョン・マケイン上院議員とともに共和党穏健派を代表するリンゼー・グラム上院議員がその筆頭だ。

 

彼は、大統領は米本土を守る責任があるとし、北を攻撃せよと主張している。

それとともに、アメリカ国内で、高まってきたのが、「日本に改憲させろ」という声だ。

 

民主党共和党を問わず、こう主張する議員がいる。

昨年夏の大統領選挙中にトランプは、日本の核保有を容認する発言をしたことがある。

 

このとき、バイデン副大統領(当時)は、トランプをバカにして「彼は私たちが書いた憲法で日本が核兵器保有国になれないことを理解していない」と批判した。

アメリカでは、日本国憲法アメリカ(マッカーサー)が書いて日本に与えたのは常識である。

 


だから、今回もまた、書き換えさせろと言うのだ。

そんな声を代表して、5月9日のWSJ紙は、オピニオン欄で「Japan’s Constitutional Gamble」(日本の憲法ギャンブル)という記事を掲載した。

 

この記事の主張は、北朝鮮や中国の脅威が高まっているいま、日米は共同して防衛と抑止に努めなければならないが、第9条を持つ日本国憲法はそのためのリスクになっているというものだ。

憲法第9条が集団防衛を阻んでいるからだ。

 

つまり、この状況をなんとかすべきと、暗に示唆している。

WSJ紙の主張は、アメリカ国民と議員たちの主張の代弁と思っていい。

 

トランプが日米安保の片務性を批判したように、いまや憲法も批判の対象になっている。

 

たとえば、民主党のブラッド・シャーマン下院議員は「日本は私たちが攻撃されても憲法を口実に助けようとはしないから、私たちは尖閣諸島を守る必要はない」と主張している。彼は、「北朝鮮のテロ指定国家を解除すべきではなかった」とも言っている。

 

初外遊を「どこにいってもホームラン」などと自慢するトランプの定見のなさ、不誠実さは、いまや世界中に見透かされている。

ドイツのメルケル首相は彼を完全に見放し、「もうアメリカを頼らない」と宣言した。

 

中国の習近平主席も、北朝鮮金正恩党委員長もトランプを舐めきっていると見ていい。

しかも、アメリカ国内では、今後、ますますトランプ弾劾の動きが強まっていく。

 

ブックメーカーによる弾劾のオッズ(2017年中)は、つい先日までは2/1(3倍)だったが、先週から1/1(2倍)になった。

弾劾が近づくと、そこから目をそらさせるため、このナルシスト大統領トランプはなにをしでかすかわからない。

 

北朝鮮を本当に先制攻撃するかもしれない。

かつて、弾劾裁判にかけられることになったクリントンは、アフガニスタンスーダンへの爆撃を行い、「スキャンダルから目をそらさせるためだ」と散々批判された。

 

そして今週、とうとう3番目の空母打撃群ニミッツ艦隊が派遣された。

これで、3打撃群体制となり、北朝鮮攻撃の準備は整った。

 

とはいえ、日本の本当の脅威は、北朝鮮より中国だろう。

中国の拡張主義は、これ以上放置しておくと、わが国の安全保障にとって最大の障壁となる。

 

民主主義を尊重せず、外交を国益拡大の手段としか考えない拡張主義国家が存在する限り、日本が日本国憲法内に留まることは危険である。

中国にも北朝鮮にも、政治に「公正」と「信義」が存在しない。

国民の「自由」も存在しない。

 

それなのに、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」を守っている場合ではない。

憲法を改正するのは、とりあえず第9条を、次のようにすればいいだけだ。

 

原文《第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。》

 

改正《9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する。2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力を保持する。》

 

安倍首相はもっと明確に、このままでは憲法によって、日本は自国防衛ができない。

平和と安全を維持できない。

 

アメリカにも見捨てられる。それでいいのか?と、国民に伝えるべきだ。

このままいくと、またもアメリカの圧力で新憲法をつくることになる。

 

それでもいいのだろうか?

 


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憲法改正は日本国民の意思ではなく、今回もまたアメリカの意思で決まるのか?
ヤフーニュース(2017/6/1)山田順
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20170601-00071588/

 

 

 

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

 

憲法よりも国会よりも強い、日米「秘密会議」の危ない実態~これが日本の現実だった~

週刊現代講談社)2017.10.24(田原総一朗×矢部宏治)

 


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自民党衆院選大勝を受けて、安倍晋三首相は今後、日米同盟の強化を図りながら、北朝鮮の脅威に立ち向かっていくという。

 

だが、ちょっと待ってほしい。

その勇ましい強硬路線は、本当に日本のためになるのか? 

 

結局、アメリカの都合のいいように利用されるだけではないのか?

アメリカが日本を支配する構造を解き明かしたベストセラー『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏と田原総一朗氏が、徹底議論。

 

戦後、日本がずっとアメリカの「いいなり」であったことの理由や北朝鮮ミサイル危機の行方、さらには、日本がアメリカに核兵器を持たされる可能性について、意見を交わした。

まず、田原氏が着目したのは、在日米軍の特権が認められた、不当ともいえる日米地位協定だった――。

 

 

・日米間で結ばれた密約

 

田原: 最初の最初から、おうかがいしたいんですが、そもそも矢部さんが日米地位協定に関心をお持ちになった理由は何ですか?

 


矢部: きっかけは、2010年に鳩山由紀夫政権が「何か、わけのわからない力」によって退陣したことです。問題は沖縄の米軍基地にあるらしいというので、私は沖縄の基地すべてを撮影する書籍の企画を立て、写真家と二人で沖縄に撮影に行ったのです。ここがスタートですね。

 


田原: なるほど。鳩山首相が辞任せざるを得なくなったと。それは一般的に、普天間の移設先を辺野古ではなく「最低でも県外」と言ったことに起因していて、鳩山さんはどうも徳之島をその候補として考えていたらしいけど、その徳之島がダメになった。

それで結局、アメリカと交渉して辺野古を認めざるを得なくなり、沖縄を裏切るかたちで鳩山さんは首相を辞任したわけですが、矢部さんが沖縄を訪れて最初に「これは大変なことだ」と思ったのは、どういう点でした?

 


矢部: 沖縄では、米軍機が民家の上を低空飛行していたことですね。ものすごい低空飛行をしていますから。

 


田原: アメリカ国内ではもちろん、沖縄でも米軍の宿舎の上を米軍機は低空飛行しない。ところが、日本人の民家の上は平気で飛んでいる。

 


矢部: その区別がわかったのは撮影後、かなり経ってからなんですけれど、要するにアメリカ人の人権は守られているのに、日本人の人権に関しては一切ケアされていません。

それはなぜかというと、日本には航空法特例法というものがあり、米軍機は安全基準を守らなくても飛行できることになっている。ですから、米軍住宅の上は飛ばないけれど、日本人の住宅の上はいくら低く飛んでもいいという、ものすごくグロテスクな状況が起こっているのです。

 


田原: 今回矢部さんの出した本の8ページには、たとえば「アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる」と書いてある。

しかも、「日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない」ということが、なんと外務省が1983年12月につくった高級官僚向けの極秘マニュアルに記されている、と。

これ、どういうことなんですか? まあ占領下ならともかく、なんで戦後40年近く経った1983年の段階で、こんなことが通用したの?

 


矢部: それが今日、本当に説明したかった点なんです。1952年にできた日米行政協定が改定されて1960年に日米地位協定となったのですが、この地位協定をよく読むと、アメリカは日本国内の基地と区域の使用を許可されると書いてある。

さらに米軍は日本国内の米軍基地や区域に出入りし、その基地と基地や、それらと日本の港や飛行場との間も自由に移動できるという特権についても、記されています。

 


田原: だけど、これについてはね、1951年に締結された最初の吉田安保はこのとおりだったんですよね。でも、1960年に改定された岸安保では、事前に日本政府と相談をしてOKを得なきゃダメだっていうふうになったのでは?

 


矢部: そこで出てくるのが、改定のウラで結ばれていた密約なんです。日本国内における米軍基地の使用と米軍の法的地位は、行政協定にかわる地位協定によって規律されると。

 


田原: そうすると、地位協定はできたけれども、実は52年の行政協定がそのまま続く。

 


矢部: そうです。それで、この密約ですね、在日米軍の基地権は、地位協定の改定された文言の下で、行政協定の時代と変わることなく続くと。

 


田原: これは、岸信介は知っているわけ?


矢部: もちろん知っています。


田原: 知っていて密約を結んだ。


矢部: その通りです。

 


田原: 岸が仮に裏があることを承知でやらざるを得なかったとしてね、現在までそれが続いているというのは、その後の総理大臣はどうしているんですか?

 


矢部: だから、みんな知らないんです、そうした密約を。


田原: なんで知らないんだろう?


矢部: 引き継ぎがないんです、一言でいうと。


田原: 「ない」っていったって……。


矢部: 僕もそれはびっくりしたんですけど。


田原: 官僚も言わないの?

 


矢部: 官僚も知らないです。なぜかというと、これは、元外務省国際情報局長の孫崎享さんがおっしゃっているんですけど、外務省でしかるべきポストに就いたとしても、ちゃんとした情報がもらえるのは、その地位にいる3年間ぐらいだけだと。その前後のことは、よくわからないというふうに証言しています。

 


田原: なんで調べようとしないの?


矢部: 密約について日本の外務省には、政権が変わったら引き継がなくていいという悪しき伝統があるんです。


田原: でも、守ってるんでしょう?

 


矢部: もちろん米軍側に文書があるから、守らざるを得ない。だからこっちは否定するけど、いざとなったら力で押し切ってくれてかまわないという「暗黙の了解」があるわけです。

 

 

・東京のど真ん中で秘密会議

 

田原: 話は飛ぶけど、日米合同委員会っていうのがあるんですね。これ、僕は矢部さんの本で初めて知ったんだけど。できたのは……。

 


矢部: 1952年ですね。日本のエリート官僚と在日米軍の幹部が月に2度ほど、都内の米軍施設(南麻布にあるニューサンノー米軍センター)と外務省で行っている秘密の会議です。

ここで決まったことは国会に報告する義務も外部に公表する必要もなく、何でも実行できる。つまり、合同委員会は、日本の国会よりも憲法よりも上位の存在なのです。

 


田原: 合同委員会の日本側のトップが外務省の北米局長で、ほかに法務省大臣官房長や防衛省地方協力局長などがいる。一方、アメリカ側のトップは在日米軍司令部の副司令官で、メンバーのほとんどが軍人ですね。1952年にできて、まだ続いているんでしょう?

 


矢部: 65年間続いているんです。1600回ぐらい。


田原: 続いていることを、総理大臣は知らないわけ?


矢部: 鳩山さんは、合同委員会の存在そのものを知らなかったとおっしゃっています。

 


田原: 鳩山は民主党だからね。たとえば、中曾根(康弘)や小泉(純一郎)も知らなかったのかな?

 


矢部: あることは知っていたかもしれませんが、その実態については、知らなかったかもしれません。議事録がほとんどオープンになっていませんから。

 


田原: そういえば以前、石原慎太郎横田基地の返還と日米での共同使用を訴えていたことがあった。結局うまくいかなかったけど、なんでダメだったんだろう?

 


矢部: 外務省がまったく協力してくれなかったと石原さんは記者会見で言っていましたけど、合同委員会の実態を見ると、外務省が交渉してどうこうなるっていう話ではないんですよね。要するに、合同委員会で米軍側が決めたら、日本側はそれを聞き入れるしかないという関係なんですよ。

 


田原: 実は、森本(敏)さん(元防衛大臣)に、矢部さんの本に合同委員会のことが書いてあるよと伝えたところ、彼は知っていたんです。「自分も合同委員会に出たことある」と。そこで、「なんでこんなもの変えないんだ」と尋ねると、森本さんは「それを変えようという意見がどこからも出てこないんだ」と言っていた。

 


矢部: 合同委員会には本会議の他に、30以上の分科委員会があるんですが、森本さんは自衛隊から外務省北米局日米安保課に出向していた時期があるから、そのころ出ていたのかもしれませんね。

ちなみに合同委員会のアメリカ側のメンバーには、一人だけ外交官がいます。それはアメリカの大使館の公使で、つまりアメリカ大使館のナンバー2なのですが、これまでの何人かはものすごく批判しています、その体制を。

なぜかと言うと、それは当たり前の話で、本来、日本政府と交渉して、決まったことを軍部に伝えるのが自分たち外交官の仕事なのに、頭越しに軍が全部決めちゃっている。これはおかしいと、ものすごく怒っているんです。

 


田原: 一番の問題はね、なんで日本側がね、日米地位協定にしても日米合同委員会にしても、それをやめようと言わないのかと。言ってみりゃこれは、日本はまだアメリカに占領されているようなものですよ。独立したのに。

でも、いまの体制を続けたほうが得だと思っているのかな、実は。アメリカの従属国になっていることで、安全なんだと。そのために自衛隊も戦う必要もないし。現に72年間、戦死者は1人も出なかったと。平和だったと。それで、経済は自由にやってりゃいいと。

 


矢部: とくに冷戦時代は、軍事的にも守ってもらえるし、経済的にも優遇してもらえるし、日本にもすごくメリットがあったんですよね。だから変えられなかったんだと私も思います。

 

 

・「核の傘」に意味はあるのか

 

田原: 歴代総理大臣はこれまで、憲法九条を盾に、アメリカの戦争には巻き込まれないようにしてきた。たとえば佐藤(栄作)内閣のときに、アメリカが「ベトナムに来いよ、自衛隊、一緒に戦おう」と。佐藤はそれに対して、「もちろん一緒に戦いたい。ところが、あなたの国が難しい憲法を押しつけたから、行くに行けないじゃないか」と返している。

小泉のときも、ブッシュから「一緒にイラクへ来て戦ってくれ」と求められたので、「行くには行くけれども、あなたの国が難しい憲法を押しつけたから、水汲みにしか行けない」と言って水汲みに行ったの。

その一方で、山崎拓から「憲法改正しよう」と持ちかけられた小泉は2005年、舛添(要一)とか与謝野(馨)、船田(元)らに「新憲法草案」をつくらせるじゃない。

これは2012年の「日本国憲法改正草案」よりよっぽどいいと僕は思っているんだけど、山拓が「さあ、草案をつくったんだから憲法改正を打ち出そう」と小泉に言っても、小泉は「いや、郵政民営化が先だ」と。頭に来た山拓が僕に電話を掛けてきたんです。「小泉の野郎に逃げられた」と。小泉もやっぱり、憲法改正しないで、従属したほうが得だと思ったの。

 


矢部: 今年8月の内閣改造で沖縄及び北方担当大臣になった江崎鉄磨さんも、就任直後に地位協定を見直すべきだって発言したあと、すぐに引っ込めましたよね。

 


田原: 日本は「核の傘」の下でアメリカに守ってもらっている。だから、今年7月、国連で採択された核兵器禁止条約に日本は反対したし、条約の交渉会議にも出なかった。アメリカの従属国のままのほうが、安全だと思っているのかな。

 


矢部: いままではそうでしたけど、今回、北朝鮮のミサイル問題を見てもわかるとおり、核の傘なんて何の意味もありませんし、かえって危険だという状況はありますよね。

 


田原: もしね、北朝鮮が核を持てば、韓国も核を持とうとするでしょう、当然。日本も持とうとするんじゃない?

 


矢部: うーん。持とうとするというか……。

 


田原: 日本が核を持つのに、一番反対したのはアメリカなんだよ。僕はキッシンジャーに、そのことを何度か聞いたことがある。絶対反対だと。

 


矢部: ところが、いまはむしろ、持たされる可能性が高い。


田原: トランプがそう言ってるじゃない、大統領選挙のとき。

 


矢部: ですよね。1970年代にヨーロッパで起きたことですが、中距離核ミサイルを持たされて、ソ連とヨーロッパが撃ち合いの状況をつくられてしまった。でもアメリカはその外側にいて、自分たちは絶対安全と。そういう体制が今後、日本・韓国と中国・北朝鮮の間でつくられてしまう可能性があります。

あと、今日はもう一つ、田原さんにどうしてもお話ししておきたいことがあるんです。安倍首相が2015年に安保関連法を成立させて、集団的自衛権の行使が認められるようになりましたよね。もう、あれで自衛隊は海外へ行けるわけですから、米軍側の次の課題っていうのは憲法改正とかじゃなくて、違うフェーズに移っているということを、いま調べているんです。具体的には全自衛隊基地の共同使用なのですが。

 


田原: どういうこと?

 


矢部: 要するに、すべての自衛隊基地を米軍と自衛隊が一緒に使って、米軍の指揮の下で共同演習をやるようになるということです。たとえば静岡県にある富士の演習場というのは、もともと旧日本軍の基地で、戦後、米軍基地として使われていました。それが1968年、自衛隊に返還されたのですが、その際、年間270日は米軍が優先的に使うという密約が結ばれていたのです。

 


田原: いまでもその密約は続いているの?


矢部: ええ。年間270日ですから、日本に返還されたと言ってたら、事実上、米軍基地のままだったわけです。


田原: 本当は米軍基地じゃないんでしょう? 残ってるわけか、少し。

 


矢部: ちょっとだけ残っているんですよね。全部米軍基地だったのを少しだけ残して、いちおう日本に返したのですが、密約で270日間は自分たちが使うと。そうすれば、基地を管理する経費がかからないし、米軍基地じゃなくて自衛隊基地のほうが周辺住民の反対運動も少ないので、はるかに都合がいいんです。

下手したらね、たとえば辺野古ができたあと、普天間を日本に返して自衛隊の基地にする、でも米軍が優先的に使いますよ、ということだってあり得るわけです。ですからこれから日本では、米軍基地の返還が進み、表向きは自衛隊基地なのにその実態は米軍基地、というかたちがどんどん増えていくかもしれません。

どのような政権枠組みになるにせよ、今後厳しく注視していく必要があります。

 

 

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憲法よりも国会よりも強い、日米「秘密会議」の危ない実態~これが日本の現実だった~
週刊現代講談社)2017.10.24(田原総一朗×矢部宏治)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53252?page=5

 

 

 

 

 

最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

 


■安倍首相の危険な最終目標 徴兵制復活、上世代に雇用奪われた若年層を戦地へ派兵の懸念

Business Journal 2014.12.13

 


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衆院選投票日が今週末14日に迫っているが、国民の関心は薄く、報道機関の世論調査でも「関心がある」と答えているのは全体の6割でしかない。

 

年代別でみると、70代以上が最も関心が高く8割に迫る水準だが、20代は4割強でしかなく、実際に投票に行くかどうかとなると世代間の差はさらに広がる可能性が高い。

このことは、70代以上の意思が国民の意思になり、若年層の利益と高齢者の利益が相反しても、国政には高齢者の利益しか反映されないことを意味する。

 

そんな若年層が投票日までに目を通しておくべきだと考えられるのが、『自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!』(合同出版)である。

著者は司法試験予備校伊藤塾の塾長であり、憲法研究をライフワークと位置づけている護憲派伊藤真弁護士と、改憲論者で「コバセツ」の愛称で知られる小林節慶応義塾大学法学部教授。

 

2人の対談形式になっており、実際に読む部分は137ページしかない薄い本で文字も大きい。

内容も平易な上に衝撃的で、決して眠くなるような内容ではない。

 

2~3時間で読めるので、特に20~50代の方にはぜひとも読んでほしい。

なぜ20~50代なのか。

 

それは安倍晋三首相という政治家の悲願実現の暁には、最も被害を被る層だからなのだが、詳細は後述する。

同書は昨年7月に刊行されたもので、自民党がまだ野党だった2012年4月に発表した、同党の、というよりは安倍首相が考えた憲法改正草案を批判した本である。

 

ポイントは、改憲論者の小林氏ですら徹底的に批判しているという点だ。

 

『NEWS 23』(TBS系)キャスターで毎日新聞政治部特別編集委員岸井成格氏も、テレビ番組でこの改憲案を「あまりにも幼稚な内容で、いくら野党になったからといって、こんな無分別なものをつくるとは、とあきれ、政治部の記者は相手にしなかった。だがそれがいけなかった。即座に徹底的に批判すべきだった」と語っている。

 

筆者は経済専門の記者で、社会部系でも政治部系でもなく、人権に関する報道を熱心にやってきたわけでもない。

 

従ってこの憲法改正案の内容をほとんど知らなかったのだが、同書を読んで仰天した。安倍首相は、改憲こそが最終目標であり、集団的自衛権容認は何がなんでも実現したいという悲願を持ち、それが国家にとって最善の道だと信じて疑わない政治家なのだということがわかる。

 

強い信念を持って正しいと信じて突き進む政治家ほど怖いものはない。

2年間の政権運営で、自分の信念は国民受けが悪いこともすでに承知している。

 

受けがいい経済政策を隠れ蓑にしながら票をかき集めないと、自分の信念は実現できない。

自民党総裁選が来年9月では、それまで安倍人気は持たない。だから今なのだ。

 

 

・権力者を縛る憲法があってこその立憲主義

 

同書で小林氏と伊藤氏の2人ともが一致して批判しているポイントは、憲法96条と99条に関する改正案。

両条文に共通するのは、「安倍首相は憲法憲法とは別のシロモノに変え、立憲主義を捨てたがっている」という点だ。

 

「国民を縛るのは法律。その法律のつくり手である権力者を縛るためのものが憲法」であり、「法の上に憲法があるのが立憲主義」だと記憶している人は少なく、両氏はそれこそが問題であり、日本国民は「立憲主義とは何か」を理解していないと指摘する。

 

憲法は英語で「constitution」であり、権力をカサに着て国民の人権を不当に侵害するような法律を、権力者につくらせないためのものだ。

そもそも権力者を縛ることを目的にしているのだから、主語は基本的に権力者でなければならない。

 

よって、国民については権利を盛り込むことはあっても義務を盛り込む余地はない。

ちなみに義務教育のくだりは「教育を受ける権利」を意味する。

 

現行憲法では、99条で「天皇、摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負う」としているのに、改憲案ではわざわざ102条を新説し、国民に対し憲法を守れとしている。

国民の義務を謳った新設条文はほかにもあり、「家族は互いに助け合わなければならない」として、本来憲法が踏み込むべきではない道徳に踏み込んでいたりする。

 

96条で憲法改正に必要な衆議院参議院での賛成数を3分の2と定めているが、これも過半数に緩和するとしている。

だが、これでは憲法が一般の法律程度の賛成多数で変えられるようになってしまい、それでは憲法憲法でなくなる。

 

一般の法律は定足数が総議員数の3分の1で、その過半数の賛成で成立する。

これと同じレベルにするということは、権力者である安倍首相が自らを縛る規律を大幅に緩めようとしているわけで、これは間違いなく立憲主義の否定になる。

 

天皇の権限を大幅に増やす条文が新設されていることについても、小林氏は「政治利用が行われ得ない様にすべき」と批判的だ。

公務員による拷問や残虐な刑罰を禁じた36条では、「絶対にこれを禁ずる」から「絶対に」だけが削除されている。

 

明確に「国防軍」という条文も新設されている。

とにかく全体的に、戦前の家父長制度を基本とし、国家の利益が個人の利益に優先する明治憲法への回帰を志向しているとしか思えない細かい「改正」箇所が随所に登場するのである。

 

 

・現実味帯びる徴兵制

 

当然、集団的自衛権を容認する前提で必要な改正も盛り込まれている。

今回の選挙の争点である経済政策、原発再稼働容認の有無、集団的自衛権容認の有無は、3点がセットである。

 

経済政策には賛成でも残り2つには反対という人が自民党に投票すれば、もれなく反対である残り2つにも賛成したことになってしまう。

自民党内に反対派が事実上おらず、政権与党内に誰も安倍首相を牽制できる政治家がいないからだ。

 

集団的自衛権について、安倍首相は海外の紛争地域での邦人保護など、耳当たりの良い事例だけを引き合いに出して説明しているが、要するに国民が国家から「海外へ行って人殺しをしてこい」と命じられることなのだ。

人間の約95%は人殺しをすると心を病むということが、科学的に立証されている。ボタン一つで人殺しができる現代でも、心を病む兵士は後を絶たない。

 

それでは海外へ行って人殺しをしろと国から命令されるのは一体誰か。多くの人は自衛隊員と答えるはずだ。

それでは「自衛隊員にあなたは志願しますか」「あなたの子供を自衛隊員にしますか」という質問をされたらどう答えるのだろうか。

 

自衛隊員には、任期がない隊員と、任期がある隊員がいる。防衛白書によれば、任期がない隊員は14年3月末時点で20万5333人、任期がある隊員は2万379人いる。

「曹」「准尉」「将」といった幹部クラスの人数は18万4983人と、5年前に比べると1230人増えている。

 

定員に対する充足率も96.8%と高水準だ。

だが、最下層の「士」は4万729人と、5年前に比べて4783人、率にして1割減っている。

 

この「士」は任期付きの隊員が半数を占め、その任期付きの隊員に限っていえば、2割も減っている。

「士」全体としての定員に対する充足率も72.6%と低水準だ。

 

集団的自衛権の容認が実現すれば、おそらく自衛官への志願者は激減するだろう。

ただでさえ18歳以下の人口は減少の一途を辿っている。

 

必要な頭数が揃わなくなれば、にわかに徴兵制度が現実味を帯びてくる。

実際に海外から派遣要請が来たときに、「頭数が揃わないので派遣できません」などと言えるわけがない。

 

 

・まったく戦争を経験していない世代

 

なぜ20~50代に本書を読んでほしいのかといえば、徴兵の対象になるのは、まさにこの年齢層だからだ。

今、小学校4年生の子供も10年たてば成人である。

 

だがこの層には選挙権はない。

30~40代は自分のことに加え、自分の子供の将来も考える必要がある。

 

太平洋戦争当時、応召の対象になった年齢は当初は20~40歳だったが、1943年に下は19歳に引き下げられ、上は45歳に引き上げられた。

翌44年に下は17歳に再度引き下げられている。

 

ストレプトマイシンが発見されるのは戦後なので、このときはまだ結核が死の病。

平均寿命は男性42歳、女性43歳。

 

それでも45歳まで応召されている。

今なら上は50歳、場合によっては55歳くらいまで引き上げられてもおかしくない。

 

男女平等だから女子もという話もあり得るかもしれない。

絶対安全なところにいて、なおかつまったく戦争を経験していないのが60代から上の世代だ。

 

戦前生まれでも、昭和一桁年後半あたり以降に生まれている世代は応召されていない。

それどころか、子供だったので疎開していて空襲すら経験がない人も少なくない。

 

35年(昭和10年)生まれは今79歳。

応召年齢が引き上げられた43年生まれは73歳。

 

第一次就職氷河期が到来した95年当時、雇用を守ってもらえた世代そのものだ。

若者の就職難は、中高年社員の雇用維持の反作用であった。

 

 

憲法解釈の変更を閣議決定でできる、と語った安倍首相

 

筆者の肌感覚では、この60~70代以上の層には、安倍首相と同じ考えを持つ人が他の世代に比べて多い気がする。

 

この層には「若者を叩き直すためには戦地へ行かせるのがよい」などと発言する人が多いが、自分は戦争を経験しておらず、それがどれだけ人の心に壊滅的なダメージを与えるのか想像がついていないからではないのか。

 

そしてこの世代こそが、最も選挙に熱心で投票率が高い。

この世代から仕事を奪われた20~50代は、今度は国から「国のために戦争に行ってこい」と言われかねない事態に現在陥っているということを、まったく自覚していない。

 

実際に戦地で人を殺した経験を持つ人の多くは、終戦70年近くたった今も、心理的ダメージゆえにその悲惨な経験を口にすることができないといわれる。

応召された最年少世代がすでに87歳。経験を口にすることなく鬼籍に入る人はどんどん増えている。

 

とにかく安倍首相は、憲法解釈の変更という重大な決定を閣議決定でできると言ってのけた人物である。

高齢者はあなたたちを守ってはくれない。

 

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■安倍首相の危険な最終目標 徴兵制復活、上世代に雇用奪われた若年層を戦地へ派兵の懸念
Business Journal 2014.12.13
https://biz-journal.jp/2014/12/post_8272.html

 

 

 

 

 

 

昨今、子どもたちに人気のオンラインゲーム「Fortnite(フォートナイト)」はご存じでしょうか。

小学生や中学生に大人気の「戦争ゲーム」です。

 

アメリカ企業「Epic Games(エピックゲームズ)」が運営するゲームなのですが、すごいのがその「リアル感」。

まるで本物の「銃」を打っているかのような臨場感です。

 

火力の大きい「銃」を打つと、その反動や衝撃をも、リアルに映し出されるほどの「完成度」なのです。

相手を倒すために「ヘッドショット」と呼ばれる頭を打ち抜き、一発で仕留めることが最高の技術と評されています。

 

まるで、日本の子どもたちに「リアル戦争の技術」を学ばせているかのような、完成度の高いゲームです。

ただ、同じチーム内でも殺しあうことができる仕組みや、「キック」と呼ばれる仲間外れの仕組みなどもあり、いじめの原因にもなると言われています。

 

一部の親からは、非常に評判の悪いゲームでもあります。

ただ。

 

この戦争ゲームと現実の戦争。

少し懸念点としてあるのが、今の日本の状況です。

 

欧米諸国と、急激に成長を遂げている中国との「戦争リスク」です。

実際、コロナが世界を席巻してから、世界各国は保守的な思考に移行し、自国国益ファーストを強めてきました。

 

食の輸入や水道資源の確保、自国での製薬事業の強化、医療体制の補強など、多くの国は様々な面で自国防衛を強化しています。

一方、日本は「無策」を続けています。

 

ワクチン政策では、欧米ワクチンを最優先し、自国産ワクチンを軽視。

オリンピックは欧米主導のIOCの言いなりで「ノー」と言えない状況。

 

安倍政権発端の「食」輸入や水道民営化の外圧の言いなりの状況。

このままでは、日本国民の「健康」や「命」をも、欧米の意思決定に委ねてしまうリスクまで現実性を帯びてしまいます。

 

昨今、米中戦争のリスクは高まっています。

自衛隊と米軍の軍事共同訓練では、自衛隊が米軍の実質指揮の下で動いている、というニュースも各所で見受けられます。

 

もし、自衛隊が、米軍の実質指揮下で動いているとしたら。

万が一、米中戦争勃発した際には、自衛隊が対中戦争の最前線で戦争する羽目になるという、最悪のケースも考えられる状況ではないでしょうか。

 

アメリカやイギリス主導で始めた対中戦争に、日本の意思ではない「自衛隊参加」の戦争となる可能性があるのかもしれません。

平和憲法日本国憲法」は戦争参加を否定しています。

 

ただ、この憲法改正を進めているのが、安倍元首相だと言われています。

もし、憲法改正自衛隊による戦争が可能となった場合、最も恐れる事態が起こる可能性があります。

 

米中戦争に、自衛隊が最前線となるリスクです。

当然、自衛隊が参戦したら、日本国土も、一般日本国民も、戦争に巻き込まれるでしょう。

 

すべてを他国に依存してしまうことは、他国の国益に巻き込まれることにつながります。

巻き込まれるだけならまだましです。

 

都合の良い形で使われ、多くの命を他国の指示で失う、という最悪のケースも考えられます。

アメリカは同盟国です。

 

ただ、盲目的に依存するのでは、大きなリスクを背負ってしまうのではないでしょうか。

同盟国でも、一線を画し、言うべきことは言う、伝えるべきことは伝える。

 

しっかりと「ノー」と言える関係は重要かもしれません。

なぜか、日本政府も、日本のマスコミも、対中国批判に一生懸命。

 

一方、対米従属のリスクや危険性を報道するニュースは一切見られません。

まるで政府も、マスコミも「アメリカ一辺倒」のように感じられます。

 

アメリカは、対中ミサイル配備に、日本の国土が最有力というニュースもありました。

今後、欧米諸国と中国との戦争が現実味を帯びてきた際、地理的な最前線はまさに「日本」です。

 

麻生元総理も、日米による対中国との有事の可能性について発言しています。

そして、この状況でさらに懸念されるのが「徴兵制」ではないでしょうか。

 

もし、万が一、憲法改正と、徴兵制が実現されたとしたら・・・。

日本の子どもたちの存亡、そして日本そのものの存亡に直結するでしょう。

 

今、子どもたちが夢中でやっているゲーム「フォートナイト」。

そのゲーム技術が生かされるという「最悪の未来」も、その可能性は否定できない状況ではないでしょうか。

 

憲法改正自衛隊明記を宣言している安倍元総理。

対中有事に言及した麻生元総理。

 

米国一辺倒の議員は、この事態をどのように考えているのでしょうか。

正しく憂いているのでしょうか。

 

それとも・・・・。

 

 

 

 

 

 


【参考資料】

 

 


■米、対中ミサイル網計画 配備先、日本は「最有力候補」

「米国は配備先として第1列島線の延長線で中国に近接している日本国内を最有力候補地と考えており、実際に配備となれば、日本は米中対立の最前線として軍事的緊張を強いられることになる」

朝日新聞 2021年7月8日

 

 

 

■なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?

・知ってはいけないウラの掟

「日本の空は、すべてアメリカに支配されている」

自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」

週刊現代講談社)2017.08.05 矢部宏治


https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466

 

 

 

 

 


■なぜアメリカ最優先なのか?

・なぜそこまでアメリカを優先するのか

・米国の「言い値」で高額な武器を購入

― 安倍政権[米国ゴマスリ政策]リスト ―

日刊SPA!(2018年03月01日)横田一


https://www.google.com/amp/s/nikkan-spa.jp/1456868/amp

 

 

 

 


■「属国」という最悪の形態

「安倍政権とそれを取り囲む縁故政治受益者たちの群れはもうアメリカから独立して国家主権を回復するような壮図はありません」

(ハーバー・ビジネス・オンライン:扶桑社 2019/12/23)<内田樹氏>

 

 

【日本に“危険食品”大流入危機】安倍政権が切り捨てる日本の食と農。日本だけが輸入する危険な食品~発がん性ある米国産牛肉等輸入急増~

【今日の気になったニュース・記事】

 

2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

■安倍政権下、発がん性ある米国産牛肉等の輸入急増…EU輸入禁止ホルモン剤使用

Business Journal 2020.01.29

 


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2018年12月30日に発効した、米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の協定「TPP11」、19年2月1日に発効した日EU経済連携協定、そして今年1月1日に発効した日米貿易協定。


これにより、世界のGDPの59%、貿易額23兆ドル、人口13億4000万人という巨大市場が形成され、日本はかつて経験したことのないメガ食料輸入自由化に直面することになった。

これらの貿易協定で、農水産物の関税削減・撤廃がなされ、これまで以上に農畜産物が輸入される。


TPP11により牛肉と豚肉の関税が削減され、TPP11発効半年で牛肉輸入量は前年同期比5%増の24万5720トンに及んでいる。

カナダ産(同82%増)、ニュージーランド産(同56%増)の輸入も急増している。


同様に豚肉輸入量は同4%増の39万4913トンに上り、メキシコ産(同13%増)、カナダ産(同4%増)の輸入が目立っている。

そして日米貿易協定により米国産の牛肉、豚肉、農産物が雪崩を打つように輸入されることになる。


現に1月に入り大手スーパーなどでは米国産の牛肉や豚肉の大幅値引きセールが展開されている。

しかし、安い牛豚肉が手に入ると喜んではいられない事態に日本の食卓は直面している。


輸入牛肉は、米国産、オーストラリア産、カナダ産、ニュージーランド産牛肉ともに発がん性が指摘され、EUやロシアや中国で輸入が禁止されている成長促進ホルモン剤が使われた牛肉が、日本に輸入されている。

米国産牛肉は、成長促進ホルモン剤の使用が禁止されている国産牛肉に比べて、女性ホルモンのエストロゲンが600倍も高いという検査結果も出ている。


オージービーフとして定着しているオーストラリア産牛肉にも成長促進ホルモン剤は使われている。

輸入牛肉の輸入量の増加に伴い、乳がんなどのホルモン系がんが増加しているというデータも公表されている。


それだけではない。

アメリカをはじめほとんどの輸入豚肉には、成長促進目的の飼料添加物である塩酸ラクトパミンが残留している。


発がん性があるとしてEU、中国、ロシアでは塩酸ラクトパミン残留の豚肉の輸入を禁止している。

また、β作動薬作用があり、心疾患を持っている人は摂取を避けるべきだと指摘されている。

 

・ポストハーベスト農薬問題

 

チーズも輸入が急増している。

昨年2〜6月のEU産チーズの輸入量は4万6000トンで、前年同期を20%上回っている。


輸入チーズはインフルエンザ様の症状を招き、妊婦の流産を引き起こすリステリア菌の汚染が懸念されている。

また、輸入チーズに抗生物質のナタマイシンが保存料として使われていることも知られていない。


以前は、日本は食品への抗生物質使用を禁止していた。

そのため、抗生物質を含有しているとしてナタマイシン使用のチーズは輸入が禁止されていた。


それが外圧で使用が認められ、今や堂々とナタマイシン含有チーズが売られている。

関税撤廃された果実の輸入も急増している。


昨年1~5月のブドウの輸入量は、TTP 11で関税撤廃されたため、前年同期比3割増の2万6728トンにも及ぶ。

同様に昨年1~7月のリンゴの輸入量も関税削減され前年同期比33%増の4764トンで、過去10年で最高水準となっている。


懸念されるのが、残留濃度が高いポストハーベスト農薬である。

これまで柑橘系に使われてきた防カビ剤の大量使用でカビに耐性ができ、新たな防カビ剤の使用が増えている。


フルジオキソニルやピリメタニルなどの新防カビ剤は、輸入リンゴにも使用が認められている。

輸入小麦を原料としている食パンから、15年3月に国際がん研究機関(IARC)によって「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と結論づけられた発がん物質グリホサートが検出されたことは、消費者に衝撃を与えている。


農民連食品分析センターが、流通している食パンおよび菓子パン15製品を検査し、そのうち食パン9製品、菓子パン2製品からグリホサートを検出(痕跡を含む)した。

さらに、日本政府は17年12月に海外農薬メーカーの求めに応じて、グリホサートの残留農薬基準の大幅緩和を実施した。


これにより残留農薬基準は、以下の通り大幅に緩和された。


・小麦:5→30ppm

ライ麦:0.2→30ppm

・トウモロコシ:1→5ppm

・そば:0.2→30ppm

・ごま種子:0.2→40ppm


今回のメガ輸入自由化で、グリホサート高濃度汚染小麦が、これまで以上に日本に輸入してくるのである。

このように、日本の食卓は発がん物質に汚染された農畜産物に占拠されようとしている。

 


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■安倍政権下、発がん性ある米国産牛肉等の輸入急増…EU輸入禁止ホルモン剤使用
Business Journal 2020.01.29
https://biz-journal.jp/2020/01/post_138868.html

 

 

 

 


本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

【安倍政権】米余剰トウモロコシ輸入決定 日本に“危険食品”大流入危機

日刊ゲンダイ講談社)2019/08/27

 


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トランプ大統領に米国産牛肉や豚肉の市場開放をのまされた安倍首相。

さらに“おまけ”とばかりに、米国で余った飼料用トウモロコシ250万トンの購入まで押し付けられた。


トランプは「中国がトウモロコシ購入の約束を反故にした」「安倍首相が全て買ってくれる」と大喜び。

実は、このトウモロコシが厄介なのだ。


米国のトウモロコシは、雑草を除去する「除草剤」の耐性を持たせるため、遺伝子組み換えが大半だという。

鳩山由紀夫元首相は26日、〈このトウモロコシは遺伝子組み換え作物と思われる〉とツイート。


農業問題に詳しいジャーナリストの天笠啓祐氏は、「米国産トウモロコシの約9割が遺伝子組み換え」と日刊ゲンダイに語った。

食べると動物や人体に悪影響を及ぼす恐れがある。


フランスの大学教授の実験だと、組み換えエサを2年間、食べ続けたマウスの50~80%ががんを発症。

米国環境医学会は09年、「アレルギーや免疫機能、妊娠や出産に関する健康」に悪影響を及ぼすと発表したほどだ。


日本では基本的に、食品や飼料の原料に遺伝子組み換えの農作物を使用する場合、商品に明記することが義務付けられている。

消費者庁は公式HPで〈健康や環境に対しての問題を引き起こすことがあってはなりません〉とうたっている。


米国から大量に入ってくる危険なエサで育った牛や豚を、ヒトが食べて大丈夫なのか。

「間接摂取については研究が進んでおらず、詳細は不明。しかし、危険性がないとは言い切れないでしょう。多くの消費者から不安の声が上がっています」(天笠啓祐氏)

 


・中国は「怪しい作物」を徹底拒絶

 

実は、輸入を拒否したという中国は、遺伝子組み換えの農作物を危険視しているという。

購入拒否の原因は貿易摩擦というより、危険な農産物を忌避した可能性がある。


「この数年、中国政府は国産農作物の安全性を、米国や国際社会に向け徹底アピールしている。いわくつきの作物を受け入れるつもりはないということ。今回の購入拒否は『危険な遺伝子組み換え作物は使わない』という意志の表れだろう」(在中ジャーナリスト)


安倍首相は今回の貿易交渉で、牛肉の関税引き下げ、豚肉については将来的に撤廃する方針を受け入れた。

国内農家からは、早速「輸入拡大につながる恐れがある」との声が上がっている。


トランプに「シンゾー、また農作物を買ってくれよ」と言われれば安倍首相は断れない。

今後は、飼料用の危ないトウモロコシだけでなく、ヒトが直接食べる危険な農産品が大量流入してくる恐れがある。


遺伝子組み換え作物についてはトウモロコシの他、大豆、菜種、ワタの種子が流通しています。中国はかたくなに受け入れを拒否していますし、欧州も敬遠しています。トランプ大統領は今後、余った組み換え農作物の受け入れを日本に迫ってくる可能性があります。今回、受け入れに応じてしまった代償は大きくなるでしょう」(天笠啓祐氏)


武器も言われるがままに“爆買い”してきた安倍首相。今度は危険な食料を“爆買い”することになりかねない。

 


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【安倍政権】米余剰トウモロコシ輸入決定 日本に“危険食品”大流入危機
日刊ゲンダイ講談社)2019/08/27
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260893

 

 

 

 

 


最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

 

■安倍政権が切り捨てる日本の食と農。日本だけが輸入する危険な食品<鈴木宣弘氏>

ハーバー・ビジネス・オンライン(扶桑社) 2019.12.22

 

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・日本の食と農が崩壊する!

 

安倍政権はアメリカが要求する農協改革の名のもとに、農業への企業参入、農業の大規模化・効率化を推進してきた。


規制改革推進派の小泉進次郎氏が自民党農林部会長に就き、「農業が産業化し、農協が要らなくなることが理想だ」と公言する奥原正明氏が農水省事務次官に就いた。

諮問会議で農業改革の議論をリードしたのは、農業の専門家ではなく、金丸恭文氏、新浪剛史氏といったグローバリストである。


結果、農業分野への参入に成功したのは、新浪氏が社長を務めていたローソンファームや竹中平蔵氏が社外取締役を務めるオリックスである。

安倍政権が掲げてきた「稼げる農業」というスローガンは、その実態は、グローバル企業やお仲間企業だけが稼げる農業なのである。


こうした中で、農産物の自由化によって日本の農業は弱体化に拍車がかかっている。

月刊日本 2020年1月号』では、第3特集として「日本の食と農が崩壊する」と銘打ち、日本の食糧自給を巡る危機的な状況に警鐘を鳴らしている。


今回は同特集の中から、東京大学大学院農学生命科学研究科教授である鈴木宣弘氏の論考を転載・紹介したい。

 

・農業を犠牲にする経産省政権

 

── 日米貿易協定が2020年1月に発効します。

鈴木宣弘氏(以下、鈴木): この協定について、安倍総理は「ウィン・ウィンだ」などと言っていますが、日本の完敗であることははっきりしています。

自動車に追加関税をかけるというトランプ大統領の脅しに屈して、日本は農業分野を犠牲にしたのです。


日本側の農産品の関税撤廃率は72%ですが、アメリカ側の関税撤廃率はわずか1%に過ぎません。

日本農業は、さらに大きな打撃を受け、食料安全保障の確立や自給率向上の実現を阻むことになります。


安倍政権は、「アメリカは自動車関税の撤廃を約束した」と述べていますが、署名後に開示されたアメリカ側の約束文書には「さらなる交渉次第」と書かれています。

自動車を含まなければ、アメリカ側の関税撤廃率は51%に過ぎません。


これは、少なくとも90%前後の関税撤廃率を求めた世界貿易機関WTO)ルールに違反することになります。

安倍政権では、経産省の力がかつてないほど強まっており、自分たちの天下り先である自動車、鉄鋼、電力などの業界の利益拡大が最優先されています。


かつて、貿易交渉においては、財務、外務、経産、農林の4省の代表が並んで交渉し、農業分野の交渉では農水省が実権を持っていましたが、今や農水省は発言権が奪われています。

内閣人事局制度によって官邸に人事権を握られた結果、農水官僚たちも抵抗できなくなっているのです。


農水省が要らなくなることが理想だ」と公言する人物が農水省の次官になるような時代なのです。

 

・危機に陥る食料自給

 

── 協定が発効すると、アメリカ産の牛肉や豚肉の関税が一気に下がります。


鈴木:牛肉の関税は、現在の38・5%から26・6%に一気に引き下げられ、2033年度には9%となります。

豚肉も、高級品については関税を段階的に下げ、最終的にゼロとなります。低価格部位については、現状の10分の1まで下がります。


日本は、TPP11で、牛肉を低関税で輸入する限度(セーフガード)数量について、アメリカ分も含めたままの61万トンを設定しました。

ところが今回、アメリカ向けに新たに24万トンを設定したのです。日本にとっては、アメリカ分の限度が「二重」になっているということです。


しかも、付属文書には「セーフガードが発動されたら発動水準を一層高いものに調整するため、協議を開始する」と書かれているのです。

実際にセーフガードを発動することは次第に難しくなるということです。


政府は、牛肉や豚肉の価格が下がった分は補填するので、農家の収入は変わらず、生産量も変わらないと強弁しています。

しかし、生産量が低下し、自給率がさらに下がるのは確実です。


すでに牛肉の自給率は36%、豚肉の自給率は48%まで低下していますが、2035年には、牛肉、豚肉とも10%台にまで落ち込む危険性があります。

農水省は平成25年度の39%だった食料自給率を、令和7年度に45%に上げるなどと言っていますが、それを実現する気などありません。


食料自給で最も深刻なのは酪農です。

所得の低迷によって国内の酪農家の廃業が相次いでいます。


乳価を安定させ、個々の酪農家の利益を守るために機能してきた指定団体が改定畜安法によって廃止されたからです。

これに乳製品の関税引き下げが加わり、酪農家は危機感を高めています。


2018年には、北海道のブラックアウトの影響で東京でも牛乳が消えました。

これは決して一過性の問題ではありません。


さらに酪農が弱体化していけば、店頭から牛乳が消えるという事態が実際に起きます。

牛乳を飲みたがっている子供に、お母さんが「ごめんね。今日は牛乳が売っていないの」と言わなければならなくなるのです。


欧米諸国ならば、暴動が起きるような事態です。

ところが、政府は「不測の事態には、バターと脱脂粉乳を追加輸入して水と混ぜて、還元乳を飲めばよい」などと言っています。


安全で新鮮な国産牛乳を確保するために、国産牛乳の増産を図るのが国民の命を守る国の使命のはずです。

ところが、政府はその責任を放棄しているのです。


食料自給は、国家安全保障の要です。

食料を安定的に国民に供給するために、自国の農業を守るのが、国の責任です。


「日本の農業所得は補助金漬け」などと批判されることがありますが、日本は3割程度です。

スイスは100%、フランス、イギリスも90%を越えています。

 

・日本にだけ輸出される危険な食品

 

── アメリカ産牛肉は安全性も問題視されています。

鈴木:日本は、BSE(牛海綿状脳症)が問題となったため、アメリカ産の牛肉輸入を「20カ月齢以下」に制限していました。

ところが、野田政権は2011年、TPP交渉への「入場料」として、「20カ月齢以下」から「30カ月齢以下」へ緩和してしまいました。


実は、24カ月齢の牛のBSE発症例も確認されているのです。

しかも、アメリカのBSE検査率は1パーセント程度で、発症していても検査から漏れている牛が相当程度いると疑われます。


また、アメリカの食肉加工場における危険部位の除去が不十分なため、危険部位が付着した輸入牛肉が日本で頻繁に見つかっています。

「20カ月齢以下」は、日本人の命を守るための最低ラインなのです。


しかし、安倍政権はアメリカに配慮して、2019年5月に月齢制限を完全撤廃してしまったのです。

また、アメリカ産の牛肉には、エストロゲンなどの成長ホルモンが使用されています。


札幌の医師が調べたところ、アメリカ産牛肉からエストロゲンが通常の600倍も検出されたのです。

ウナギ養殖のエサにごく微量たらすだけで、オスのウナギがメス化するほどの成長ホルモンなのです。


エストロゲン乳がん前立腺がんとの関係が疑われており、日本では牛肉生産への使用は認可されていません。

しかし、アメリカからは、エストロゲンを使用した牛肉が輸入されている疑いがあります。


検査機関は「検出されていない」と言っていますが、40年前の精度の悪い検査機械をわざわざ使用し、検出されないようにしているようです。

EUは、1989年から成長ホルモンを使用したアメリカの牛肉を輸入禁止にしています。


禁輸してから7年で、乳がんの死亡率が顕著に低下したという学会誌データも出てきています。

さらに、アメリカでは、牛や豚の餌に混ぜる成長促進剤ラクトパミンが使用されています。


ラクトパミンは、発がん性だけでなく、人間に直接中毒症状を起こす危険性があり、EUだけではなく、中国やロシアでも国内使用と輸入を禁じています。

日本でも国内使用は認可されていませんが、これまた輸入は素通りになっているのです。


アメリカの乳製品も危険です。

ホルスタインには、モンサントが開発した遺伝子組み換え成長ホルモンが使用されているからです。


この成長ホルモンを注射すると、乳量が2~3割も増えるとされています。

アメリカでは、1994年に認可されましたが、1998年に勇気ある研究者が「数年後には乳がん発症率が7倍、前立腺がん発症率が4倍になる危険性がある」と学会誌に発表したのです。


その結果、アメリカの消費者が不買運動を展開、今ではアメリカのスターバックスウォルマートが「当社の乳製品には成長ホルモンを使用していません」と宣言せざるを得ない状況になっているのです。

ところが日本では、これほど問題になった成長ホルモンを使用した乳製品の輸入が野放しになっています。

── 安倍政権には、日本の食の安全を守る気がありません。我々は、どのようにして食の安全を守っていけばいいのですか。

鈴木:2019年10月には、ゲノム編集食品の販売が解禁されました。

しかも、表示義務もありません。


2023年には遺伝子組み換えでないという食品表示も実質的にできなくなります。

安倍政権は、世界に逆行するように、発がん性が指摘される除草剤成分「グリホサート」の残留基準値も大幅に緩和しました。


そして、貿易自由化が加速することによって、危険な輸入食品がさらに氾濫し、国産品を駆逐しようとしています。

しかも、表示がなくなれば、安全な食品を選択することも不可能です。


まさに今、日本の食の安全は瀬戸際に来ているのです。

 

~~~
■安倍政権が切り捨てる日本の食と農。日本だけが輸入する危険な食品<鈴木宣弘氏>
ハーバー・ビジネス・オンライン(扶桑社) 2019.12.22
https://hbol.jp/pc/209175/

 

 

 

 

 

 


人が生きる上で欠かせないのが「水」と「食」です。

日本人は農耕民族でもあり、長らくお米を中心とした食文化を培ってきました。

 

また、日本は四方に海に囲まれていることもあり、肉よりも魚を多く食べてきた歴史もあります。

「米」と「魚」は、日本の食の文化ともいえる食べ物かもしれません。

 

しかし、戦後、パンなどの小麦製品や肉製品の輸入が急増。

いまやマクドナルドなどのファーストフードや、ステーキ・焼き肉店などが日本人の外食でトップクラスの人気となっています。

 

若い方は特にその傾向は顕著かもしれません。

ただ。

 

今、日本の食に、大きなリスクがあるのはご存じでしょうか。

海外からの食の自由化が進み、欧米から食肉やトウモロコシ、小麦などの輸入も増加しています。

 

拍車がかかったのが、トランプ元大統領と安倍元首相による貿易交渉。

EUやロシア、そしてあの中国でさえ、輸入禁止指定となっているものまで、日本に輸入されています。

 

なぜ、安倍元首相以外の政治家は反対しないのでしょうか。

なぜ、官僚組織は危険に対する防御体制を構築しないのでしょうか。

そして、なぜ、マスコミは、この危険な状況をより強く報道しないのでしょうか。

 

少なくとも、他国で輸入禁止や使用制限している食品や添加物は、まずもって見合わせるべきだと思います。

もし、仮に、危険が断定できず「リスクの可能性が否定できない食品」であっても、まずは使用制限をするべきではないでしょうか。

 

日本国民の食卓に並ぶことを根本から排除する仕組みを導入する必要があると思います。

食肉やトウモロコシだけではありません。

 

昨今、人工甘味料・防腐剤、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸なども危険性があると言われています。

これらは危険と言われながらも、法的に問題なく日本国内に流通されています。

 

今や、日本のスーパーやコンビニでも、その危険な可能性のある「食」が溢れています。

農薬残留食品や遺伝子組み換え食品もリスクの高い食品と指摘されています。

 

リスクの中には、海外製の輸入品が指摘されています。

海外製の輸入品すべてが悪いというわけではありません。

 

当然、真摯に製造し、真摯に流通している食品も多くあるでしょう。

ただ、万が一、日本に対し「悪意」ある人たちが製造・加工していたらどうでしょうか。

 

農薬残留が高い食品や安全が担保できない遺伝子組み換え食品を加工していたら、、、。

流通でもリスクは伴います。

 

特定の国向けの輸出食品に「悪意」が潜んでいたらいかがでしょう。

もし「悪意」ある人たちが流通を担っていたらどうなるでしょうか。

 

これは、食だけではなく、飲料やワクチンなどの医薬品などにも当てはまります。

海外製輸入品は、当然リスクは高まります。

 

特に、食品や薬、飲料などは、直接私達日本人の体内に入ります。

仮に、政治や法令、貿易体制が「筒抜け」であれば、ダイレクトに、日本国民の健康や命に影響が出る可能性があります。

 

そして、このような食品や飲料などは、比較的安価な食材に多く見られます。

私たちのすぐ身近なスーパー、知名度もあるスーパーでも、リスクのある輸入食材が多く陳列されています。

 

他国で禁止されている食材や添加物などが、実際に私たちの体内に入っているのも事実です。

食や飲料における情報。

 

私たちの健康が、情報感度の高い方と、低い方で分岐されている可能性もあります。

それでよいのでしょうか。

 

知っている人は健康で、知っていない人は病気リスクを高める。

本当にそれでいいのでしょうか。

 

情報のある人、ない人に関わらず。

同じ国民を「リスク」から遠ざけることが必要かもしれません。

 

今、先進国の中で唯一、日本人だけが、「がん」で亡くなられている方が増加しています。

日本以外の先進国は「がん」が減っているのです。

 

もちろん「食」だけではない多くの要因はあるでしょう。

ただ、食べ物や飲み物、医薬品などは「がん」リスクに影響がまったくないとは言い切れません。

 

ワクチンなど医薬品の輸入も急激に増加しています。

大事なのは飲食や医薬品等の安全を担保できる政治。

 

海外からの圧力に屈せずに、日本国民の健康と命を守り切るという、強い意志を持った国際政治。

そして、高い志・道徳心を持った官僚組織と、圧力に屈しない国民側に立ったマスメディア。

 

総力を挙げて、日本国民の健康と安全を優先できる「体制」が必要かもしれません。

中でも「外圧に屈しない政治リーダー」が最も重要ではないでしょうか。

 

国際政治では、様々な思惑が渦巻いているのは事実です。

残念ながら、様々な世界史を顧みると、「残忍な」国際政治は、今でも存在しています。

 

だからこそ。

本当に国民側に立った政治ができる人が、日本のかじ取りをしなければならないのかもしれません。

 

日本国民の健康と命。

今、戦後の中でも、最も危険な状況に置かれているといっても過言ではないかもしれません。

 

私たち一人一人は、考え、そして行動する必要があるのではないでしょうか。

「海外」を優先する政治なのか。

 

それとも「日本国民」を優先する政治なのか。

いま、私たちの「健康」と「いのち」が、問われています。

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

 

 

 

EUでは輸入禁止、米国産「ホルモン牛」に発がんリスクの危険

女性自身 2019/10/02

 

 

 


【安倍政権】日本は見下された国 米国が食の安全に配慮するわけがない

日刊ゲンダイ:2019/12/27

 

 

 

 

TPP、危険な海外食材が大量輸入&流通の恐れ 発がんリスクある米豪牛肉、検疫率は1割

gooニュース(2015/10/11)

 

 

 

 


■3世代にわたる安全性は分かっていない人工甘味料やカラメル、乳化剤…本当は怖い市販飲食品の裏側!

~カロリーゼロにだまされるな 本当は怖い人工甘味料の裏側~

「米国心臓協会と米国糖尿病学会が人工甘味料に関する合同声明」

ダイヤモンド 2013.10.3

 

 

 

 

■危ない食品を見分けられない人が被るリスク

・発がん性などが指摘される危険な食品添加物

「欧米では危険性があると採用されていない食品添加物が、日本では認可され、使用されているというこわい現実」

東洋経済 2019/05/25

 

 

 

 

■恐怖の人工甘味料、人体と生態系を破壊 発がん性物質生成、アレルギー発症の恐れ

アスパルテームフェニルケトン尿症を悪化、精神に異常」

ネオテーム亜硝酸塩と反応して発がん性物質のニトロソ化合物が生成」

exciteニュース 2015年5月26日 Business Journal

 

 

 

 

 


人工甘味料、甘く見ると砂糖より怖い?

肥満、糖尿病の要因に

神経伝達物質に悪影響を及ぼすため、鬱や不眠などの精神疾患を引き起こす恐れ」

「腎機能が低下したり、脳卒中心筋梗塞などの血管系疾患の発症」

NIKKEI STYLE(日本経済新聞)

 

【水道資産120兆円のゆくえ】安倍政権の水道民営化で都市部の水が外資に狙われる…海外では料金高騰やコレラ蔓延も

【今日の気になったニュース・記事】

 

2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

■世界「3大水メジャー」がついに「一強」になった歩みと今後の展開や懸念

ヤフーニュース(2020/5/17)

 


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・水ビジネスの巨人「ウォーター・バロン」と言われた2社

 


水ビジネス世界大手仏ヴェオリアが、同業仏スエズを買収することで最終合意したと発表した。

買収総額は約260億ユーロ(約3兆4000億円)。

 

売上高約370億ユーロの巨大企業が誕生する。

 

「仏ヴェオリアスエズ買収で合意 3兆4千億円」(日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR150CH0V10C21A5000000/

 

ここでは水ビジネスの巨人「ウォーター・バロン」と言われた2社の歩みを振り返る。

 


・日本にも進出しているヴェオリア

 

ヴェオリアは、仏リヨン市で1853年に創業したジェネラルデゾー社が母体となっている。

 

フランス共和国第二帝政時代、ナポレオン三世は都市部の水道システムを運営する民間企業が必要と考え、勅令によって誕生した。

事業は上下水道に止まらない。

 

1960代以降、廃棄物処理やエネルギーも取り扱い、いわゆるライフライン事業を主体にしている。

1980年代以降、通信・メディア事業、都市交通などにも進出したが、現在は本業に集中する方向だ。

 

2019年のグループ連結売上高は271億ユーロ(約3兆4200億)で、水部門が41%、廃棄物部門が37%、エネルギー部門22%という比率だ。

 

日本にも進出しており、西原環境(エンジニアリング)、ジェネッツ(料金徴収・顧客サービス)、フジ地中情報(漏水管理・料金徴収)などを傘下に収め、上水道事業や廃棄物処理の業務を行っている。

 

2019年度は、69か所の浄水場運転、80か所の下水処理上運転、180自治体の料金徴収、999件の漏水調査受託を行っている。

現在宮城県で進む水道事業のコンセッションにおいても、ヴェオリア・ジェネッツ社は運営候補グループのなかの1社である。

 

スエズ運河とも縁あり


スエズは、もともと1880年に創業したリヨネーズ・デソーという企業で、水道と電力を事業の柱にしていた。

 

フランス国内の建設会社と合併してリヨネーズデゾー・デュメズとなった後、スエズ運河の建設・運営会社であるスエズと合併し、スエズ・リヨネーズデゾーとなった。

 

その後、グループ内の再編、建設部門の売却などを経て、スエズ・エンバイロメントとなった。

2006年にはイタリアの電力大手エネルから敵対的買収を仕掛けられた。

 

これに対し、ドビルパン仏首相(当時)は、「フランス企業を守れ」のスローガンを掲げ、スエズ買収を阻止すべく、フランスのガス公社(GDF)との合併を主導した。

 

国営企業と民間企業の合併ゆえ、労務問題や利益配分、支配権の確立など数多くの難題があり交渉は難航したが、2007年5月に就任したサルコジ大統領(当時)が先頭に立ち、急転直下で合併合意にこぎつけた。

 

電力事業はGDFに移し、GDF傘下のスエズ・エンバイロメント(水道・廃棄物事業)となった(2016年4月に再度スエズに社名変更)。

2019年度の年間売上げは、連結売上高は180億ユーロ(約2兆2700億円)で、水部門56%、廃棄物部門44%という割合になっている。

 

日本での事業活動はないが、水道事業のコンセッション等の獲得に向け、2018年12月に前田建設と共同取組を行う覚書を締結している。

 


・2大水メジャーがフランス企業である理由


両者ともフランス企業だが、偶然ではない。

フランスは自治体の規模が小さく、人口6500万人に対し、自治体数は3万7000ある。

 

9割の自治体の人口は2000人足らず。そのため自治体は、都市交通、廃棄物の収集や処理、上下水道などの行政サービスを独自に行うことができず、民間企業に任せてきた。

 

シラク元大統領はパリ市長時代に、市内をセーヌ川で二分し、片方の水道事業をヴェオリアに、もう片方をスエズに任せた。

その結果、両者は水道事業のノウハウを蓄積することができた。

 

転機が訪れたのは1980年代。

フランスの国内上下水道市場が飽和した。

 

そこで大統領のトップ外交によって海外進出を図った。

ヴェオリアスエズ先行者の利を活かし、世界の民営化された水道事業のほとんどを握り、「水メジャー」「ウォーターバロン(水男爵)」などと呼ばれた。

 

かつては「3大水メジャー」といわれ、英国のテムズウォーターを含んだが、現在同社は国内に特化して事業を行っている。

ヴェオリアスエズの「2大水メジャー」だったわけだが、今回の買収によりついに世界最大の水メジャーが誕生した。

 


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■世界「3大水メジャー」がついに「一強」になった歩みと今後の展開や懸念
ヤフーニュース(2020/5/17)
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20210517-00238333/

 

 

 

 


本日は2つの記事をご紹介いたします。

2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

■安倍政権の水道民営化で都市部の水が外資に狙われる…海外では料金高騰やコレラ蔓延も

Business Journal 2019.11.14

 

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10月1日から、消費税率が8%から10%へ引き上げられたのと同時に、「改正水道法」が施行された。

 

実質的な水道民営化を推進する同法は、その是非をめぐって物議を醸した末、昨年12月に臨時国会で成立していた。

そして、いよいよ施行されたわけだが、世の中の関心が消費増税ばかりに向いていたため、知らなかったという人も多いだろう。

 

これによって、数年後には水道事業に「コンセッション方式」が導入されるとの見方も出ている。

コンセッション方式とは、公共施設などの「運営権」を民間事業者に売却する仕組みのことだ。

 

所有権は自治体などの公的機関が持ったままだが、公的機関は売却によって利益を得ることができるほか、経営を民間に任せることで運営のリスクを抱えなくても済むことになる。

表向きは「民間による効率的な運営」や「地方自治体の財政健全化」がうたわれているが、公共性の高い水道事業が民営化されることへの反発も多い。

 

経済ジャーナリストの荻原博子氏は、以下のように語る。


「民営化というのは、決してバラ色ではありません。それは、今のJR各社を見ればわかることです。1980年代、赤字に陥っていた国鉄が分割民営化されましたが、JR東日本JR西日本が儲かる鉄道会社として成功している一方で、JR北海道JR四国は赤字が続いており、いわば格差が激しくなっています。また、株主構成を見れば、JR東日本の株主の約3分の1は外国資本が占めていますが、JR北海道は実質的に国営のままです。つまり、民営化によって、企業は儲かりそうなところにしか参入しないということです。水は人間の生活にとって必要不可欠なものですから、それが利益重視の民間に抑えられてしまうというのは大きな不安要素です」(荻原氏)

 

・危惧される水道料金の高騰と質の低下


懸念されるのは、“水メジャー”と呼ばれる国際的な巨大企業による日本の水道インフラの掌握だ。

 

すでに、フランスのスエズ・エンバイロメントヴェオリア・ウォーター、イギリスのテムズ・ウォーターなどの名前が取り沙汰されている。

荻原氏は、「大きく問題になるのは料金高騰と品質低下です」と語る。


「世界の事例を見ても、民営化によって料金の高騰や質の低下が起きています。フランスのパリでは25年間で水道料金が約3倍になった結果、再公営化されました。また、南アフリカでは民営化で水道料金が跳ね上がり、支払えない貧困家庭の人々が汚染された川の水を飲むなどして、約25万人がコレラに感染。やはり、再び公営に戻されています。前述したように、民間は都市部などの“おいしいところ”にしか入ってこないでしょう。それは、儲かるところという意味です。そういう地域は人口が多いため、必然的に多くの人が料金高騰などの煽りを受けることになります。一方で、地方はいわば見捨てられ、インフラ維持のために少ない住民が高いコストを負担するという構図が続きそうです。ただでさえ、水道料金は管轄する自治体によって大きな差があるのが実情です。そして、たとえば財政再建中で水道料金も全国トップクラスの北海道夕張市に、わざわざ外資が参入して状況が好転するとは考えにくい。そのため、過疎地をはじめとする地方ではサービスや水質が低下する一方で料金は高くなり、現状の地域格差がさらに広がっていくことが危惧されます」(同)

 


民営化によって、水道事業に“第2のJR北海道”が生まれかねないというわけだ。

「水はなくてはならないものなので、高くなっても買わざるを得ません。しかも、ミネラルウォーターは軽減税率が適用されるので消費税8%ですが、水道水は10%なのです」(同)

 

昨年12月の臨時国会では、「70年ぶりの大改革」として漁業権を企業に開放する「改正漁業法」が成立した。

さらに、今年6月の通常国会では「改正国有林野理経営法」が成立、来年4月に施行される見込みだ。

 

これは、最長50年間、全国の国有林を大規模に伐採・販売する権利を民間事業者に与えるものである。

「民間に水を売り、海を売り、森林を売り……。さらに、米国との日米貿易協定では日本の農業が脅かされるような内容で合意されました。これから、私たちの生活はどうなってしまうのでしょうか」(同)

 

安倍晋三首相の通算在任日数は11月20日で計2886日の桂太郎を超え、憲政史上最長を記録する。

長期政権を謳歌する安倍政権は、日本のインフラや産業をどうするつもりなのだろうか。

 


~~~
■安倍政権の水道民営化で都市部の水が外資に狙われる…海外では料金高騰やコレラ蔓延も
Business Journal 2019.11.14
https://biz-journal.jp/2019/11/post_128034.html

 

 

 

 

最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 


■水道民営化の仕掛け人は竹中平蔵氏か…国民が知らない水道資産120兆円のゆくえ

Business Journal 2019.12.08

 

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水メジャーを太らせたのは「水事業の民営化」を煽る国際金融機関


世界には、水メジャーの支配で高騰した水道料金を払えず、あろうことか「天から降ってきた雨水」の取水まで禁じられた人々がいる。

 

日本が平成に改元してしばらくした頃に、南米・ボリビアの主要都市コチャバンバ市の公営水道民営化で起きた悲劇だ。

同市の水道民営化では、灌漑施設も井戸も雨水も、すべての貯水を水企業アグアス・デル・ツナリ社の管理下に置く契約が交わされていた。

 

あまりにも理不尽だったため、多くの人々に知れわたった実話である。

ツナリ社は、多国籍巨大建設企業ベクテル社の傘下企業だ。

 

実は、これまで「水事業の民営化」を煽ってきたのは、世界銀行国際通貨基金IMF)などの国際金融機関である。

ハイパーインフレで瀕死のボリビア政府に対して、多国間債務600万ドルの免除を条件に、この理不尽な契約を促したのも世銀だった。

 

彼らは、経済の自由化や公的機関の民営化を途上国政府への融資条件として課してきたのである。

この30年間は「小規模農家への支援」や「教育・医療」の予算削減まで強要し、結果、多国籍巨大企業の市場はさらに拡大し、世界の貧困と格差が悪化した。

 

国際金融機関のこうした“前科”が日本の一般常識として広く認知されていないのは、官製情報に依存し巨大資本に抗えない国内マスメディアが国民の知る権利にこたえていないからである。

 

事実として重要な情報がオーソライズされないまま、今日本人の「水道の水」も巧妙な仕組みで「市場」化されようとしている。

黙認して放置すれば、冗談抜きで、いずれ「清浄な空気」も商品として市場化されるかもしれない。

 

「市場」は商品・サービスとカネの取引で成り立っている。

カネがなければ取引はできず、人は何も得られない。

 

公共/公益の概念は、そこに生まれる悲劇の類いを回避するための知恵でもある。


従って、生存の最低条件である「水道の水」まで弱肉強食の市場で扱おうとする発想は、非常識を通り過ぎて、もはや「民営化原理主義」とでも名付けてもいい「文明の退化」だ。

 

今、日本も世界もその見識を問われている。

 


安倍内閣水メジャー・金融/証券と組んで法改定を仕掛けた面々


水メジャーによる接待疑惑」で官邸を追われた福田隆之氏が、36歳の若さで内閣官房長官の「公共サービス改革」担当補佐官に抜擢されたのは2016年1月。

 

もとは野村総合研究所主任研究員や新日本有限責任監査法人のインフラ・PPP支援室室長・エグゼクティブディレクターなどを務めた証券のプロである。

表舞台から姿を消した同氏は現在、「行政官」という官職を持つコンサルタントを務めながら、都内の大学にも籍を置いている。

 

その大学は東洋大学

そこでの肩書きは「国際学部客員教授/グローバル・イノベーション学研究センター客員研究員」(2019年10月22日現在。以下同)。

 

2名在籍する客員研究員のもう1人は、前述の「水道民営化を煽ってきた世界銀行」で上級インフラファイナンス専門官を務める人物だ。

このグローバル・イノベーション学研究センターを統括するセンター長は、「東洋大学国際学部教授」の竹中平蔵氏である。

 

著名な人物は「毀誉褒貶あり」と評されることがよくある。

しかし、政府の「官民連携」施策が、実は一般庶民の生活経済を追い込むものであることを直感する人々の多くは、そこから「誉・褒」の2文字を抜いた「毀・貶」で、あの「竹中平蔵」氏を連想しがちだ。

 

立身出世を絵に描いたような竹中氏の華やかな肩書きは、あまりに多すぎてここには書き切れない。

小泉純一郎内閣で要職を歴任し、郵政担当大臣として「郵政民営化」の道を開いた竹中氏は、日本国民の富をどこかに移動する仕組みづくりに自信を持ったかのようにもみえる。

 

麻生太郎副総理は表通りで「水道の公設民営」を外資の面々に“報告”したが、竹中氏は裏通りで地道にそれを準備し、実行してきたといえる。

小泉内閣以降も「行政を束ねて采配するノウハウ」に磨きをかけ、派遣大手のパソナ役員を兼務しながら労働法制に手を入れ、ヴェオリアもたじろぐほどの「利益相反」を問われながら、今もマスメディアを黙らせ続けている。

 

学者としては、大学で学生たちに「金持ちを貧乏人にしても、貧乏人が金持ちになるわけではない」などと“その道の粋”を教えてきた。規制緩和/撤廃で世界に名を轟かせた英国初の女性首相マーガレット・サッチャーの言葉だ。

教え込まれた学生が政官界に進めば、「自己責任論」で弱肉強食を正当化する新自由主義の施策になんの迷いも抱かず加担し、政治と行政が担うべき本来の役目を蔑ろにするかもしれない。

 

安倍内閣規制緩和を御旗として掲げ、水道法改定など数多の法改定と施策を強行してきた。

その権勢を上手に利用して「昇進や第二の人生にまっしぐらの幹部官僚ら」を動かし、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ:公民連携)/PFIプライベート・ファイナンス・イニシアティブ民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)の導入を見事に完遂したのが、竹中・福田の両氏である。

 

両者の「阿吽の呼吸」の痕跡は、政府による数多の議事録を見れば腐るほど目にできる。

 

・官民連携インフラファンド→民間インフラファンドへの流し込み


2009年に設立された「産業革新機構」は2018年9月、竹中氏も議員として名を連ねる「未来投資会議」によって官民出資の投資ファンド「産業革新投資機構(JIC)」に改組された。

 

その子会社として新設された「INCJ」には、金融機関からの資金調達で政府保証1兆8000億円がつき、最大2兆円規模の投資能力がある。

同ファンドの出資金は95%が財政投融資の拠出だ。

 

つまり、「ハイリスク、ハイリターン」というヘッジファンド同様の資産運用を行うリスクマネーの拠出を、国民のカネを預かる政府が担っているということである。

従って、換言すればこういうことだ。

 

「官民連携インフラファンドに巨額の政府保証をつけさせて莫大な資金調達を可能とし、PFI 法で認められている官民連携インフラファンドから民間インフラファンドへの投資で国民のカネを民間企業に流し込む仕組みづくり」の礎を、すでにここで仕立て終えていた、と。

 

その仕掛けは、2014年5月19日に官邸4階で開かれた「経済財政諮問会議産業競争力会議合同会議」でもうかがい知ることができる。

竹中氏は「コンセッション制度の利活用を通じた成長戦略の加速」という書類を配布し、幹部官僚の尻を叩いて「官民連携インフラファンド」についても強く打ち出しているからだ。

 

同会議録から、「コンセッション推進」と「インフラファンド推奨」にかかわる要所を抜粋する。

 

<……これに応えるために以下の施策を実施する必要がある>


平成26年4月から向こう3年間」「に実施する案件について」「少なくとも、(筆者注:コンセッション成約を)国土交通省(空港)6件、国土交通省(下水道)6件、国土交通省(有料道路)1件、厚生労働省(水道)6 件とし、これら4分野の目標のうち地方公共団体分に相当する15件」「については、地方制度を所管する総務省もその目標の達成に協力する」「内閣府の数値目標として、上記案件で行われる投資金額の合計」「2~3兆円」「を目標とする>


<株式会社民間資金等活用事業推進機構(官民連携インフラファンド)」「の有するノウハウや地域金融機関との協力関係の活用を図りつつ」「PFI 法上」「官民連携インフラファンドに認められている民間インフラファンドへの投資について、支援基準を踏まえ、取り組みを開始する>


この産業競争力会議は、2年後の2016年9月9日に新設された「未来投資会議」と入れ替わる形で廃止された。

安倍晋三議長・麻生太郎議長代理で開かれた未来投資会議でも、「公的資産と公的サービスの民間開放」が幾度もテーマとされてきた。

 

・「インフラファンドとリンクしたインフレーションに最適の投資資産が公共料金」


福田氏が補佐官在任中の2017年2月17日、「未来投資会議・構造改革徹底推進会合~第4次産業革命(Society5.0)・イノベーション」(PPP/PFI)の第4回は、竹中会長が中心となって議事が進められていた。

 

当日のメインゲストは、マッコーリーキャピタル幹部としてアジアのインフラ投資を動かすジョン・ウォーカー氏と、日本におけるマッコーリーキャピタル証券代表の大橋純氏。

既述のように、マッコーリー・グループは3大水メジャーから消えた英テムズ・ウォーターを買収した豪州メガバンクで、非銀行部門に証券業務がある。

 

従って、マッコーリーキャピタル証券は銀行系証券会社ということになる。

実は、2011年2月に国土交通省航空局が開いた「第3回・空港運営のあり方に関する検討会」でも、マッコーリーキャピタル証券の舟橋信夫副会長(当時)が招かれていた。

 

官房長官の下で竹中氏のパートナーとして動いていた福田氏は、同じ証券マンの先輩である舟橋氏にコンセッション等の指南を受け、事情を知る証券関係者の間では「昵懇の仲」だと見られてきた。

これらの経緯をたどれば、舟橋・福田・竹中の3氏が「PPP/PFIによる国内コンセッション」を起案し、同調する安倍内閣が政府としてこれを実現した構図が透けて見える。

 

道コンセッションにインフラファンド市場ができれば、あとはそこに公的資金を流し込むだけだ。

「新PFI法」が施行された2018年10月の下旬、宮城県では県が主催する「上工下水一体官民連携運営事業シンポジウム『水道の未来を考える』」が開かれた。そこに講演者として招かれたなかに、水メジャーのツートップであるヴェオリア・ジャパンとスエズ・アジアの幹部数名がいた。

 

このなかから「スエズ・アジア アドバイザー」の肩書きで登場したのは、マッコーリーキャピタル証券副会長を辞めた後も福田氏と昵懇だった舟橋氏である。

インフラファンドが生まれたのは、マッコーリー社の母国・オーストラリアだ。

 

2011年に国交省が開いた前述の会合で、舟橋氏はマッコーリーキャピタル証券副会長として、こんな話をしている。

 

マッコーリー・グループがひとつだけ世界一の分野がある。インフラファンドの残高だ」

 

「なぜインフラか? インフラのような投資資金にとって一番重要なのは、使う期間が随分と先になるため、購買力を喪失するのが一番怖いという点。逆に、インフレーションに一番いい投資資産が公共料金である。公共料金はほとんどがインフレにリンクしている」

 

「グループのインフラ投資で最大の案件はテムズ・ウォーター。当時、企業価値は1兆8000億円という投資だった」(以上、要約抜粋)

 

東日本大震災が勃発する約1カ月前の話だ。

「インフラファンドはインフレとリンクしており、インフレに最適の投資資産が公共料金」「水道会社への投資額は1兆8000億円」――日本で、その原資はどこから調達されるか。

 

改定水道法の行方を透視するためには、日銀・メガバンク等の動向を横目に官民インフラファンドと水道インフラファンドの動きを注視する必要がある。

金融・証券のプロが政府の施策に影響を及ぼせば、巨額の公的資金が裏で流れ始めるからである。

 

・水道のインフラファンド経由で公的資金が民間企業へと流し込まれる


閑話休題

既述の通り、2017年10月下旬に「新PFI法の施行」「2大水メジャーのシンポ参加」「福田氏の接待疑惑文書」の3つの動きが重なっている。

 

水道法改定に対して国民が不安を抱いているにもかかわらず、水面下では巨額「水道マネー」をめぐる利害関係者の暗闘がすでに始まっていたようだ。

民間企業の事業目的は「果てしない営利」である。

 

平成の世に日本にも上陸したPPP/PFIによる官民連携「水道コンセッション」と「インフラファンド」は、間違いなく莫大な「水道利権」を生み散らかす。

平成に準備されて令和に本格始動する改定水道法には、「自治体がこれまで及び腰だった料金値上げを、法制度間の整合性で容易にする仕掛けがあったこと」、そして「巨額水道マネーを担保に、インフラファンド経由で公的資金を民間企業へと流し込む仕掛け」があること、などを本連載で検証した。

 

既存のマスメディアに期待できないからには、今後、住民/国民自らが「PPP/PFIに踊り狂う自治体と政官財のカネの動き」を厳しく監視するしかない。

多くの若者が手にしたネットは、そのためにも有効だ。

 

黙認したり監視を怠ったりすれば、国民の水道資産120兆円は、そのうち利権まみれで真っ黒に濁ってしまうだろう。

 

 

~~~
■水道民営化の仕掛け人は竹中平蔵氏か…国民が知らない水道資産120兆円のゆくえ
Business Journal 2019.12.08
https://biz-journal.jp/2019/12/post_130797.html

 

 

 

 

 


私たちが毎日、口にする水。

お米を炊くとき、料理するとき、歯を磨くとき、お風呂に入るとき、等々・・・。

 

私たちは蛇口から流れてくる水が安心・安全であると信じて疑いません。

 

ただ、今、この安心である「日本の水」がリスクにさらされています。

 

背景にあるのが「水道の民営化」。

特に影響力を高めているのが、フランスの水メジャーヴェオリア」です。

 

圧倒的資金と規模で世界的覇権を握りつつある超巨大企業です。

売上は訳450億ユーロ(約5兆5,000億円)規模、あのスエズ運河の運営会社でもあり、スエズ運河にも深い関わりのある企業です。

 

すでに日本政府や日本行政にも影響力を有しており、宮城県の水道運営権をも取得しています。

 

水道水だけではありません。

 

ヴェオリア放射性廃棄物処理も手掛けており、将来的に福島原発の汚染水処理も念頭にあると言われています。

福島原発の汚染水処理は日本の大きな課題の一つですが、外資系による処理手段の影響力・コントロールは大きなリスクにもつながる可能性があります。

 

そもそも日本は水源が豊富でもあり、世界でも稀に見る水資源大国でもあります。

 

ただ、世界の情勢は違います。

環境変化や人口増加などを背景に、今後世界の4割の人が水不足問題に直面するともいわれ、将来的には「水戦争」も勃発すると言われています。

 

安心・安全な日本の水。

上下水道の経営権のみならず、森林や水資源地域の土地買収など、外資系企業に「権利」を奪われることは、日本人の健康や生命にも直結する部分ではないでしょうか。

 

そもそも国営事業の民営化は失敗するケースが多くありました。

例えば「郵政民営化」。

 

郵政民営化」では海外企業買収失敗で多額の損失を発生、ゆうりょマネーはリスクの大きい外国債で運営されています。

民営化で撤退した郵便局、不正の増加など郵便サービス低下などの問題も浮上しています。

 

民営化リスク。

影響力の強い外資系企業等がその「権利」を取得する手段でもあり、外資系企業にその運営主導権すら奪われかねません。

 

特に水道事業は、金銭的損失にとどまりません。

日本国民の健康と、生命に関わる分野です。

 

主導権を奪われることは、日本国民にとって「不幸な結果」となる可能性が高まります。

 

例えば、ワクチン政策がよい例ではないでしょうか。

政府のリーダーシップの遅れで国産ワクチンは大幅な遅れ。

 

海外ワクチンメーカーの都合で契約、金額や成分など情報開示も不明瞭のまま。

入手時期や入手する量も、詳細は開示されていません。

 

そして、オリンピックもそうです。

一時期、8割近くの方々が延期か中止を望んだオリンピック。

 

日本人の過半数以上の反対の中、強行開催。

緊急事態宣言も、何故か、オリンピックのため?とも思える不可思議なタイミング。

 

ワクチン政策、オリンピック政策などなど、私達日本人の意思が通じない国際政治と、その意向に毅然とノーと言えない日本政府。

まさかの政治民営化?とも思える、笑えない状況ではないでしょうか。

 

このままでは、水道事業は、ワクチン政策、オリンピック政策、そして郵政民営化と同じような失態を重ねることとなりかねません。

国際政治、国際資本に「日本国家」すら、奪われかねません。

 

譲れない部分は何か。

言うべき点はどこか。

 

未来の子どもたちに残すべき「絶対に譲れない部分」はどこなのか。

 

改めて、政治家や官僚、民間企業、そして、私達日本国民全員が、真剣に考える時がきているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

 

 


外資が水道事業で攻勢、仏ヴェオリア松山市から受託

日本経済新聞 2012年3月13日

https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1302A_T10C12A3000000/

 

 

 


宮城県、水道運営権を民間に売却へ 上下水道含めた委託は全国初

毎日新聞 2021/7/5

https://mainichi.jp/articles/20210705/k00/00m/040/209000c

 

 

 

■水道事業民営化 外資に売却で「高価な水」買わされる危険性

「福田補佐官の出張記録を取り寄せてみたところ、2016年の就任以来、頻繁にフランスなど欧州出張を繰り返して特定の水メジャー接触

週刊ポスト 2018.11.06

https://www.news-postseven.com/archives/20181106_795763.html?DETAIL

 

 

 

■日本人は知らない「水道民営化の真実」

・水道料金は上昇、嗤う投資家と株主たち

「多くの日本人は気付いていないが、コンセッションでの水道事業運営を受託するのは外国企業になる可能性が高い」

週刊現代(講談社)2018.08.31

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56865

 

 

 


■水道民営化のウラに…麻生財務相“身内に利益誘導”の怪情報

「(日本の)水道はすべて国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものをすべて民営化します」

日刊ゲンダイ講談社)2018/12/12

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243479

 

 

 

【日本の基幹産業はメルトダウン?】日本の半導体はなぜ沈んでしまったのか?~裏に米国の強力な圧力~

【今日の気になったニュース・記事】

 

2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 


■日本の半導体はなぜ沈んでしまったのか?

ヤフーニュース(2018/12/24)遠藤誉 | 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士

 

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・日本の半導体産業を徹底して潰したアメリカ:常に「ナンバー1」を求めて

 

1980年代半ば、日本の半導体は世界を席巻し全盛期にあった。

技術力だけでなく、売上高においてもアメリカを抜いてトップに躍り出、世界シェアの50%を超えたこともある。


特にDRAMDynamic Random Access Memory)(ディーラム)は日本の得意分野で、廉価でもあった。

それに対してアメリカは通商法301条に基づく提訴や反ダンピング訴訟などを起こして、70年代末から日本の半導体産業政策を批判し続けてきた。


「日本半導体アメリカ進出は、アメリカのハイテク産業あるいは防衛産業の基礎を脅かすという安全保障上の問題がある」というのが、アメリカの対日批判の論拠の一つであった。

日米安保条約で結ばれた「同盟国」であるはずの日本に対してさえ、「アメリカにとっての防衛産業の基礎を脅かすという安全保障上の問題がある」として、激しい批判を繰り広げたのである。


こうして1986年7月に結ばれたのが「日米半導体協定」(第一次協定)だ。

「日本政府は日本国内のユーザーに対して外国製(実際上は米国製)半導体の活用を奨励すること」など、アメリカに有利になる内容が盛り込まれ、日本を徹底して監視した。


1987年4月になると、当時のレーガン大統領は「日本の第三国向け輸出のダンピング」および「日本市場でのアメリカ製半導体のシェアが拡大していない」ことを理由として、日本のパソコンやカラーテレビなどのハイテク製品に高関税(100%)をかけて圧力を強めた。


1991年7月に第一次協定が満期になると、アメリカは同年8月に第二次「日米半導体協定」を強要して、日本国内で生産する半導体規格をアメリカの規格に合わせることや日本市場でのアメリ半導体のシェアを20%まで引き上げることを要求した。


1997年7月に第二次協定が満期になる頃には、日本の半導体の勢いが完全に失われたのを確認すると、ようやく日米半導体協定の失効を認めたのである。


(中略)

 


・見るも無残な日本半導体の現状

 

アメリカの半導体市場調査会社IC Insightsの統計によれば、2017年の世界半導体メーカー売上高トップ10の第一位を飾っているのはサムスン電子で、あのインテルを追い抜いている。

2018年ではサムスン電子の前年比成長率は26%であるのに対し、インテルは14%と、インテルとの差を広げている。


日本は1社(東芝)が辛うじて滑り込んでいるありさまだ。

ファブレス半導体メーカーに至っては、日本勢は1社もトップ10に入っていない。


同じくIC Insightsが2018年初頭に発表した統計によると、2017年のファブレス半導体メーカー世界トップ10は、アメリカ6社、中国2社、シンガポールと台湾各1社となっており、日本の半導体メーカーの姿はないのである。


消えてしまった。

ファブレス半導体トップ10の第7位はHuaweiのハイシリコン社だが、Huaweiでさえ、ハイテク製品企業の研究開発部門を本社から切り離し、半導体の研究開発だけに特化できる会社としてハイシリコン社を立ち上げている。


日本は、これができなかった。

総合電機が半導体事業を抱え込んだまま沈んでいき、分社化する決断と経営の臨機応変さが欠けていた。


そして韓国が虎視眈々と東芝を狙っていた、あの「狡猾さ」というか「窃盗まがいの逞しさ」に気づかず、日本の当時の通産省が主導した半導体先端テクノロジーズ(Selete、セリート)に日本国内の10社以外に、なんとサムスン電子だけを加盟させて11社にし、サムスンの独走を許してしまったのである。


中国の半導体の動向に関しては新刊『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』で詳述したが、アメリカは同盟国である日本に対してさえ、アメリカを追い抜くようなことを絶対に許さず、「アメリカにとっての防衛産業の基礎を脅かすという安全保障上の問題がある」として日本半導体を潰してしまった。ましてや最大のライバル国(敵国?)である中国に対してなど、どんな手段でも取り、いかなる容赦もしないだろう。


言論弾圧をする一党支配体制の国を潰すのは歓迎する。

ただ、日本はアメリカの同盟国だったからこそ、抵抗できずに潰されてしまったが、中国の場合はそうはいかない。


致命傷でも負わない限り、徹底して抵抗し続け、逆に強大化していく可能性(危険性?)を大いに孕んでいる。

それは「中国製造2025」を完遂させるための中国の執念や人材の集め方などをご覧いただければ、ご理解頂けるものと信じる。


今やっかいなのは、日本が、中国のハイテク製品メーカーに日本半導体を使ってもらおうと、政府丸抱えで必死だということだ。

特に半導体製造装置に関しては日本はまだ優位に立っており、中国の日本への視線は熱い。

 


・さて、いま日本はいかなる立ち位置で、どこにいるのか――。


東芝の経営体制や韓国側のモラルが問題なのか、日本全体の産業政策が間違っていたのか。


あるいはアメリカには何を言われようとも、何をされようとも、日本は文句が言えない立場にあるのか?

東芝の元半導体技術者のモラルも問われないわけにはいかないだろうが、少なくとも東芝と当時の通産省(のちの経産省)などの脇が甘かったことだけは確かだ。


サムスンとの経緯を踏まえながら、ともかく日本の国益をこれ以上は損なわないよう、日本国民は強い自覚を持たなければならないし、日本政府には熟考をお願いしたいと思う。

 


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■日本の半導体はなぜ沈んでしまったのか?
ヤフーニュース(2018/12/24)遠藤誉 | 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20181224-00108787/

 

 

 

 


本日は3つの記事をご紹介いたします。

2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■政府の農協改革、裏に米国の強力な圧力が発覚 

Business Journal(2015.09.01)

 


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JAバンクは、農協と信用農協、農林中央金庫で構成され、預金残高は90兆円を超え、みずほ銀行を超え国内2位である。


また、農協共済は資産52兆円、保有契約高289兆円で国内3位となっている。

これだけの規模でありながら組織形態は協同組合で、法人税も軽減税率が適用される。


また、株式会社でないため、株式保有による経営介入もできないし、買収もできない。

これに対して、民間企業との競争条件の同一性を要求しているのが、米国政府と米国金融、保険の多国籍企業である。


在日米国商工会議所は、米国政府の通商代表部(USTR)や米国商工会議所とも連携している、著名な米国多国籍企業で構成員される商工団体である。

意見書をまとめ、日本政府に対して絶えず圧力をかけている。


今回の農協改革にも、意見書で次のような見解を明らかにしている。

「J Aグループは、日本の農業を強化し、かつ日本の経済成長に資するかたちで組織改革を行うべき」


「JAグループの金融事業は、金融庁の規制を受けないことによって利益を得ている」


「JAグループの金融事業と、日本において事業を行っているほかの金融機関との間に規制面での平等な競争環境を確立し、JAグループの顧客が金融庁規制下にある会社の顧客と同じ水準の保護を受けるために、JAグループの金融事業を金融庁規制下にある金融機関と同等の規制下に置くよう要請する」


さらに、JA共済についても「日本政府は国際通商上の日本の責務に従い、共済を外資系保険会社と同等の規制下に置くべきである」との意見書を発表している。


この在日米商工会議所の意見書は、株式会社と同等の規制、すなわち農協の信用、共済事業を株式会社へ転換することを要求しているのであり、それにこたえようとしたのが、今回の農協法などの一部改正なのである。

 


・米韓FTAで韓国農協も株式会社化


農協の株式会社化は、すでに韓国で先行して実施されているが、それも米国政府の要求を受けてのものであった。


2007年6月に調印し、12年3月に発効した米韓FTA自由貿易協定)で、米国政府は金融サービスにおいて金融機関の規制の同等性を要求し、韓国政府もそれを受け入れたのである。

これによって、農協の株式会社化への道筋ができたのである。


韓国政府は11年3月に新農協法を国会で成立させ、これにより韓国農協中央会の金融共済業務は分離され、持株会社の下で農協銀行、農協生命保険、農協損害保険にそれぞれ株式会社化されたのである。

さらに、経済部門も同様に株式会社化された。


この韓国農協の株式会社化は、日本の農協の株式会社化の先行事例になるのであろうが、日本の農協は、金融部門の預金量や共済の保有契約高も韓国農協をはるかに上回り、世界有数の規模を持っているだけに、その株式会社化の衝撃度は極めて大きい。


今、米国の穀物多国籍企業は、全農の株式会社化で全農の子会社である全農グレインを傘下に収めることを狙っているともいわれている。

全農グレインは、米国ルイジアナ州ニューオーリンズに世界最大の穀物船積み施設を保有しており、そこでは遺伝子組み換え(GM)作物を分別管理している。


GM小麦の導入を目指している米国にとって、GM作物を混入しないように管理している全農グレインは不愉快な存在でしかなく、全農をまずは株式会社化して、その後に全農グレインを買収するというシナリオは十分にあり得る。


いずれにせよ今後、農協、全農、経済連の株式会社化がどう進展するのか、注視していく必要がある。

 

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■政府の農協改革、裏に米国の強力な圧力が発覚
Business Journal(2015.09.01)
https://biz-journal.jp/2015/09/post_11338.html

 

 

 

 

 

最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■コロナ危機が暴いた日本の没落<日本総合研究所会長・寺島実郎氏>

infoseekニュース 2021年7月3日 日刊SPA!

 

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・進行する「日本の埋没」

 

―― コロナ禍が始まってから1年半が経ちます。現在の状況をどう見ていますか。

 

寺島実郎氏(以下、寺島) 今年5月末で、日本国内で初めて感染者を確認した昨年1月から500日が経ちました。

私たちはここで「コロナ500日」を総括する必要があります。

 

重要なことは、問題はコロナそのものにあるのではなく、コロナがあぶり出した日本の構造的な課題だということです。

結論を先に言えば、今の日本には物事の本質や全体像を体系的・構造的に捉える「全体知」や課題解決のための「総合エンジニアリング力」が決定的に欠落している現実が暴かれたのです。

 

まず政府にはこの500日の政策を総括して国民に語る責任があります。

しかし、政府はそういう政策科学的な説明や総括を一切することなく、ただ緊急事態宣言の延長の可否を判断することだけが政策決定であるかのような錯覚に陥っている。

 

このような迷走そのものが、日本に大変な閉塞状況をもたらしているのです。

象徴的なのは、500日を経て、現段階で日本は国産ワクチンの開発ができていないという事実です。

 

関係者からは、これほど早くmRNAワクチンが登場するなどということは想定外だった、日本では過去にワクチンの副反応問題で厚労省と製薬会社の責任が厳しく追及された経緯から新規開発に及び腰だったというような理由が挙げられていますが、現実には海外からワクチンを購入することに腐心するしかない状況になっています。

 

 

・「やがて日本は間違う」ある臨床医の言葉

 

ここで思い出すのは、昨年お亡くなりになりましたが、ある臨床研究の最前線にいた医師が私によく話していたことです。

 

「やがてこの国は間違う。再生医療にだけ傾斜している。確かに基礎研究は重要だが、最も重要なのは生身の人間に向き合う臨床研究だ」と。

基礎研究の理論は臨床研究で人体にどう作用するかという検証を経て、初めて実用化されますが、基礎研究と臨床試験の間には「死の谷」(デスバレー)が横たわっていると言われます。

 

それほど基礎研究を臨床研究に応用するのは難しいということです。

日本の医療研究は基礎研究ではそれなりの成果をあげられていますが、デスバレーを超えて臨床研究で成果をあげる総合エンジニアリング力が欠けている、ということなのです。

 

その結果、ワクチンをどう入手するか、ワクチンの打ち手をどう確保するかという議論に埋没しているのが、現下の日本の状況なのです。

 

 

・ワクチン以外でも欧米に大きく劣後する日本

 

―― それ以外のコロナ対策も成功していません。

 

寺島 昨年5月から1年間でコロナ患者は5倍に増えた一方、コロナ病床は2倍にしか増えていません。

 

当初、日本は一人当たりの病床数が世界一と誇っていましたが、一般病床とコロナ病床は違います。

今年1月下旬の時点でコロナ病床は欧米の10分の1以下にとどまっていることが判明しました。

 

その結果、政府は昨年から現在に至るまで感染拡大・病床逼迫・緊急事態宣言というルーティーンに陥っています。

コロナ病床が不足するから緊急事態宣言を出すという説明は、「コロナのトンネル」に入った昨年時点なら通用したかもしれませんが、500日経った今では本来通用しません。

 

なぜこの間に、コロナに対応する病床を増やしたり、専門病院を作ることができなかったのか。

1年以上、何をしていたのかということです。

 

また、政府は昨年度に第1次補正から第3次補正まで、総額76・6兆円の補正予算を組み、「1人10万円」の特別定額給付金をはじめとする総額55・9兆円の経済対策を行いました。

それに対して、医療対策は9.2兆円であり、予算全体の1割程度にすぎません。

 

しかし、その経済対策が果たして効果的だったのか、これはしっかり検証しなくてはなりません。

たとえば、特別定額給付金の効果により、昨年の勤労者世帯のひと月当たりの可処分所得は47.7万円(2019年)から49.9万円に増加しました(ただし、給付金を除いて試算すると47.1万円となり、19年から0.6万円減少)。

 

それに対して、昨年の全世帯家計消費支出は29.3万円(2019年)から27.8万円に減少しています。

つまり、給付金によって使えるお金は増えたが、実際に使われたお金は減ったということです。

 

消費刺激という政策的な効果については、ほとんどなかったと言えます。

生活保障政策ならば、全国民に一律10万円を給付するより、年収二百万円以下の低所得者層に重点的に現金を給付した方が効果はあったでしょう。

 

その分浮いた予算を特効薬・ワクチン開発を中心とする医療対策に回していれば、現在の状況も変わっていたはずです。

政府がこうした政策科学を重視しないという事実の中に、日本の政治的貧困が滲み出ているように思えます。

 

 

・日本の産業を弱体化させたアベノミクス

 

―― 日本は先進国から転落したと言っても過言ではありません。

 

寺島 ここで指摘しておきたいのは、日本はこの10年の間にコロナ禍と東日本大震災という二つの災禍に見舞われたという視点です。

 

この二つの危機を冷静に総括する必要がある。

東日本大震災から10年が経ちますが、この間に政府は復興庁を創設し、2019年度までに37兆円の復興予算を投入しました。

 

その結果、被災地はどうなったか。

まず人口減です。

 

東北6県の人口減は震災前から進んでいましたが、震災がその流れを加速させ、2019年時点で、岩手、宮城、福島の被災3県では人口が32.9万人(6.1%)も減っています(2010年比)。

厚労省の予測によれば、2015年から2045年の30年で、東北6県の人口は30%以上減るとされています。

 

次に産業構造の歪みです。

被災3県の県内総生産について2017年度時点で、1次産業は33.9%減少した一方、2次産業は29%、3次産業は6.2%増加しています(2010年度比)。

 

原発事故の影響で1次産業が打ちのめされた一方、復興予算の投入によって2次産業の建設土木関連が急拡大を遂げ、その恩恵にあずかった3次産業も潤ったという構図です。

しかし、現実として復興予算が投下されなくなるにつれ、2次産業、3次産業もシュリンクし始めています。

 

つまり、37兆円の復興予算が土木建設業を中心に投入され、ハード優先の復興が進められた結果、被災地の産業構造が歪められ、人間の顔の見えない地域に変質したということです。

そのため、県別・市町村別の復旧復興計画はがれき処理、高台移転、防潮堤建設はそれぞれ何%進んだと、数字上は復旧復興が進んだことになっていますが、人口は減っている。

 

ハコモノだけは作ったが、人間の生活は戻ってきていないのです。

それは、被災3県を含む東北6県の全体を見渡した上で、この地域にどういう産業を興し、いかなる生活の基盤を築き上げるのかという総合的な構想、グランドデザインが描かれていないからです。

 

その結果、本当の意味での創造的復興は実現できていないというのが、東日本大震災から10年後の現実です。

 

 

―― 総合的構想力の欠如により、日本は二つの危機を克服できていない。


寺島 その間に、アベノミクスなるものがあったわけです。

 

私は以前から日本の危機的状況について警鐘を鳴らしてきたのですが、「株価が高いからいいではないか」という楽観視が先行して、危機感を共有する人は少なかった。

株高円安というアベノミクスの上辺だけの効果で、「日本もそこそこ上手くいっている」という幻想にまどろむ経済人が多かったのです。

 

しかし、すでにアベノミクス公的資金、すなわち日銀マネーとGPIFの年金資金をダイレクトに株式市場に突っ込み、異次元の金融緩和を進めるだけの人為的な株高円安誘導政策にすぎなかったことは一目瞭然です。

その結果、我々は今まさにコロナ危機によって「経世済民」という意味での実体経済の虚弱化が顕在化し、それによって著しく弱体化した日本産業の凋落が白日の下に晒されるプロセスを目撃しているのです。

 

 

・日本の基幹産業はメルトダウンした

 

―― コロナ禍で日本唯一の優位性だった経済力も打撃をうけています。

 


寺島 いま国際社会の中では「日本の埋没」という認識がコンセンサスになりつつあります。

 

たとえば、世界全体のGDPに占める日本のGDPの割合はピーク時の17.9%(1994年)から既に6%(2020年)まで縮小しています。

わずか四半世紀のうちに世界経済における日本経済の存在感は3分の1に圧縮されてしまったのです。

 

私は様々な企業の経営者と議論してきていますが、コロナ危機を機に彼らが心の中に押しとどめていたトラウマがはっきりと浮かび上がってきたと感じます。

最大のトラウマは、MRJ(三菱リージョナルジェット、現MSJ)の挫折です。

 

これは三菱重工を中心とする中型ジェット旅客機の国産化計画であり、「自動車産業一本足打法」と言われる産業構造から脱却して新たな宇宙航空産業を切り開くという、日本産業界の希望とビジョンを託した一大プロジェクトだったのですが、巨額の開発費をかけた末に、昨年凍結に追い込まれました。

 

表向きはコロナ禍によって航空機需要が見込めなくなったと説明されていますが、現実には総合エンジニアリング力不足から頓挫したのが実態です。

 

これまで日本は部品や部材を開発製造する要素技術は世界一流、ボーイングのパーツの半分以上は日本が作っているなどと胸を張っていましたが、実際に自分たちでやってみたら、個々のパーツを作ることと完成体を作ることでは次元が違うという事実に直面したわけです。

 

自前でジェット機を完成させるには、個々の要素技術だけではなく、総合エンジニアリング力が必要だったのです。

 

その力が不足していたために、たとえば当初は最先端のパーツを投入することで燃料費を2割削減するという大きなビジョンを掲げて動き出したプロジェクトが、そのうちアメリカの型式認証をクリアするためにはボーイングで認証済の部材を使ったほうが速いという話となり、計画が徐々に矮小なものに収斂していったというのが実際のところなのです。

 

 

アベノミクスという幻想に寄りかかり、衰退した日本の産業

 

―― 他の日本企業も惨憺たる状況です。

 

寺島 戦後日本は鉄鋼・エレクトロニクス・自動車を基幹産業とする工業生産力モデルの優等生として成功を収めてきたという自負心がありましたが、それらの基幹産業の実態は深刻です。

 

鉄鋼分野では、すでに日本製鉄が国内高炉4基の閉鎖に着手しています。

それにより、数年前まで1.1億トンを維持していた日本の粗鋼生産量は、今年中に8000万トンを割り込むことになります。

 

エレクトロニクス分野でも、東芝原子力事業に躓いたことから「ファンド」と称するマネーゲーマーに振り回され、株主利益を最優先する超短期的経営を強いられた結果、医療機器から半導体まで有望な分野は次々と売却させられています。

 

「技術の東芝」は、まるで生体解剖のようにバラバラにされてしまい、もはや見る影もないという状態まで追い込まれてしまいました。

自動車分野ではトヨタがしっかりと持ちこたえているように見えますが、国際的なルール形成に後れをとったため、後手に回ってジリジリと追い詰められています。

 

国際社会ではいつの間にか「Co2ゼロ」が既定路線にされた結果、突如として欧米ではガソリン車・ハイブリット車禁止の方向が決まり、今後は電気自動車(EV)でなければならないというルールが形成されつつあります。

それにより、世界で1000万台近くの自動車を生産しているトヨタ時価総額よりも、36万台程度しか生産していないテスラの時価総額のほうが高いなどというパラドックスが生まれています。

 

環境問題を理由とする自動車業界のルール変更は、見方によれば「トヨタ潰し」とも言えるような状況になっているのです。

日本の技術力は世界最高峰だ、円高株安のアベノミクス万歳などと安易に寄りかかっているうちに、日本の基幹産業はメルトダウンして国際競争力を失いつつあるのです。

 

ワクチン開発の遅れ、MRJの挫折、基幹産業のメルトダウン、さらに言えば東日本大震災からの復興の歪み、アベノミクスへの耽溺、コロナ禍での迷走、これらの問題の根源はいずれも総合エンジニアリング力、構想力の欠如なのです。

これこそが東日本大震災から10年、コロナ500日の今、日本人が肝に銘じるべき教訓です。

 

 

・「ジャパノロジスト」が復権したバイデン政権

 

―― 経済的影響力の低下は、政治的・外交的影響力の低下に直結します。

 

寺島 外交構想力の欠如も深刻です。先日、日米首脳会談が行われましたが、ここで明らかになったのは、トランプ政権時代に排除されていた「ジャパノロジストの復権」です。

 

リチャード・アーミテージマイケル・グリーンカート・キャンベルといった日米同盟をワシントンでのビジネスにしている、いわゆる「ジャパノロジスト」が、バイデン政権になって日米関係の中枢に舞い戻ったのです。知日派親日派は違います。

 

首脳会談では菅総理とバイデン大統領はファーストネームで呼び合い、日米安保条約第5条を尖閣諸島に適用するとされたことで、日本では成功であるかのように報道されました。

しかし、こうしたバイデン政権の対応は、明らかにジャパノロジストから「こうすれば日本人は喜ぶ」と入れ知恵されたようなものです。

 

たとえば、アメリカは米中国交正常化以来、尖閣諸島に対する日本の施政権は認めるが、領有権については態度を示さないという曖昧戦略を続けています。

だからアメリカから「日米安保第5条を尖閣諸島へ適用する」と言われたならば、「では、アメリカは尖閣諸島に対する日本の領有権を認めるのか」と即座に聞き返さなければならない。

 

「第5条尖閣適用」の一言を有難がり、本領安堵された御家人のように安心して帰ってくるようでは話になりません。

ファーストネームも第5条尖閣適用も、いわば日米同盟の固定化を自らの利害とするジャパノロジストに仕掛けられたものにすぎません。

 

ところが、日本人は相変わらず彼らの手のひらで踊らされ、喜ぶような自虐の構造にはまり込んでいるとも言えます。

日米首脳会談では台湾問題にも言及しましたが、仮に中国が台湾に侵攻した場合、米軍が動くとなれば、台湾に米軍基地は一つもなく、沖縄から出撃することになり、日本は否応なく米中戦争に巻き込まれる危険性をはらんでいます。

 

米中対立でどちらにつくのかという議論が先行していますが、これでは日本の21世紀は開かれません。


日本の貿易相手国のシェアは、2000年にはアメリカ25%、中国10%でしたが、2020年にはアメリカ14・7%、中国23・9%と逆転し、2030年にはアメリカ12%、中国26%とダブルスコアになると予想されています。

 

日本は中国との関係によって経済を成り立たせるという実態の中で、日米同盟を強化して中国の脅威に対抗するという歪んだ戦略を進めることで、自らパラドックスの中に突っ込んでいるのです。

こうした状態から脱却し、米中対立という枠組みを超えて、大国の力学に揉み潰されない主体性を取り戻さなければなりません。

 


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■コロナ危機が暴いた日本の没落<日本総合研究所会長・寺島実郎氏>
infoseekニュース 2021年7月3日 日刊SPA!
https://news.infoseek.co.jp/article/spa_20210703_01763990/

 

 

 

 

 

 

 

 

たびたび目にする半導体不足のニュース記事。

ご存じ、半導体とは、トランジスタ集積回路などコンピュータ・電子機器や装置の頭脳部分として中心的役割を果たしています。

 

半導体はあらゆる家電やスマホ、PC機器、自動車、エレクトロニクス産業などにおいて非常に重要で「産業の米」と言われています。

特に、製造業大国日本において、半導体は「なくてはならないモノ」です。

 

半導体が入手できない場合、日本の各メーカーは出荷ができない状況に陥り、多くの日本のメーカーは苦境に陥ります。

 

すでに日本の経済は製造業に頼っている状況となっています。

 

ただ、電機・家電メーカーは大きく失墜しています。

家電は韓国サムスン、中国ハイセンスなどが世界市場を大きく席巻し、日本メーカーは見る影もありません。

 

今や日本の製造業は、ほぼ自動車産業の一本足に頼っているような状況だと言われています。

つまり、日本経済は、すでに自動車産業の動向に左右される状況といっても過言ではない状況ともいえます。

 

しかしながら、その自動車産業も、日産はゴーン政権で、すでに半分外資系企業となり、今やマツダ、スバルを傘下に持つトヨタ1社が担っているような産業構造になりつつあります。

 

もし、トヨタ系列企業に半導体が入手できない状況となった場合、日本経済崩壊という最悪のシナリオも考えられる状況も考えられます。

 

最悪の日本経済。

さらに、「この下」がありうるという、本当に怖い話かもしれません。

 

ただ。

この半導体不足が、偶然突発的に引き起こされていたわけではない可能性があります。

すでに、1980年代中曽根元総理の時代から、アメリカによる日本の半導体産業弱体化の思惑がみられます。

 

日本の半導体大手東芝も、米国政府や国際政治、外資投資ファンドによる「解体ターゲット」となり、日本の半導体産業は壊滅状態となりつつあります。

 

今ターゲットとなってりうのは自動車産業や製造業だけではありません。

日本の「金融分野」や「農業・食料・水」分野に至るまでターゲットとなりつつあります。

 

例えば、金融分野。

銀行業界のみならず、証券業界や保険業界も、すでに外資系企業が日本国内で力をつけており、日本企業の弱体化が懸念されています。

 

特に、懸念する点は、金融業界の大きな潮流、IT化です。

すでに米国では金融(Finance)と技術(Technology)の融合が進み「FinTech」(フィンテック)と、デジタルトランスフォーメーション(DX)化が急速に発展しています。

 

この流れは、日本の金融業界にも大きな影響が出てきています。

IT化が進む金融業界では、社内システムも富士通やNTT系列企業を締め出し、外資系企業のシステム導入が進められています。

 

すでに、政府系システムはAmazon系列企業が基盤システムを受託しており、東京証券取引所にも外資系企業のシステム導入が進められています。

 

米国主導の日本金融システム。

日本の金融業界のIT化が進むことにより、合理化の半面、大幅な人員削減も進む可能性があります。

 

銀行もATMや窓口人員の削減が見込まれます。

おそらく、多くの支店も統廃合されるでしょう。

 

窓口やATMにとどまりません。

地銀や信金などの小さな銀行そのものが統廃合される可能性があります。

 

日本には外資系銀行しか残らない、という未来が来る可能性すらあり得ます。

 

そしてさらに、銀行だけではありません。

すでに多くの外資系が市場を占めている保険業界、そして証券業界もそうです。

 

膨大な日本の金融市場が、外資系に席巻されるリスクを背負っているとも言えそうです。

 

さらに、金融業界はビットコインなどの「仮想通貨」との融合の可能性も論じられています。

世界の金融IT化と、その先にある「仮想通貨と世界経済の融合」。

 

既存の貨幣経済は、国際的仮想通貨との融合で、「日本の資産もバーチャル化」という未来も考えられます。

この「金融バーチャル化」は、おそらく欧米主導となる可能性が高くなります。

 

この場合、日本人による日本の金融企業の有無次第では、「日本資産のゆくえ」すら、危ぶまれる可能性もあります。

 

つまり、日本の金融業界に、日本の企業が残らなかった場合、日本人の資産や日本の財産も、自らの日本人の手で守れなくなるという、最悪のシナリオさえ考えられます。

 

今の日本の金融業界、日本企業を支援するのか、外資系企業を支援するのかで、その後の日本の資産全体をも左右する状況になりつつあります。

 

そして、この状況は、製造業界、金融業界にとどまりません。

今や、製薬業界も、日本企業の衰退が進んでいます。

 

欧米のビッグファーマ(多国籍巨大製薬企業)は、日本を含め、すでに世界の影響力をさらに拡大させています。

日本の製薬市場は、すでに輸入超過、大幅な赤字に転落しており、日本人が海外製の薬に依存している状況が続いています。

 

今回のコロナワクチンもそうです。

海外製ワクチンに依存しなければならない、リスクを背負っています。

 

そして、農業分野もそうです。

今や遺伝子組み換え食品や人工甘味料などは、普通にコンビニやスーパーで売られています。

 

他国で禁止されている種類も、日本だけに許可されている危険なものまであります。

 

つまり、いまや、日本の製造業、金融業、そして医療や食品に至るまで「外圧」は高まっており、日本人による日本の意思は、日本国内だとしても、殆ど通らなくなってきていると言えるかもしれません。

 

日本の経済だけではなく、日本の個人資産や日本人の健康、生命に至るまでリスクを背負っているのが、現状ではないでしょうか。

 

圧倒的な権力、多国籍大企業(国際資本)。

多国籍大企業(国際資本)は、すでに多くの政府や政治家にも大きな影響力を及ぼしていると言われています。

 

日本人の財産、日本人の健康、日本人の生命は、誰が守るべきなのでしょうか。

今、私達の選択した政治家は、私たちを守っていると言えるのでしょうか。

 

私たちができること。

私たちがやれること。

 

一人一人が、考え、行動することが必要な時代と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

【参考記事】

 

■郵便局再編のタブー視続く M&A失敗の源流に

「200億円を投じた巨額買収は事実上、失敗」

日本郵政はなぜ拙速なM&A(合併・買収)で過ちを繰り返すのか」

日本経済新聞 2021年5月24日

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA13CQ30T10C21A5000000/?n_cid=SNSTW005

 

 

 

 

■日本はなぜ、アメリカに金を盗まれるのか?

~狙われる日本人の金融資産~

「米国は、TPPで郵政、年金、農協マネー総額500兆円の収奪を企てる」

アベノミクスからTTP問題で日本の富を奪う」

ベンジャミンフルフォード(2016年)『フォーブス』元アジア太平洋局長

https://books.rakuten.co.jp/rb/13255294/

 

 

 

 

 

■「野党も与党も関係ない」「こんなときこそリーダーシップを」 コロナ対応へ450人の声

「国民」の「生活」に寄り添わない政治への不満、不安、いら立ち、怒りを募らせた声の数々。

毎日新聞 2020/5/7

https://mainichi.jp/articles/20200507/k00/00m/010/073000c

 

 

 

 

 

■政治に殺される」見開きで批判~宝島社、コロナ政策巡り新聞広告~

「この一年は、いったい何だったのか」

「無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか」

「今こそ、怒りの声をあげるべきだ」

共同通信(2021/5/11)

https://this.kiji.is/764678549068218368?c=39546741839462401

 

 

 

【改・田中角栄研究】田中角栄が総理だったらこの難局で何をやるか~田中角栄ならコロナ対策の全責任を背負った~

【今日の気になったニュース・記事】

 

2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】


田原総一朗氏提言「田中角栄ならコロナ対策の全責任を背負った」

livedoorニュース 2021年02月17日 NEWSポストセブン

 


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停滞感や閉塞感が漂っている今の日本に、もしも昭和を代表する政治家・田中角栄氏がいたら、このコロナ禍をどう乗り切っただろうか──。


ジャーナリストの田原総一朗氏が、過去の歴史から現状を打破するヒントを提言する。

田中角栄の真骨頂は、「責任は俺が持つ」と担当者に完全に任せて、全力で対処させる器量、度量があるということでしょう。


1962年に池田勇人内閣で大蔵大臣に就任した際、大蔵官僚への挨拶で、「できることはやる。できないことはやらない。しかし、すべての責任はこの田中角栄が背負う。以上!」と言い切った。

コロナ禍でも田中角栄は、同様の姿勢で臨むでしょう。


菅総理はワクチン対応で河野太郎を責任者に据えました。

本来なら田村憲久厚労相西村康稔・コロナ対策担当相が扱うものです。


河野の起用が悪いわけではないが、田村、西村に加えて河野を入れれば、人数が多すぎて責任が分散してしまう。

今すべきは、新型コロナ対策の「司令塔」を任命して、その一人に任せることです。


そして「すべての責任はこの菅義偉が背負う」と言い切る。

菅総理にその器量があるでしょうか。


田中角栄の構想力があれば、コロナ対策も変わっていたでしょう。

1968年に田中は自民党都市政策調査会長として「都市政策大綱」を取りまとめた。


この大綱は、後の『日本列島改造論』の元となる構想です。大綱のエッセンスを分かりやすくまとめたのが列島改造論でした。

この大綱を出した背景には、当時の社会問題と、政局がありました。


きっかけは、都知事選で社会党共産党が推薦した美濃部亮吉が当選し、その後には名古屋や大阪でも革新が勝った。

この状況に田中は危機感を持ちました。


大衆が革新を支持するのは、太平洋側の都市の工業化が進み、過密や公害が問題になった。

一方で日本海側は過疎化が進む。どちらも不満がたまっていったのです。


では、どうするか。

その答えを示したのが都市政策大綱でした。


新幹線や高速道路、航空路線網を張り巡らせ、日本全国を日帰り圏にする。

そうすれば日本海側や内陸部にも工場ができ、過密や公害で悩む太平洋側の問題も解決できるというわけです。


こんな構想を示した政治家は、それまでいませんでした。


この構想を実施するにあたり、公共のためには個人の権利を制限することも盛り込んでいました。

この辺はコロナ感染対策にも相通じます。


それこそ、コロナ感染拡大対策のため、医療行政を変えたり、リモートワークしやすい環境を作るなど、コロナ対策のための“列島改造”を計画する。

その計画の実行にあたって、特定の一人にそれを任せる。


そして責任は自分が取る。

当然、その中では厚労省や医師会の反発が出るでしょうが、それは総理自身が抑える。


田中なら、そうするでしょう。


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田原総一朗氏提言「田中角栄ならコロナ対策の全責任を背負った」
livedoorニュース 2021年02月17日 NEWSポストセブン
https://news.livedoor.com/article/detail/19711519/

 

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。

2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■「田中角栄」と「安倍晋三」を比べたら コロナ対応を“シミュレーション”

週刊新潮 2020年6月4日

 


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サイズの小さい「アベノマスク」を着け続ける安倍総理

その妙な頑なさを見ているだけでも、この人で大丈夫なのかと不安になる。


では、どのような人物がリーダーなら国民は安心できるのか。

伝説的政治家・田中角栄がもしも生きていたら――というシミュレーションを行ってみると、理想のリーダー像が見えてきた。


危機に直面した時、リーダーの姿勢や、発する言葉が極めて重要になることは言うまでもない。

角栄さんは、国民から批判を浴びそうなものも、そうでないものもきちんと誠実に説明する方でした」と、角栄の元番記者新潟日報社長の小田敏三氏は言う。


「今回、安倍さんが批判されているのは、マスク配布、PCR検査、検察庁法改正案、どれを取っても誠実な説明がないから。国民は何かを隠されているのではないかと疑ってしまいますし、政権に対して信頼感、安心感を持てません。角栄さんにだってもちろんやれることとやれないことがあったでしょうが、やれないことはやれない、とはっきり説明したはずです」


無論、角栄はパフォーマンスにも興味がなく、「安倍さんのように自分が自宅でくつろぐ様子を動画で配信しようだとか、小池百合子都知事のように、イギリスのジョンソン首相を真似て『ステイホーム』『東京アラート』などと口にするような発想は一切なかったでしょう」


そう語る小田氏は、次のような角栄の言葉にこそ、政治家としての姿勢がよく表れている、と指摘する。


「政治とは生活だ。政治の仕事は国民の邪魔になる小石を丹念に拾って捨て、国でないと壊せない岩を砕いて道をあける。それだけでいいのだ。政治家は目立たず国民の後ろに控えていて、三度の飯を食べさせられたらそれでいい。政治は吹き過ぎていく風でいい」


同様の姿勢で仕事をしている政治家が今、永田町にどれくらいいるだろうか。


角栄さんは、ある時は政界に影響力を持ち続ける闇将軍、ある時はロッキード事件の刑事被告人である金権政治家、またある時は新潟の貧しい家から高等小学校卒で総理大臣にまでなった今太閤と、まるで多面体のようにいろいろな見方ができる政治家です。しかし、角栄さんが政治家としてとても真摯であったことは間違いありません」と、小田氏は続けて語る。


「政治とは、決して上から目線ではなく、国民が苦労して汗をかいた分だけ報いなければならない、という考え方を角栄さんは持っていた。角栄さん本人が戦争を経験し、戦後、高等小学校卒で建設会社を興し、苦労してきた方なので、人の痛みや苦しみが分かる。だからこそ彼の言葉には説得力があったのだと思います」


そんな角栄とて、今回のような未曾有の災禍を前に、たった一人で戦うことはできまい。


「たとえ政敵であっても、きちんと対話できるのがオヤジさんでした。だから、オヤジさんだったら、コロナに打ち勝つためにまず内閣改造をすると思います。何よりもコロナ対策を重視しなければならない今は、平時と考え方を変えて、挙党体制を作るはずです」


角栄の元秘書の朝賀昭氏はそう話す。


「1973年の内閣改造で、オヤジさんは自分の右腕ともいわれた大蔵大臣の愛知揆一の後任に福田赳夫を任命しました。角福戦争といわれるほど激しく争った相手を抜擢したのです。当時は列島改造論やオイルショックによって、インフレ抑制策を取る必要に迫られていた。敵が外にあるなら、たとえ政敵であっても能力のある人物を登用すべきだと考えたのでしょう。そしてそう考えたらすぐに実行できる政治家だった」


角栄ロッキード事件で逮捕された後、初めてのインタビューに成功したモンゴル日刊紙東京特派員の佐藤修氏は、「角栄さんなら、コロナについて政治家が徹底的に議論し、党派を超えて対策を練る場、例えば、コロナ対策特別委員会などをすぐに用意したのではないか」と、語る。


角栄さんは議員立法を通すことを重要視していましたが、ガソリン税目的税にする議員立法は党派を超えて連携し、通しています。角栄さんは、実質的に自分が立案したけど立場上名前を載せなかったものも含めると110本もの議員立法に関わっている。道路整備を目的とした、いわゆる道路3法と呼ばれる法律や、貧困層に住宅を提供するための公営住宅法など、庶民の暮らしを良くしようとする法律が多かった」


残念ながら現実の国会では、「党派を超えた連携」どころか、コロナとは無関係の検察庁法改正案を巡って与野党が激しく対立。最終的に安倍総理は採決を見送ったものの、「コロナショックで与野党の協力が必要な時に、政治的に対立するような法案を出してくること自体、角栄さんなら『今は休戦しなければならないのだから出すべきではない』と怒るのではないかと思います」(先の小田氏)

 

・徹底的に勉強


また、安倍総理は会見の度に“専門家の意見もうかがいながら……”と口にするなど、「専門家会議任せ」の姿勢も透けて見える。


角栄さんなら、専門家会議任せには決してしないでしょうね」と、政治評論家の小林吉弥氏は言う。


角栄さんは自分が理解できないことは徹底的に勉強する方でしたから。その上で専門的なことについては、医者や学者にデータを上げてもらい、それを厚労省に精査させて政治に生かす。専門家たちに対しては、『何かあれば自由に言ってくれ。責任は私が取る』と呼びかけたことでしょう」


角栄は「コンピューター付きブルドーザー」と評され、数字に非常に強かったことでも知られている。

自民党石破茂防衛大臣が言う。


角栄先生なら、PCR検査で結果を判定するのにどれくらいの労力が必要か、臨床検査技師でなければ検査できないものなのか、検査機器が1台いくらするのか、誤判定する確率はどれくらいなのか……こういった点をデータに基づいて緻密に調べるよう指示されたことでしょう。どれくらいのスピードでやれば、どれくらいの検査数がいつまでにできるようになるのか、ということを数字で明らかにされただろうと思います」


一方、専門家会議が示した「新しい生活様式」については、「角栄さんなら、『生活様式なんてお上が指図するものじゃないだろう。日本人はそこまで間抜けじゃない』と怒ったのではないでしょうか。一歩間違えれば箸の上げ下ろしまで指図されるような窮屈な社会になりかねません」と、先の佐藤氏。


「こういう時こそ、選挙などなくても政治家は地元に帰り『何とか乗り切ろう』とみんなを元気づけてこい、角栄さんならそうおっしゃったんじゃないかな」


対策は専門家会議任せで、補償については場当たり的でスピード感もない。これでは国民の支持など得られるはずもないが、「角栄さんなら安倍政権のような戦略なき政策ではなく、終息後のことまで見通した長期的な政策を打ち出すことは間違いない。新たな日本列島改造論ともいうような、日本再建のための20年計画を立てるのではないでしょうか」と、先の小林氏は言う。


「新型コロナの流行で、地方経済も疲弊している。25年後の2045年は全ての都道府県で高齢化率が30%を超えると予測されている年で、地方経済の衰退は深刻化しているでしょう。そこでこのコロナ禍を機に、角栄さんなら東京一極集中を改め、道州制の実現を目指すなど、地方の力を高めるような経済対策を取るのではないでしょうか」


無論、全ては「夢想」に過ぎない。

しかし、「角栄ならこうしたのではないか」という夢想の中に、事態打開のヒントが隠されているかもしれない。

 

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■「田中角栄」と「安倍晋三」を比べたら コロナ対応を“シミュレーション”
週刊新潮 2020年6月4日
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06070600/?all=1

 

 

 

 


最後3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■コロナ禍で迷走する安倍政権 「田中角栄」が総理だったらこの難局で何をやるか

週刊新潮 2020年4月21日

 


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コロナ禍で日本中が苦難を強いられている中、安倍内閣の支持率が急落している。

4月14日に共同通信が発表した世論調査(4月10~13日)では「支持しない」が43・0%で、「支持する」の40・4を上まわった。


その上、緊急経済対策で日本経済の回復が期待できると答えた人は僅か1・2。


この国難の時に伝説的政治家・田中角栄氏が宰相だったら、どんな手を打つのか。

田中角栄さんは水害などの自然災害があると、常識外れの予算を付けた。角栄さんが生きていたら、大型の経済対策をやったに違いありません」


そう語るのは、著書に『指導者の条件―田中角栄に、なぜ人が集まったのか』(光文社文庫)などがある政治評論家で田中角栄研究の第一人者・小林吉弥氏である。


田中氏は郵政相、大蔵相、通産相を歴任した後、1972年に54歳の若さで首相に就任した伝説的な人。

74年の首相退任後も政界に強い影響力を持ち続けた。


生前の田中氏の持論の一つは「金というものはチマチマ使うより、ここぞという時、一気に使え。そのほうが効果は何倍も大きい」だった。


今回、政府が打ち出した新型コロナウイルス対策の緊急経済対策も事業規模約108兆円(GDPの2割)になる見通しで、巨額だ。

ただし、「ハリボテ」と指摘され、評判が悪い。


なにしろ社会保険の納付猶予分などもカウント。

「真水」と呼ばれる政府の財政支出は約20兆円に過ぎないと見られるのだから。


国民への現金給付も当初は収入急減世帯に限って30万円を配る予定で、総額は約4兆円に留まる予定だった。

ところが、新型コロナ禍で苦境に立たされている世帯は数多いので国民から不満が噴出し止まらなかった。


足下の自民党、連立与党の公明党からも酷評された。

このため、一転して1人一律10万円を給付することに。


現金給付の総額は単純計算で12兆円に膨らんだ。

とはいえ、政府の吝嗇さと決断力の鈍さを示す形になってしまった。


再び小林氏が語る。

「安倍政権は当初、給付金支給世帯には複雑な制限を設け、絞り込む予定でしたが、角栄さんなら最初から単純明快に『1人いくら』で支給したはずです。当初の支給対象世帯の説明をすぐ理解できる人なんて、そういなかったでしょうから。角栄さんはお年寄りでもすぐ分かるような仕組みでないと認めなかった」(小林氏)


また、今回の給付金が配られるのは早くても5月中と見られるが、田中氏なら違ったはず。

田中氏のスタイルはこうだったからだ。


「結論が出たらすぐに実行するのが、私の流儀」(田中氏の言葉)。

そもそも田中氏は庶民のために政治家になった人である。


家業を継ぐ形で議員になったのではない。

このコロナ禍においても人々を泣かすまいと懸命になっただろう。


「俺の目標は、年寄りも孫も一緒に楽しく暮らせる世の中をつくること」(田中氏の言葉)

「国民のための政治がやりたいだけ」(同)


背景には自らが経験した貧困と出征の経験がある。

旧制高等小学校を首席で卒業しながら、家が貧しく、進学できなかった。


また、旧陸軍で終戦までの6年間、一兵卒として辛酸を舐め続けた。

自分の経験した苦労を、次代の日本人には味わわせたくなかった。


「昔は政治家になる時の意識が違いました。かつては政治家になりたい理由がはっきりしていた。『困っている人を助けたい』とか『貧しい人を救う』とかです。今は国が豊かになったせいもあるのでしょうか、相対的にそういう考えを抱いて政治家になった人が少ない」(前出・小林氏)


ただし、田中氏は学力エリート集団である官僚のウケも抜群だった。

「コンピューター付きブルドーザー」と呼ばれるほど頭脳明晰で、行動力もあったからだ。


責任逃れをしないことも官僚にとっては頼もしかった。


「今回の新型コロナ問題の大型経済対策を角栄さんがやったら、その財源まで自ら考え出し、官僚を納得させたでしょう。田中政治が可能だったのは、高度経済成長下で、国家に潤沢な予算があったからと言う人がいますが、それは違う。官僚の発想にはない税源を見つけてきて、それをどう使うかを考えたのです」(前出・小林氏)


財源がないから、官僚は金を出し渋る。

だが、田中氏は自分で財源を生み出した。


例えば、田中氏は1952年、道路整備の財源を捻出するため、ガソリン税議員立法で成立させた。

ガソリン税は道路を作るためだけの特定財源となった(2009年には使途が限定されない一般財源に)。


1949年度時点の国道と都道府県道の舗装率は僅か2・1%。

全部舗装するには100年以上かかると指摘され、復興の大ブレーキになると見られていた。


だが、田中氏が財源を編み出したことにより、舗装は進み、復興のピッチも上がった。

ガソリン税は安くはなかったものの、ポイントは受益者負担にしたこと。


舗装道路を使うドライバーが税を支払う形にした。

田中氏は公平性を重んじた。


危機時の田中氏の活躍で圧巻だったのは大蔵相時代の1965年に行わせた日銀特融だ。

それにより山一證券は倒産を回避した。


「誤解する向きもあるが、あの特融は山一という会社の救済のために行われたわけではない。当時は機関投資家が少なく、山一が倒れたら、多くの個人投資家が被害を蒙った。角栄さんはそれを避けようとした」(前出・小林氏)


山一が倒産した場合、証券会社への不信と不安が募り、景気に甚大な悪影響が出るのは必至だった。

半面、日銀特融はそれまで一度として使われたことがなく、日銀は難色を示した。


田中氏も最初は山一のメインバンクである日本興業銀行(当時)、三菱銀行(同)、富士銀行(同)に救済させようと目論み、3行の頭取を集めて協議を行った。


ところが、その場で三菱銀行の頭取が「2、3日取引所を閉鎖して、ゆっくり対応策を考えたらどうですか」と提案したことから、田中は声を荒らげた。

「君はそれでも銀行の頭取か!」。


事実、山一の支店には既に投資家が殺到していた。

解約の累計は6日間で実に177億円。


国民の利益を守ることを考えると、待ったなしの局面だったのだ。

結局、「日銀にしか山一は救えない」という流れになり、田中氏のリーダーシップによって特融が決定。


メインバンク3行を通じ、282億円が無制限、無担保で山一に融資された。

これにより山一の倒産と証券会社不安は回避された。


仮に山一が返済できなかったら、田中氏の責任問題に発展していただろう。

だが、田中氏は山一の再建を確信していた。


事実、282億円は4年4カ月で完済されている。

新型コロナ対策では政府の対応の遅さ、政府と都の話し合いの長さが批判されているが、これも田中氏には許せなかったに違いない。


長い会議を極端に嫌ったからだ。

「会議の長さは出席者数の二乗に比例し、会議の成果は出席者数の二乗に反比例する」(田中氏の言葉)


「ドケチ」とも揶揄される今回の緊急経済対策の設計図を描いたのは財務官僚ではなく、安倍内閣を支える経産官僚とされる。

いずれにせよ、田中氏が宰相なら、官僚たちのモチベーションは違ったのではないか。


「今の政治家には官僚を掌握する能力はない。今の官僚は『安倍さんを総理にしていれば、やりやすいし、ポストもまわってくる』といった考えでしょう」(前出・小林氏)

田中氏が蔵相に就任した際の省内での挨拶は官僚たちの間で語り草だ。


小学校卒の新大臣を冷ややかに出迎えたエリート官僚たちをやる気にさせた。

この時、田中氏は44歳の若さだった。


「私が田中角栄だ。小学校高等科卒業である。諸君は日本中の秀才代表であり、財政金融の専門家ぞろいだ。私は素人だが、トゲの多い門松をたくさんくぐってきて、いささか仕事のコツを知っている。一緒に仕事をするには互いによく知り合うことが大切だ。我と思わん者は誰でも遠慮なく大臣室に来てほしい。何でも言ってくれ。上司の許可を得る必要はない。出来ることはやる。出来ないことはやらない。全ての責任はこの田中角栄が背負う。以上」(1962年、田中氏の蔵相就任時の挨拶)


こんな大臣はいなかった。

その上、人情味もあるのだから、官僚たちはぞっこんになった。


田中氏の頭の中には官僚たちの出身地、入省年次から、家族構成まで入っており、夫人の誕生日には花を贈っていた。

田中氏はこんな言葉も残している。


「後代の日本人から褒められるような新しい政治と取り組もうではありませんか」

新型コロナ対策は10年後、20年後の日本で評価を得られるだろうか。